◆2016年フィールド日誌


12月31日(晴れ) 冬型の気圧配置ながら、雲はなく、穏やかな日。 充分気温が上昇した正午前からフィールドに出る。 南向きの畑の土手をモンキチョウが流れて行く。本日確認した5頭すべてが破損していた。 タンポポの花で吸蜜するキタテハを見る。 日当たりの良い畑の一角、咲き始めたオオイヌノフグリで蜜を吸うのはウラナミシジミ♂。新鮮。 越冬中のキタキチョウが草むらから飛び出す。 風の当たらない暖かい土手にベニシジミを見る。〔東播磨〕

12月24日(晴れ) 昨日とは打って変わって肌寒い日。ただし天気は今日も快晴。 昨日に同じく公園を散策する。 アラカシの幼木、一部枯れた葉にムラサキシジミの集団越冬を見る。この葉には合計4頭、別の葉に3頭、更に別の葉に1頭が静止していた。今日は気温が低いため飛び回る個体は少ない。 集合住宅のマテバシイの生垣にムラサキツバメの集団越冬を見る。一つの葉に4頭、30p離れた別の葉に4頭、10p離れて1頭、合計9頭の集団。うち単独の1頭が開翅を始め、しばらくして飛び去る。〔横浜市〕

12月23日(晴れ) 嵐は未明に去り、日中、ぐんぐん気温は上がる。春のような一日。 この三連休は横浜に滞在。 お気に入りの里山公園を歩く。 シラカシ&アラカシの森にムラサキシジミが多い。ざっと見て10頭以上が同時に飛び回っている。そのなかで一回り大きい個体はムラサキツバメ。一旦飛び立つとなかなか止まらない。 ウラギンシジミ♀の活動は活発。 キタテハ、新鮮なヒメアカタテハを見る。 雑木林の縁を越冬を中断した多くのキタキチョウが舞う。 ヤマトシジミを一個体確認する。 コナラの大木の小枝にオオミドリシジミの越冬卵を見る。〔横浜市〕

12月18日(晴れ) 朝は冷え込んだが、日中は気温が上がり春のような一日。 この時期恒例のヒメヒカゲ生息地の整備を行う。具体的には、日当たり&風通しを良くするためのヤマモモの樹の枝払い、地表にはびこるコシダの排除などである。 この生息地では、5月末から6月初めにかけて、たびたび採集者がやって来る。生息地保全のためにいろいろやっている旨説明すると快くネットをしまってくれる方が多いが、中には説明を無視して採集を継続する者もいる。 チョウの愛好者はどうあるべきかを今一度一緒に考えたいものである。 作業終了後にマイフィールドを回る。 キタテハ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、キタキチョウ、モンキチョウ、モンシロチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミの合計8種を確認する。〔東播磨〕

12月10日(晴れ時々曇り) 日差しはあるものの西寄りの風が強く、冬型の気圧配置で肌寒い一日。 午前11時から近場を回る。日差しが出るとモンキチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミが活動を始めるが、陽が陰ると一瞬にして活動を停止する。 ダイコン畑にモンシロチョウを見る。 ビワの花に今日は何も来ていなかった。〔東播磨〕

12月4日(晴れのち曇りのち雨) 午前は日差しもあり暖かい。 所属する「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」のこの時期恒例の里山整備作業に参加する。ヒメカンアオイ自生地の笹刈りと常緑樹の間引き、倒木整理を行う。 皆でワイワイガヤガヤと楽しく作業が進む。 天気予報通りに昼前に雲が出てきたタイミングで作業終了。〔東播磨〕

12月3日(快晴) 小春日和の暖かい一日。 気温が上がった10時から近場を回る。 モチツツジの返り花で蜜を吸うチャバネセセリを見る。 雑木林の縁ではムラサキシジミが日向ぼっこ。 シロバナセンダングサに多くのチョウが集まっている。 モンキチョウ、モンシロチョウ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミが多い。 咲き始めたビワの花にツマグロヒョウモン、キタテハ、アカタテハを見る。抜けるような青空を背景にした吸蜜シーンの撮影に時間を費やす。 田んぼの畔にモンキチョウが多い。1頭のメスを3頭のオスが追いかける。 ベニシジミ、キタキチョウ、ルリタテハを見る。 シルビアシジミは見つからず。〔東播磨〕

11月26日(晴れ) 横浜市内自宅近郊の里山公園を歩く。 ピンク色のアブラナ科の花に多くのウラナミシジミが集まっている。モンシロチョウ、スジグロシロチョウも混じる。 ヤマトシジミ多い。 アザミのの残り花で蜜を吸うチャバネセセリを見る。 アカタテハ、ベニシジミ、ムラサキシジミを見る。 シラカシの樹冠を飛ぶ黒い影はクロヒカゲかムラサキツバメか?〔横浜市〕

11月23日(曇りのち雨) 友人とキリシマミドリ産卵調査に向かう。渓谷のアカガシの枝に卵を見る。簡単に見つかることからここでの生息密度は濃いようだ。大半が1卵だが、なかには4卵まとめて産み付けられている場合もある。驚いたことにアカガシだけでなくアラカシにも産み付けられていた。寄生されたかすでに穴の開いているものも四割以上ある。当然のことながらヒサマツミドリやオオミドリとは産み付けられている高さも状況もまったく異なっている。天気の悪化に伴い午前中で調査終了する。〔静岡県〕

11月12日(快晴) 朝から兵庫県北部・西部の渓谷を回る。 紅葉真っ盛りで運転していても心地良い。 標高1200m付近では数日前に降った雪が残っている。 ウラジロガシの休眠芽にヒサマツミドリシジミの卵を探すが見つからない。5〜6箇所を回って、見つけたのは穴の開いた寄生卵1卵のみ。〔兵庫県但馬・西播磨〕

11月6日(晴れ) 昨日に続き、フィールドに出る。 今日は海に近い森林公園を歩く。 ツワブキにキタテハ多い。ざっと数えても数十頭はいたようだ。 コナラのひこばえにオオミドリシジミの卵を見る。クヌギやクリも丁寧に探したが、見つかったのはコナラのみ。 森の中で巨大なイノシシに遭う。〔神奈川県某所〕

11月5日(晴れ)横浜市内の自然公園を散策する。天気も良く多くの種が活動している。満開のツワブキにキタテハが多い。ベニシジミ、ウラナミシジミ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリ、チャバネセセリも吸蜜に来ていた。 新鮮なクロヒカゲを見る。こんなに遅い時期に新鮮な個体を見るとは驚きである。 カシ林にムラサキシジミ多い。わずかながらムラサキツバメも混じっているようだ。 アザミの花で吸蜜するアカタテハを見る。 モンシロチョウ、キタキチョウ、モンキチョウ多い。 コナラの小枝にミズイロオナガシジミの卵を見る。 ジュズダマにクロコノマチョウの幼虫を見る。〔横浜市〕

11月3日(晴れ) 久しぶりにキリシマミドリシジミの卵が見たくなり静岡県に向かう。 かつて訪ねた某所にアカガシがたくさん生えていたのを思い出し、とりあえず向かう。 ひこばえの低い位置に10数卵見つけるがすべての卵の頂上部に穴が開いていた。何者かに寄生されていたのあろう。 結局4時間探し、正常と思われるのは2卵のみ。 ヤマトシジミ多数、ウラナミシジミ、アカタテハを見る。〔静岡県〕

10月30日(晴れ) 心地よい秋晴れの一日。 朝からヒサマツミドリシジミ♀の調査に向かう。 西播磨、但馬の渓谷を巡るが、さすがにこの時期になると成虫は見かけない。 同時に卵も探していくが、低い位置ではほとんど見つからない。最後に訪ねた渓谷で1卵を確認したのみであった。 渓谷でアカタテハ、テングチョウを見る。〔西播磨、但馬〕

10月29日(晴れ) 天気予報は外れ朝から青空が広がる。冬型の気圧配置らしく北西の風が吹き荒れている。 近場を回る。 セイタカアワダチソウにツマグロヒョウモン♂♀とも多い。本日見かけたヒョウモンは本種のみであった。 満開のコセンダングサにチョウが群れている。モンシロチョウ、キタキチョウ、モンキチョウ、ウラナミシジミ、ツマグロヒョウモンなど。 地面に落ちた熟柿の汁を吸うのはテングチョウ。 ルリタテハ、キタテハ、ムラサキシジミを見る。 各地でヤマトシジミ、ベニシジミ、チャバネセセリが多い。 南向きの畑にかぶる竹林、高所でテリを張るイシガケチョウを見る。ときどき地表近くまで舞い降りるがとまることなく、また高所へ戻った。〔東播磨〕

10月22日、23日(曇り) 日本鱗翅学会 湘南大会に参加する。新横浜の社宅から電車を乗り継ぎちょうど1時間、田園環境の中にある会場のキャンパスはすばらしいロケーションと施設であった。例年通り、興味深い講演を数多く拝聴した。個人的には1年振りにお逢いする方が多かったが、中には18年ぶりにお会いした方もおられた。夜の懇親会も大いに盛り上がり、“同好の士”の宴会の居心地の良さを改めて感じた次第である。 両日とも撮影はせず。〔神奈川県藤沢市〕

10月15日、16日(晴れ) ヒサマツフリークの会のメンバーと共に山梨県富士川流域のヒサマツミドリシジミ♀の生態調査を行う。 左岸では数が少ないながら生息しているとのこと。調査を始めて数か所目でようやく1頭目撃する。上方の森から飛来し、産卵樹の葉でV字開翅、ときおり腹部を曲げ産卵行動を見せるが結局産卵はせず。 右岸へ移動する。谷全体が今年はウラジロガシの休眠芽が少なく、いわゆる“ウラ年”のもよう。芽付きの良いウラジロガシがまとまる一角でようやくメスを確認する。ここでもお決まりのV字開翅と産卵行動を見せる。翅の破損程度はさまざま、尾状突起が残る個体もいるが、超ボロまでいるようだ。陽が陰った15時撤収し、温泉付き宿でくつろぐ。 16日も朝から好天。 朝8時半、河原で早朝の吸水個体を待つ。9時、ようやく1頭飛頭上から降りてくるが、実際の流れのある水場まで移動せず、石の上で開翅するのみ。更に1頭飛来するが、こちらは水を求めて50M以上水平移動、水場までたどり着いた。昨日は多数の個体を目撃しているのもかかわらず、この朝はわずかに2頭のみ。これですべてのメスが水を吸いに河原まで降りてくるわけではないことが分かった。10時過ぎからポツリポツリとウラジロガシの樹冠を飛び始める。2〜3頭が同時に活動するときもあるが、パタッと活動が止む時間もある。 モミジの葉の茂みに潜り込み、口吻を伸ばし、小枝の表皮から何やら吸汁する個体を見る。“メープルシロップ”みたいな何かがにじみ出しているのかもしれない。吸汁時間は1時間にも及んだ。昨日に同じく、産卵行動を見るが、実際に産卵したかどうかは確認できず。午後2時半撤収する。〔山梨県〕

10月11日(曇り) 休暇を取得し今日もヒサマツ調査に向かう。 昨日に比べ今日は更に日差しが期待できないらしい。 北になればなるほど日差しは難しいと判断し、一番南の観察地を選択する。 9時から調査を始めるが、今日も気温は上がらない。 日が差した9時45分、ウラジロガシの頂芽付近を舞うヒサマツ♀を発見!すぐ手前に舞い降り、昨日に続き2.5mの近距離で撮影する。 上方に飛び去ったとたん、他の樹冠に別の個体が舞っているのを発見する。こちらは6〜8mとやや遠い。10分間の撮影後、急に雲が厚くなり、一斉に活動を休止する。 その後2時間粘るが結局天気は回復せず。正午過ぎ撤収。〔西播磨〕

10月10日(曇り一時晴れ) 天気予報では好天が期待できないとのことであったが、但馬のヒサマツ調査に向かう。 渓谷は吹く風が冷たく肌寒い。午前9時でも15度を下回っている。ドン曇りで活動が期待できないため、ウラジロガシの枝を叩いてみるが何も飛び出さない。 大きく移動する。 次の渓谷に到着したとたん、雲が切れ晴れ間が出始める。 事前調査で目星を付けておいた観察ポイントに陣取る。目線より下か水平、上部であってもやや見上げる程度の位置にウラジロガシが点在している。 観察を始めて数分後、突然目の前にヒサマツ♀が飛来する。その距離2.5m。 約30秒静止したあと、産卵行動を2か所、3回行うが結局産卵はしなかった。 そのあとすぐ横のネジキの葉に移動、20秒間のV字開翅後上方に飛び去った。飛来から飛び去るまで2分30秒、この間80カット撮影したため、秒単位の詳細なデータを取ることが出来た。気温は17度。 その後2時間粘るが“二匹目のドジョウ”は現れず。〔但馬〕

10月9日(曇り時々晴れ) 今日も午後から近場を回る。 雑木林の縁の休耕畑にツマグロキチョウを見る。綺麗な秋型であった。 ヤマトシジミは群れ飛んでいる。 池の土手の草地にシルビアシジミが多い。スレから新鮮、オスもメスも入り乱れ活動している。ハギの花で吸蜜している新鮮なオスをターゲットととして集中して撮影する。 ウラナミシジミも活発に飛び回っている。 セイタカアワダチソウで吸蜜するウラギンスジヒョウモン♀を見る。 最後に訪ねたのは休耕田のアレチケツメイの群落。一歩踏み込めばパラパラとツマグロキチョウが飛び出す。飛翔シーンを狙って粘るが、スカ写真の山!草むら深く、しかも草を縫うように飛ぶため上手く写せない。イライラが募る。苦節一時間、やっと撮影で来た。 アゲハチョウ♀の活動を見る。 田んぼの中の舗装道を這うツマグロヒョウモンの終齢幼虫を見る。〔東播磨〕

10月8日(曇り) ずっと曇り、しかも蒸し暑い一日。午後、少しの時間を確保してフィールドに出る。 セイタカアワダチソウにツマグロヒョウモン、メスグロヒョウモンを見る。秋の風景をバックに入れようと広角で狙うがシャッターチャンスはなし。 ウラギンシジミの活動盛ん。 小豆畑にウラナミシジミが多い。〔東播磨〕

10月2日(晴れ時々曇り) “一日中曇り”、との天気予報は信じられず、早朝から但馬に向かう。案の定、分水嶺を越える辺りから青空が広がっている。 秋のヒサマツミドリ♀の生態調査のため渓谷に入る。ウラジロガシの休眠芽が良く発達した、いわゆる“表年”のウラジロガシが多い谷を目指す。 痩せ尾根に生えるウラジロガシの枝を手繰り寄せ、卵が付いていないか確認したところ、一枝目から卵が見つかった。 雲が切れなくなり、この渓谷での調査は諦め、別の渓谷に移動する。 見晴らしの良いポジションを確保し、飛び出すゼフ♀がいないか目を凝らす。 しばらくすると上方から飛来し、コナラの葉にとまる。被写体までの距離は約40m。数十秒後、休眠芽のあるウラジロガシに移動し、一連の産卵行動を見せるが、静止時間が短かったので、産卵はしなかったもよう。本日の目撃はこの一頭のみ、このポイントでの生息密度は低いようだ。〔但馬〕

10月1日(曇りのち時々晴れ) 午前中は溜まった所用をこなし、正午からフィールドに出る。 民家の庭先に生えるヒガンバナの花株にナミアゲハ、キアゲハの吸蜜を見る。 豊かな里山環境が残る田んぼの畔に多くのヒョウモンが集まっている。咲いている花はサワヒヨドリ、ヒヨドリバナ、アザミ、ノコンギクなど。一番数が多いのはツマグロヒョウモンだが、メスグロヒョウモン、ウラギンスジヒョウモンも複数混じっている。いずれも吸蜜に夢中で警戒心は薄い。じっくり時間をかけて撮影する。 撮影地を移動する。 ここでもメスグロヒョウモン、ウラギンスジヒョウモンを見る。加えてミドリヒョウモンがヒヨドリバナで吸蜜するのを確認する。本種は当地では発生していないが、秋になると“山”から降りてくるようだ。 更に移動する。 池の土手を活発にシルビアシジミが飛ぶ。いずれも新鮮。 ヒガンバナの花株にクロアゲハ♀が吸蜜していた。 植栽されたアレチケツメイにツマグロキチョウ秋型を見る。〔東播磨〕

9月25日(晴れのち曇り、一時雨) 何とか午前中は晴れ間が出そうなので、急いで但馬に向かう。 期待通り、渓谷のウラジロガシの樹冠をチラチラとチョウが舞っている。距離は30m以上。 ASP-Cのボディーに600o望遠レンズを装着し、ブレに注意しながら慎重に狙う。 飛翔シーンをうまく捉えた感触があり、早速モニターで確認したところ、ムラサキシジミであった。残念! 10時半の通り雨のあと、正午過ぎに晴れ間が戻るが、出てくるのはウラギンシジミばかりとなる。再び雨が降り出した午後2時撤収。〔但馬〕

9月24日(晴れ) 仕事の都合で週末を兵庫県で過ごす。 久しぶりの青空の下、早朝から但馬のゼフ調査に向かう。 昨年、多数のヒサマツ♀写真を撮影したポイントは予想通り今年は“裏年”、ウラジロガシに休眠芽はなくひっそりしている。ヒサマツ♀が現れる気配はなく早々に移動する。 次に訪ねた渓谷も休眠芽のある樹は少ない。谷の対岸の下方、ウラギンシジミが舞うウラジロガシの樹冠を舞うゼフ♀を発見!距離は30m以上。粘りに粘って撮影した画像を見ると、翅裏はVではなくW。翅表に紫紋はなく、明らかにこれはファボニウス。たぶんエゾミドリだろう。 さらに渓谷を移動する。 午後2時半を回り、時間的には期待できない。 ここでもウラギンシジミに混じって、ウラジロガシの樹冠にゼフ♀を確認する。(*帰宅後、画像をチェックしたところヒサマツ♀であった) 2番目の訪ねた渓谷ではサカハチチョウが多い。これほど多数の個体を確認した記憶にない。ミドリヒョウモン、オオウラギンスジヒョウモンのめ♀の吸蜜を見る。〔但馬〕

9月18日(雨時々曇り) 雨の止み間に自宅近くを回る。 アベリアの生垣にカラスアゲハ♀、アゲハチョウ♂を見る。 エノキの樹冠に多くのゴマダラチョウが舞っている。合計7〜8頭くらいか。そのうちの1頭が産卵を始め、数十秒おきに次々と産卵場所を移動していく。 河川の土手のススキにヒメジャノメ、ベニシジミを見る。〔東播磨〕

9月10日(晴れ) 山梨県、笛吹川源流を散策する。すばらしい渓谷と神秘的な滝の連続で景観は見ごたえ十分だが、チョウは少ない、と言うかまったくいない、本当に何もいない!そもそも花がない!駐車場付近で見かけたのは、ミドリヒョウモン、オナガアゲハ、テングチョウ。 萩の花にキタキチョウ、イチモンジセセリ、ウラナミシジミを見る。 時期的なものかもしれないが、これほどチョウ影の薄い日は珍しい。〔山梨県〕

9月3日(晴れ時々曇り) 朝から加古川自宅近くの各ポイントを回る。 満開のソバ畑にヒメアカタテハ、ツマグロヒョウモン、イチモンジセセリを見る。 池の土手に生えるヤナギにコムラサキを見る。ヤナギの樹液を吸うオス、探雌飛翔のオス、テリ張りのオスなどさまざまなオスを見る。 アサマイチモンジは新鮮。 休耕田に植えられたアレチケツメイにツマグロキチョウが大発生している。吸蜜、求愛、交尾などいろいろなシーンを見る。新鮮からボロまでさまざま。基本的には夏型だが、秋型に似た中間型も混じっている。 撮影中、草むらにあったハチの巣を踏みつけたらしく、「ヴォーン」との羽音とともに多数のハチが飛び立つ。大慌てで退散!事なきを得る。 それにしても炎天下の撮影はたいへん、わずか1時間で1リットルの水を飲み干す。〔東播磨〕

8月30日(雨のち晴れ) 仕事の関係で東京小平市内にある某社の工場へ出向く。 植栽のマテバシイのひこばえに多数のムラサキツバメの幼虫を見る。 同じ庭にはアカボシゴマダラが舞う。〔東京都内〕

8月27日(曇り時々晴れ)、28日(曇り) 夏休み最後の週末、この時期の恒例行事、兵庫県青少年科学の集い・東播磨会場へ「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」から出展する。例年通り小生の担当は、展示した標本からチョウとガを当てさせる企画。昨年より難解種を増やし、言わばバージョンップしたところ、正解率75%オーバーの割合は参加者の5人に1人くらいに低下した。参加者からは「エッー、これがチョウ!」や「これがガ!」との声が響く。子供ではなく引率している親の方が夢中になってることも多い。 イカリモンガ、ギンイチモンジセセリ、トラガ、ヒカゲチョウ、サツマニシキ、キバネセセリ、ニシキオオツバメ、ミヤマセセリなどがランダムに並べてあるので、これを当てるのは、素人には相当に難しい。更に今年から超難解種ペルー産のシャクガモドキ(これはチョウです)を加えたところ、数十人に一人の正解率となった。〔加古川市〕

8月21日(晴れ) 夏季休暇の最終日。 北播磨・南但馬エリア、いわゆる兵庫県中央部の山地を回る。もともと植林地帯であり、自然度は低いが、それにも増して昨今のシカの食害により、下層植生は完全に壊滅してしまっている。車の運転中に窓を開ければ、タケニグサ、イワヒメワラビの悪臭が車中に入ってくるし、目に付くのもダンドボロギク、ミツマタ、ジャケツイバラなどシカの忌避植物ばかり。 近年、県中央部ではシカの数が減ってきていると聞く。駆除された成果かもしれないが、本来あった豊かな植生を食べ尽し、食べるものがなくやむなく数を減らしている可能性を感じる。 ほとんどチョウにも出遭わない。 2日連続でチョウの撮影無しでは格好が付かないので、ヤマトスジグロシロチョウ、クロツバメシジミを撮影する。〔北播磨.、南但馬〕

8月20日(曇り時々雨) 先月23日、フィールドで亡くなったI氏の慰霊のため現地へ花を手向けに出向く。ご冥福を祈る。 ゼフ♀の出現を期待し、周辺の樹を叩くが、わずかに1頭が飛び出したのみ。同定することもできず飛び去る。 次第に雲行きが怪しくなり下山する。 秋のヒサマツ♀生態調査の予備調査を行うため渓谷を回る。〔但馬〕

8月18日(晴れ時々曇り) 但馬最深部の渓谷を回る。 路上の水溜りにミヤマカラスアゲハが集まっている。後翅裏面の白条紋が完全に消えたオスばかりで、盛んにポンピングを行っていた。 久しぶりにサカハチチョウ、イチモンジチョウを見る。 この渓谷にはシカが侵入している気配が感じられず、豊かな下層植生が残っている。ほんの十年前まで、但馬の渓谷はどこでもこんな感じだったのに、今では貴重な光景だ。 チャバネセセリかと思ったらすべてミヤマチャバネセセリであった。鮮度はイマイチだが、兵庫県内でこれほど高密度で棲息しているのに出遭ったのは今日が初めて。 クサギの花に吸蜜に来ていたのはミヤマチャバネセセリ、ミヤマカラスアゲハ♀、オナガアゲハ。オナガはたぶんメスと思われるが撮影失敗!確認できず。 ウラギンシジミ、ルリシジミ、ヒメキマダラセセリ、テングチョウを見る。 今日の目的であったヒサマツミドリシジミ♀は確認できず。〔但馬〕

8月16日(晴れのち曇り、一時雨) お盆休み中、初めてフィールドに出る。 大気は不安定で蒸し暑い。 渓谷の車道でオナガアゲハの吸水を見る。 撮影地を移動する。 別の渓谷で吸水していたのはミヤマカラスアゲハ。こちらに1頭、あちらに2頭、向こうに1頭・・・と言った感じで集まっている。なかに1頭カラスアゲハが混じっていた。鮮度はさまざま。 杉林の林床のなかに一ヵ所、狭い範囲に5頭が折り重なるように集まっていた。たぶん何か特別な成分が染みだしているのであろう。 もっと撮影を続けたかったが、突然の豪雨に見舞われやむなく撤収する。〔中播磨、西播磨〕

8月11日(晴れ時々曇り) 涼を求めて山梨県の高標高地を目指す。標高2000mに近くなるとさすがに涼しい。 ササ原を飛ぶヒメキマダラヒカゲとクロヒカゲを見るが意外に蝶影は薄い。 お目当てのキベリタテハは姿を見せてくれない。 山頂でテリを張るのはキアゲハ夏型。 尾根を黒いアゲハが流されていく。 満開のリョウブにもチョウは来ていない。 早々に標高を下げ、他の種を狙う。 車を運転中に道端のヒヨドリバナに黒い影を発見!すぐ車を降り近寄るとクジャクチョウであった。極めて新鮮。この1頭のみを1時間半かけて撮影する。 移動する。 植栽され1〜2年たったカラマツの幼木林、広大な斜面全部がヒヨドリバナに埋め尽くされている。いるわいるわのアサギマダラ、数百頭はいる感じ。炎天下の花よりやや木陰の花を好むようだ。 その他吸蜜に来ていたのはミドリヒョウモン。 午後3時撤収。〔山梨県〕

8月7日(晴れ) 4日前から兵庫に戻っている。 今日も暑いが、エアコンをガンガン利かして西播磨各地を回る。運転しながらでも活動しているチョウが少ないのが良く分かる。 クロ系アゲハはまったく見かけない。満開のクサギにもその姿はない。 それにしても西播磨の山はどこも荒れている。シカの食害によって下層植生が消滅しているところも多いが、人の手が全く入らず荒れるがままに放置されている人工林も多い。 いつもの樹液食堂にオオムラサキは来ていなかった。 カシワ林で叩いても何も飛び出さない。 今日は一枚もチョウの写真を撮っていないのに気づき、帰りにコムラサキポイントに立ち寄る。 オスは暑いのか日陰でテリを張っている。メスも活発に活動している。産卵行動か、ヤナギの枝葉の茂みに潜り込むことが多い。〔西播磨、東播磨〕

7月31日(晴れ) 友人と合流し、保全対策がとられているゴマシジミ生息地に向かう。 すでに気温が上がっているため、ゴマシジミの活動は活発。ボッロボロのメスが混じっていることから相当以前から発生している模様。 吸蜜、求愛、交尾といろいろなシーンを見せてくれる。 翅表のブルーが大きい個体は少なく、黒っぽいヤツが多い。 撮影地を移動する。 ムモンアカシジミの活動が盛ん。卍飛翔、求愛、交尾、訪花吸蜜とさまざまなシーンを見せてくれる。なかに、脚に綿毛を残した羽化直後と思われる超新鮮個体も混じっている。 間近で見るメスの開翅は思わず息をのむ美しさである。 活動が低調になる午後2時まで夢中になって撮影する。 更に移動する。 雷雲が迫るなか、ボロのミヤマカラスシジミ、オナガシジミを見る。 ゴロゴロと雷鳴がとどろくなか、午後4時撤収する。〔長野県〕

7月30日(晴れ時々曇り) 横浜の自宅にくすぶっていても仕方がないので早朝から長野県に向かう。 かつてよく来ていた林道を6〜7年振りに歩く。しかし出遭うチョウは少ない。咲き始めたヒヨドリバナで蜜を吸うアサギマダラを見る。 エルタテハ新鮮、満開のリョウブで蜜を吸う。エルタテハは各地で見かける。 ミスジチョウ♀、スジボソヤマキチョウ♂を見る。 クロヒカゲ、ヒメキマダラヒカゲ、ゴイシシジミ多い。ミドリヒョウモン、ウラギンヒョウモンはリョウブの花で蜜を吸う。 田んぼの土手に生えるヒメジオンにウラゴマダラシジミ♀の吸蜜を見る。 友人よりTELあり、明日一緒に撮影しようとのこと。急きょ現地で宿を探す。〔長野県〕

7月24日 朝7時、友人からTELあり。共通の友人I氏が昨日から兵庫北部の山で連絡か取れなくなっているとのこと。 胸騒ぎがして大急ぎで兵庫県に戻る。 悪い予感が当たり三川山山中でI氏のご遺体に対面する。心からご冥福を祈り、合掌。

7月23日(晴れ時々曇り) 二日前の消化不良の撮影を解消すべく、再度同じキリシマミドリポイントに向かう。 叩きだしで早速オスが飛び出す。近くのアカガシの下枝にとまったところを時間をかけて撮影する。 今日は晴れと曇りが交互にやって来る絶好のキリシマ日和、期待が膨らむ。 しかし結果は惨敗!午後2時まで粘るが、ただ一頭も飛来せず。理由はまったく解らない。 林道でアオスジアゲハの集団吸水を見る。正確に数えたところ21頭いた。 明日に期待して宿に撤収。〔某所〕

7月21日(曇り時々晴れ) 友人の案内でキリシマミドリシジミを見に行く。午前9時半から飛び始めるが数は多くない。 撮影できる距離に近づいてくれるのは30分に一回程度。 飛翔写真を試みるがことごとく失敗!今日は一年に一度あるかないかぐらい調子が悪い。数百カット写しても満足できるものは一枚もなかった。 オスの活動は午後1時終了。メスは姿を見せず。 同じポイントでボロのヒサマツミドリがテリを張っていた。〔某所〕

7月16日〜18日 長野・群馬両県県境の湯の丸高原、烏帽子岳滞在

7月18日(晴れ) 遠征最終日。数日前の天気予報は見事に外れ、朝から青空が広がる。 3団体約20人が集まり、烏帽子岳山頂を目指す。 林床のクマザサにヒメキマダラヒカゲ、クロヒカゲ、ゴイシシジミが多い。 クガイソウも咲き始める。 烏帽子岳の稜線に出ると早速ミヤマシロ♂だ出迎えてくれる。 お花畑ではミヤマモンキ、モンキチョウ、キアゲハ、ミヤマシロチョウが乱舞している。ミヤマモンキ♀に求愛するモンキチョウ♂が多い。ミヤマモンキ♂は少なく、たまに現れても、猛スピードで飛び去る。 獣糞(?)で吸汁するコヒョウモンモドキを見る。各地で激減している本種、ご多聞に漏れず今回も出遭ったのは数頭のみ。 聞くところによると、採集が制限されていない山麓の発生地では、血眼になって本種の採集をもくろむ者が多いとのこと。複雑な気分である。 気温が上がるにつれミヤマシロの数が増す。アザミでの吸蜜、求愛と交尾拒否、ヒロハヘビノボラズへの産卵と多くのシーンを撮影する。撮影に許された時間はわずか2時間、弁当を食べる時間ももどかしく、集中して撮影する。 ヒオドシチョウ新鮮。 下山途中、我々の汗に引き寄せられたのはシータテハ。 クマザサの葉にぶら下がるエルタテハの前蛹、獣糞で汁を吸うをヒメシジミを見る。 3団体合同の観察会・撮影会は無事終了し大満足で下山する。〔長野県・群馬県〕

7月17日(曇り時々晴れ、一時雨) はるばる兵庫県から遠征してきた「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」のメンバーと合流し、昨日下見した高原を歩く。 今日も雲が厚く、チョウの姿は少ない。わずかにヒョウモンチョウ、コヒョウモンを見るのみ。 地元のミヤマシロ保全団体、赤城山ヒメギフチョウ保全団体の皆さんと合流するため、一旦山を下りる。 3団体の顔合わせ、自己紹介ののち再び山に登る。ミヤマシロ保全地区に案内いただいたとたんに天気が回復、ミヤマシロの求愛、吸蜜、産卵と多くのシーンに出遭う。 ウラジャノメ、ギンボシヒョウモン、ヒメキマダラセセリを見る。 夕刻、近くの民宿にて3団体の交流会を開催する。 それぞれの活動を報告、意見を交換し、交流会は大いに盛り上がる。更に夕食後の大宴会に発展し、夜は更けていった。〔長野県・群馬県〕

7月16日(くもり) 始発の電車を乗り継いで長野県に向かう。レンタカーで地蔵峠に到着。 空はドン曇りで今にも雨が降り出しそう。湯の丸山山頂は雲の中。 山頂を経由して烏帽子岳の稜線まで上がるが、ガスが掛かり何も飛んでいない。“これはアカン!”と標高を下げる。 高原にて同好者がメギの株の中に潜むミヤマシロチョウ♀を発見、バシバシ撮影していたところ陽が差し、アッと言う間に飛び去った。フウロの花で吸蜜するオスを見る。 風に流されていくミヤマモンキチョウ♀、ヒョウモンチョウ、フタスジチョウを見る。 ヒメキマダラヒカゲ、クロヒカゲ、ゴイシシジミ多い。 一向に天気が回復しないため午後3時撤収。〔長野県・群馬県〕

7月10日(晴れ時々曇り) ハチ高原・夏のチョウ観察会(ウスイロヒョウモンモドキ観察会)のお手伝いの一日。 遠方からの参加者、地元の皆さん、TV局と約50人の参加があり、天候にも恵まれ、大盛況であった。 お目当てのウスイロヒョウモンモドキについて、昨年は確認できなかったが、今年は数頭見ることが出来た。3年前に当地で捕獲されたメスから類代飼育し、幼虫の段階で放チョウされた個体であろう。今年3月より、種保存法対象となったためか、一気にシカ柵の設置も進み出し、保全活動が活発になってきている。 観察会で確認したのは、コキマダラセセリ、ウラギンンヒョウモン、ルリタテハ、ムラサキシジミ、ルリシジミ、ツバメシジミなど。 横浜へ本日移動のため午後2時撤収。〔但馬〕  

7月9日(雨のち曇り、午後一時晴れ) ゼフ調査のため但馬に向かう。 ゼフ♀が集まるポイントの枝を叩くが、気温が高いためか上方に飛び去るばかり。 一度、望遠レンズで確認したところ、この個体はアイノミドリ♀であった。ヒサマツミドリやジョウザンミドリのメスも混じっていたはずだが確認できず。 高原のカシワ林でハヤシミドリシジミを見る。オスはスレばかり、メスもすでにスレが混じっている。今年の本種の発生数は少ない。キマダラルリツバメを見る。 ここはダニがたくさん!30分ほど草原を歩いたただけなのにズボンに100頭以上のダニが付いていた。〔但馬〕

7月3日(晴れのち曇り、午後時々豪雨) 西播磨での継続観察種をこなした後、但馬に向かう。 薄日の中、今日もヒサマツミドリシジミのオスの活動を見る。キャンピングチェアーを準備し、今日はとことん観察してやろうと意気込むが、雲が厚くなり、やがて豪雨となる。1時間、天気の回復を待つが叶わず、やむなく播磨地方へ南下する。 強烈な夕日が差すハンノキ林ではミドリシジミは不活発。オスは発生時期を過ぎたのかほとんど見かけない。メスの開翅を見るが、O型か弱いA型、しかもスレ個体ばかり、撮影意欲が湧かず撤収。〔兵庫県各地〕

7月2日(晴れ時々曇り) やや遅めで但馬へ向かう。 来週の日曜日(7月10日)に予定されている“ハチ高原 夏のチョウ観察会(ウスイロヒョウモンモドキ観察会)”の下見のため現地を確認する。強い風の中、少数ながら発生を確認する。*来週はぜひお出でください。私も参加しています。 撮影地を移動する。 ヒサマツミドリシジミ生態調査に向かう。時期的には当然のことながら、オスはすでに大スレ&大破個体ばかりとなっている。強風下での占有行動を間近で確認、なかなか面白い考察となる。 ドン曇りとなって、ヒサマツも去った午後3時半撤収。〔但馬〕

6月27日(晴れ) 仕事の都合で北海道へ。わずかな時間を確保し、札幌市内円山公園を歩く。 咲き始めたイボタの花にエゾシロチョウを見る。日頃お目に掛かれない撮影対象なのでバシバシ撮影する。 民家の裏の空き地に小さな赤っぽいチョウを見る。すわ、アカマダラかと思いきやサカハチチョウであった。残念! 極めて新鮮なカラスシジミを見る。 しつこく歩き回ったがメスアカミドリを筆頭にここではまだゼフは出ていない模様。〔札幌〕

6月26日(晴れ) 朝3時起床。4時10分、昨日目星を付けたクロミドリ活動ポイントにカメラをセットする。人間の目でかすかに明るさを感じる程度の照度、一般的な表現で言えば、手元の新聞がまだ読めないほどの真っ暗ななかですでに多くのクロミドリシジミが飛び回っている。連続シャッターを切るが高く、遠く、暗くの三重苦で悪戦苦闘。使用機材の選択ミスもあり今回の撮影は明らかに失敗!来年以降再挑戦となる。4時35分ようやく明るさが増してきたと思ったら、ピタッと活動は終了した。枝を叩くと多くの個体が飛び出す。一回の叩きで10頭くらい飛び出す感じか。低い位置に落ちた数頭の個体に狙いを定め、午前8時の開翅まで粘りに粘って撮影する。 午前7時、朝日のなか同じポイントではクロミドリより更に高所で白いゼフが舞う。450oの望遠で試写確認すればミズイロオナガシジミであった。純白とグレーのパッシング、これほど多くの個体が活発に飛び回る光景を初めて見た。 撮影中、ウラミスジシジミ、ウラナミアカシジミ、クロミドリシジミ♀を見る。 草地で飛ぶヒョウモンは新鮮なウラギンスジヒョウモン♀。 ジャノメチョウ♂新鮮。 各地でヘリグロチャバネセセリを見る。 目的終了のため午前9時撤収、横浜に戻る。〔山梨県〕

6月25日(晴れ時々曇り) クロミドリシジミの早朝の卍飛翔が見たくなり、6年振りに山梨に向かう。ポイントの確認に手間取るが、現地を歩きまわるにつれ次第に思い出す。気温が高く、クヌギを叩いても何も“落ち”てこない。 やや薄暗い空間にキマダラモドキを見る。 調査地を移動する。大きなクヌギ林に多くのオオムラサキが舞っている。これほど多くの個体をみたのは初めてである。残念ながらクヌギ“食堂”は発見できず。 明日に備え午後2時撤収。地元のビジネスホテルに泊まる。〔山梨県〕

6月18日(晴れ) 前日から仕事の都合で兵庫県に帰っている。 朝から晴れ、早朝から但馬に向かう。 ヒロオビミドリシジミ、ウラジロミドリシジミ、ウスイロオナガシジミの“ナラガシワ三兄弟”はいずれも破損が目立つ。 渓谷でテリを張るアイノミドリシジミは今が最盛期。卍飛翔を繰り返す。 尾根筋でヒサマツミドリシジミの活動を見る。大半の個体が早やスレていて、翅に傷のないはほとんどいない。 占有行動や探雌飛翔を見せる。 陽が沈むまでじっくり時間をかけて撮影する。 足場が悪く疲労困憊の一日。 *交尾終了直後と思われるヒサマツミドリシジミのペアを目撃する。残念ながら撮影は失敗。しなしながら多くの知見を得ることが出来た。今後、ヒサマツフリークの会として月刊むし誌に発表予定。〔但馬〕

6月10日(晴れ時々曇り、一時雨) 未明から但馬に向かう。 ブナの生える尾根の下草でフジミドリシジミ♀を見る。すでに前翅先端を破損していた。オスも破損個体ばかり、しかも数が少ない。 ジョウザンミドリシジミ、アイノミドリシジミは出始め。 フジミドリ撮影中にやや大きなゼフが横切る。たぶんヒサマツミドリシジミ♂であろう。 山頂のテリ張ポイントに行ってみるが、雲が厚く早々に撤収する。 夕刻、キマダラリリツバメを見るが破損個体が多い。〔但馬各地〕

6月8日(晴れ) 有給休暇を取得し、早朝から兵庫県内各地を回る。ナラガシワ林でウスイロオナガシジミ、ミズイロオナガシジミ、ヒロオビミドリシジミを見る。 渓谷にメスアカミドリシジミを見る。 ブナの樹冠を飛ぶフジミドリシジミを見るがそれほど数は多くない。 キマダラルリツバメの活動を見るがすでには破損個体が混じっていた。〔兵庫県各地〕

6月5日(雨のち曇り) 前日の歩数3万、疲れが残っているところへの恵みの雨、今日は一日休日に充てるつもりのはずが、昼前から回復の兆しがみえるとソワソワ、やっぱり出かけてしまった。 雨上がりのハンノキ林にミドリシジミを見る。メスの開翅を複数回見るが、ここではO型と弱いA型しかいないようだ。 午後4時からオスの卍が始まる。しかし絶対数が少ないためか、卍になる回数が極めて少ない。ウラゴマダラシジミ、アカシジミ、イチモンジチョウの飛翔を見る。キマダラセセリのテリ張を見る。〔横浜市〕

6月4日(晴れのち曇り) 二週間前、上高地クモマツマキチョウで惨敗したにもかかわらず、性懲りもなく南アルプスへ向かう。 始発バスに乗りポイントへ。 7:30現地着。曇りとの天気予報は外れ、青空が広がっている。日差しが強烈なため体感では暑いくらいだが、気温は相当低いようだ。 午前9時ようやくエゾスジグロシロチョウ、モンキチョウが飛び始める。 ミヤマハタザオが生える斜面を何度も何度も丹念に見て回るがお目当ては姿を見せない。 正午近くから雲が広がり始め、これが最後の探索と回ったところ、ようやくメスに遭遇する。花から花へと優雅に待っていた。このような飛び方なら、遠目でのエゾスジグロシロとの同定は難しいだろう。 メスの撮影終了後、たまたま下山中の登山者と会話していたところ、「オレンジ色のチョウならすぐそこにいたよ!」との話が飛び出す。すぐさま直行し周囲を探索したところ、ハタザオで吸蜜しているオスを発見!時に吹く強い風にあおられ、吸蜜を中断し、必死にハタザオの花にしがみつく。更に強く吹くと地面に落ちて、風を避けているようであった。約10分追い回し、約200カット撮影する。 更に雲が厚くなり撤収、バス停に備え付けの温度計は13℃を指していた。〔長野県〕

5月29日(晴れのち曇り、午後から雨) 早朝から近場を回る。 郊外の集落、草地にウラギンスジヒョウモン♂を見る。舞い降りたのは畑の中。鶏糞(?)がまかれた地表から汁を吸う。 畑に張り出したコナラの茂みにクロアゲハ♀を見る。一旦飛び立ってもすぐ静止する。 足元からツマグロヒョウモン♀が飛び出し、頭上にとまる。敏感で近寄らせてくれない。翅の開閉は2〜3回のみ、すぐ閉じてしまう。 昨日に続き、今日もイシガケチョウの飛翔を見る。シャッターチャンスなし。昼過ぎ、雨が降り出しやむなく撤収する。〔東播磨〕

5月28日(曇り時々小雨) 前日の天気予報は大外れ、朝からどんよりした曇り空が広がり、雨まで落ちてくる始末の一日。 終日、ヒメヒカゲの生息調査を行う。 羽化直後の新鮮なヒメウラナミジャノメ♀を見る。 ウラナミジャノメも姿を見せている。 各地でヒオドシチョウを見るがどれも新鮮。 民家の庭先を独特の羽ばたきで飛ぶイシガケチョウを見る。 草原を歩いているとウラギンスジヒョウモン♂が飛び出す。 コナラのひこばえに止まるのはミズイロオナガシジミ、新鮮。 アカシジミの飛翔を見る。 ホシミスジ♂をすでに破損個体となっている。学校の校庭に咲くハコネウツギの株にモンキアゲハ、クロアゲハが集まる。〔東播磨〕 

5月21日、22日(21日:晴れのち曇り、22日:快晴) 6年ぶりにこの時期の上高地へ向かう。 狙いはクマモツマキチョウ。20日夜10時40発、東京駅からの直行バスは朝5時半にバスターミナルに到着。 早朝の上高地は寒く、河童橋の木板は霜が降りてツルツルだった。 岳沢含め、2日間掛けて数か所の沢を回るが、結果はイマイチ。 21日にクモツキに出遭ったのは4回、でもたぶんこれは同一個体であろう。22日は計3回、うち2回は前日のオスか?残り1回はハタザオで吸蜜するメスであった。 見かけたオスの行動はすべて、ハタザオやスミレでメスが吸蜜していないか、確認しているような飛翔である。オスの飛翔スピードは速く、あえなく撮影はすべて失敗!30mの向こうからの接近であっても、前翅のオレンジ色が鮮やかなので、本種とすぐ分かる。 その他の目撃種は、ミヤマカラスアゲハ♀、カラスアゲハ♀、キアゲハ、ウスバシロチョウ。 カラスアゲハ♀は時間をかけて撮影する。 越冬明けのテングチョウ、シータテハ、キベリタテハ、スジボソヤマキチョウを見る。 車道に落ちた獣糞で汁を吸うのはヤマキマダラヒカゲ。 2日間での歩数は5万9千歩!疲労困憊の2日間であった。〔上高地〕 

5月15日(晴れ) 早朝から西播磨に向かう。 神社に植栽されたオカダマにミカドアゲハを探すが見つからず。岡山から東進してくるのは時間の問題だが、果たしていつになるのだろうか?集落のアザミにカラスアゲハ♀を見る。めったに出遭うことがないため、ここぞとばかりバシバシ撮影する。 撮影地を移動する。 日陰に咲くアザミにオナガアゲハ♀の吸蜜を見る。 更に移動する。 栗林の下にアザミの群落を見つける。期待通りピカピカのクモガタヒョウモンが吸蜜していた。 今日のカラスアゲハ♀に同じくめったにないシャッターチャンスなので、じっくり時間をかけて撮影する。 アサマイチモンジ、コミスジ、ルリタテハを見る。 岡山県境付近にかつては群れ飛んでいたウスバシロチョウは見かけず。〔西播磨〕

5月14日(晴れ) 朝から快晴の空。 加古川市政策環境課主催のイベント“チョウの観察会”のお手伝いを仰せつかる。 久しぶりに網を持って、子供を含む参加者たちと里山を歩く。 田畑で見られるチョウ、雑木林で見られるチョウ、子供たちはネットに入れて大喜び!歓声がはじける。 モンキアゲハ、カラスアゲハ、クロヒカゲなど20種近くを確認する。 イベントは午後2時で終了、以後は個人的な撮影に。 加古川河岸段丘の上部、イボタは満開の一歩手前、でもウラゴマダラシジミはまだ登場していない。アサマイチモンジは数多く見かける。 エノキの樹冠を飛ぶゴマダラチョウを見る。 撮影地を変える。 ここではイボタの茂みからウラゴマダラシジミが飛び出す。羽化直後らしく、活発には飛ばない。ファインダー越しに見ても新鮮さ感じられる。開翅を期待するが結局叶わず。 他にイボタに吸蜜にやってきたのはアオスジアゲハ、アサマイチモンジ、ナガサキアゲハ♀。 午後5時撤収。〔東播磨〕

5月8日(晴れ) 早朝から中播磨、北播磨を回る。 渓谷のミツバウツギはもはや終盤。サカハチチョウ、アオバセセリ、ヤマトスジグロシロチョウの吸蜜を見る。 咲き始めたタニウツギにはミヤマカラスアゲハ♂頭がまとわりついている。ときにオナガアゲハ、クロアゲハが混じる。 どうしても逆光のポジションにしかならないため、撮影は難しい。 撮影地を移動する。 民家の庭先のツツジに入れ替わり立ち代わり、黒系のアゲハが飛来する。 ミヤマカラスアゲハ♂♀、カラスアゲハ♂、オナガアゲハ♂、クロアゲハ♂を確認する。 レモン色のツツジで吸蜜するのはウスバシロチョウ。余程蜜が多いのか、この花株から2時間まったく離れなかった。 午後3時撤収。〔中播磨、北播磨〕

5月7日(曇りのち晴れ) 昨晩遅く、横浜から戻る。 今日はこの時期恒例のギフチョウ幼虫調査の日。今日の調査は参加者も少なく、思ったほど幼虫のカウント回数は上がらない。 相当数を見落とししているものと思われる致し方がない。そんな中でも今日の調査参加者の小学生、高校生は頑張って見つけていた。 調査は午前中で終了し、午後はクロ系アゲハの撮影に向かう。 神社の敷地内にある植栽されたクリンソウにクロ、オナガ、カラスの各アゲハが吸蜜にやってくる。今回は定点撮影として、時間をかけて撮影する。〔北播磨〕

5月5日(下界は快晴、高標高地は曇り時々雨) 早朝から長野県に南下する。 渓谷の入り口に広がる雑木林でギフチョウを見る。この時期さすがにスレていた。 時々スギタニルリシジミも登場するがいずれも破損個体であった。 下界では快晴だが、標高が上がるにつれ雲が広がり雨まで降ってくる始末、しかも気温は低く、これでは活動するチョウはいない。クモマツマキチョウは断念、撮影地を移動する。 ヒメギフチョウ生息地は快晴ながら、一頭も見かけず。午後3時撤収。〔長野県〕

5月4日(晴れ:新潟県南部「) 朝一番の新幹線、在来線特急を乗り継いで長野県へ。さらにレンタカーで北に向かう。 渓谷にクモマツマキチョウを狙うが、お目当てはおろか、台風並みの強風のなか活動するチョウは少ない。 サカハチチョウは数多く見かける。 越冬明けのクジャクチョウを見るが撮影意欲は湧かず。 小刻みに羽ばたき直線的に飛ぶ白い小さなチョウを発見、すわ!クモツキかと思い近づいたところ、“並”ツマキチョウであった。午後3時撤収。姫川温泉でくつろぐ。〔新潟県・長野県〕

5月3日(曇りのち雨) 低気圧の接近で天気は下り坂に。 期間限定で小野市内のギフチョウ生息地に設置された採集自粛看板の撤去作業を行う。直射日光にさらされた看板は色あせている。来シーズン以降の対応を考えなければいけない。作業中に出会ったハイカーから“ご苦労鵜様です。ギフチョウのことは知っています。これからも頑張ってください”との言葉をいただく。 作業中に3回ムカデと遭遇、これは当地が自然豊かだと喜ぶべきことかもしれない。〔東播磨〕

4月30日(晴れ) 気温はやや低いが快晴の一日。早朝から黒系アゲハを求めて、中播磨、北播磨の各地を回る。 まだ時期が早いのか、それとも今年は“外れ年”なのか分からないが、見かける黒系アゲハは極めて少ない。 小高い丘のツツジの植栽にようやく複数集まっているのを確認する。 クロアゲハ数頭、ミヤマカラスアゲハ数頭が入れ替わり吸蜜にやってくる。ときに、モンキアゲハ、カラスアゲハ、アゲハチョウ、キアゲハ、アオスジアゲハも混じる。 撮影地を移動する。 棚田の上部でサカハチチョウを見る。 ウスバシロチョウはまだ姿を見せていない。 キンポウゲの群落にベニシジミが集まっている。飛翔を狙うが飛びが速いため難しい。〔中播磨、北播磨〕

4月29日(晴れ時々曇り) 今日から連休。連休の前半は加古川の自宅をベースに活動予定。 今日は、この時期恒例の“加古川の里山・ギフチョウ・ネット”の活動のひとつ、ギフチョウ産卵調査の日。 9時集合ののち、参加者全員でヒメカンアオイ自生地を巡り、産み付けられた卵をカウントしていく。 場所によって多い少ないはあるが、概ね順調に卵が見つかる。中にはすでに孵化した卵塊もあった。 産卵調査は午前中に終了、午後は単独行動に切り替え、各地を回る。 ヒメウラナミジャノメ多い。交尾ペアを二度目撃する。 シルビアシジミはすでにスレていた。 雑木林の縁の植栽のツツジに黒系アゲハが集まっている。 クロアゲハ♂3頭、モンキアゲハ♂1頭、ナガサキアゲハ♂2頭、カラスアゲハ?♂1頭が入れ替わり吸蜜やってくる。 クロヒカゲ初見。個人的には今日が加古川市内で初確認である。 コミスジ多い。 ヨロヨロとした飛び方のツマキチョウ♂を見る。 林に接した畑をジャコウアゲハ♀が優雅に飛ぶ。ウマノスズクサ探し、産卵を繰り返していた。 各地でアオスジアゲハを見る。〔東播磨〕

4月24日(曇り時々晴れ) 北に行くほど天気が良いとの天気予報を信じて、白馬に向かう。 午前9時現地着。風があり肌寒い。 わずかな晴れ間に現れたのはギフチョウ。残念ながらイエローバンドではなくノーマルタイプ。 曇が切れず、気温が上がらないため、何も飛ばない時間が続く。正午近くになってようやく頻繁に太陽が顔を出すようになる。 すぐにどこからともなくギフチョウが現れる。聞くところによれば前日はイエローバンドが現れたらしいが、この日はノーマルタイプばかりであった。ここでの吸蜜源はカタクリ。 明るい林縁ではヒメギフが活発に飛び回っている。 ギフチョウ、ヒメギフチョウ、両者は微妙に活動エリアが異なっているに感じる。 雲が厚くなった午後2時撤収する。〔長野県〕

4月23日(晴れのち曇り) 朝6時半横浜自宅発、八王子からスーパーあずさに乗って長野県を目指す。 午前10時、低地のカタクリ自生地着。 カタクリはもはや終盤、サクラも終盤、従ってヒメギフはボロボロ。しかも数が少ない。 たまーに吸蜜にやって来るサクラで待つがシャッターチャンスはなかなかやって来ない。 正午過ぎで見切りをつけ高標高地のポイントに移動する。 ここでは今がカタクリの適期。 林道を歩くとすぐにヒメギフが飛び出す。比較的数は多いが、残念ながらここもボロばかり。オスは探雌飛翔がメインだが、ときにスミレやカタクリの花で吸蜜する。メスは比較的新鮮な個体が多い。 観察・撮影中に交尾が成立する。 越冬明けのスジボソヤマキチョウを見る。ヤマトスジグロシロチョウ多い。 午後3時、雲が厚くなり撤収。今日は塩尻市内泊。〔長野県〕 

4月16日(晴れ) 先週土曜日と同じく、ギフチョウ観察会の日。 今日は小学生から中学生、高校生の参加があり、参加者の平均年齢がぐっと下がった。 小ピークでテリを張るギフチョウ♂の破損が大きい。オオスレや尾状突起がない個体ばかり。それでも元気にキアゲハ、ナミアゲハと追い駆けあう。 ピークで見かけた黒系アゲハはカラスアゲハやミヤマカラスアゲハ、遠方なので同定出来ず。 雑木林の中のスミレの葉にメスグロヒョウモンの幼虫を見る。 雑木林の中を素早く飛ぶクロアゲハ♂を見る。 ハエのように飛ぶコチャバネセセリは今年初見。 各地でミヤマセセリの活動が盛んだが、例年に比べ発生数が少ないように感じる。 コツバメ♀の吸水を見る。例によって飛翔を狙うが30分近く粘っても成功せず。 各地でサトキマダラヒカゲ、ヒメウラナミジャノメが多い。 雑木林の縁でジャコウアゲハ♂を見る。極めて新鮮。カラスノエンドウで吸蜜するのを見る。〔東播磨〕

4月10日(曇り) 朝から雑木林を歩く。気温は10℃くらいか?活動するチョウは少ない。 正午前、ミヤマセセリの求愛行動を見る。めでたく交尾が成立したが、遊歩道のど真ん中。このままだとハイカーに踏まれる可能性「大」と判断し、落ち葉を使いそっと道の脇に移動させる。交尾成立1時間後、近くをパトロール中の同種の別のオスが交尾ペアを発見!すぐさま交尾に割り込もうとする。更に2頭目のオスが参入し、計4頭が団子状態。またとないチャンスに広角、望遠はもとより、ビデオカメラも使いバシバシ撮影する。 尾根をパトロールするギフチョウ♂を見るが、ほとんどの個体がスレか欠け。 同じく尾根をパトロールするナミアゲハを見る。 本日中の横浜への移動のため午後1時撤収。〔東播磨〕

4月9日(晴れ) “加古川の里山・ギフチョウ・ネット”恒例行事、今日はギフチョウ観察会の日。 多くのメンバーが集まり、小ピークを目指す。 ピークではキアゲハ、ナミアゲハに混じり、期待通りギフチョウが飛んでいる。残念ながらすでにスレ個体、例年に比べ今年は出現が早かったことを考えると仕方のないところか。 メスも現れるが交尾は成立せず。 サクラの残り花で吸蜜するヒオドシチョウを見る。 観察会は午前中で終了したが、場所を変えてギフチョウの撮影を継続する。 イカリソウでの吸蜜シーンを狙って、3時間近く粘るが結局シャッターチャンスはやって来ず。イカリソウの花の近くを飛んだ際、飛翔を写せたのがせめてもの救いであった。〔東播磨〕 

4月2日(晴れ、夕方から曇り) 早朝から郊外の雑木林を歩く。 ミヤマセセリ多い。しかし見かけた個体はすべてオスであった。 日中、早春の岩場のみに現れるスズメガの交尾を見る。種名の確認はこれから。 小ピークではルリシジミが多い。アゲハチョウ、ギフチョウも現れる。 まだ出始めらしく数は少ない。しかもすべてオス。 追尾飛翔を堪能した後さらに各地を回る。 林の縁を飛ぶ白いチョウはイシガケチョウ。特徴ある飛び方でそれとすぐ分かる。 ルリタテハ多い。 小さな谷にギフチョウを見る。なかに一頭、羽化不全個体が混じっていた。尾状突起2本とも失っているオスがいる一方で、メスはまだ見かけない。 雲が出てきた午後3時まで撮影する。 *ギフチョウ保全地域では地元の方が頻繁にパトロールされています。トラブルを起こさないようネットの所持はくれぐれも控えてください。〔東播磨〕

3月26日、27日(両日とも曇り時々晴れ) 2日連続で横浜・新治の森を歩く。隣の四季の森に比べ、人の手を加えるのを制限しているためか、本来の武蔵野の自然を感じることが出来る。 陽だまりにコツバメを見る。地表から盛んに吸水していた。 ミヤマセセリ多い。 日光浴と探雌パトロールを繰り返す。 テングチョウ多い。 ルリシジミ、ムラサキシジミ、ルリタテハ、アカタテハ、キタテハを見る。この時期、兵庫東播磨で数多く見かけるヒオドシチョウには出遭わず。 明るい畑にモンシロチョウが多い。〔横浜〕

3月20日(晴れ時々曇り) 2週間ぶり兵庫自宅に戻る。 小野市来住町・下来住町自治会からの依頼により、ギフチョウ採集禁止看板設置のお手伝いをする。*小野市来住町・下来住町内は全域、ギフチョウ採集禁止です!違反者を発見した場合は厳しく対処する旨、自治会長から伺いました。 小ピークではヒオドシチョウの活動が盛ん。大きな個体を追い掛けるやや小さな個体、しばらくすると交尾が成立した。 ルリシジミ、ツバメシジミ、ミヤマセセリ初見。 各地でテングチョウ多い。 小ピークでテリを張るのはキアゲハ、巡回パトロールするアゲハチョウを見る。〔東播磨〕

3月12日(曇り) 気温低く肌寒い一日。 3年4カ月振りの横浜での休日。かつてのホームグランドであった緑区四季の森公園を散策する。ところどころ手が加わっているようだが、大きな変化はなく、カワセミ狙いのカメラマンの多さも3年前のままである。太陽が顔を出さないため、チョウは姿を見せない。 エノキの幼木の根元、葉をひっくり返すと簡単にアカボシゴマダラの幼虫が見つかる。 梅の開花は終盤。ジンチョウゲやヒサカキの芳香が漂う。〔横浜市〕

3月6日(曇り) お知らせ:再び横浜勤務となりました。月に数回は兵庫県に戻りますが、第何週の週末に戻るかは決まっていません。今後のサイトの更新に当たっては、更新する回数は減り、しかも不定期となりますのでご承知おきください。

3月5日(晴れ) 天気予報通り春本番を感じさせる一日。 所用をこなし午前11時からフィールドに出る。 先週に同じ小ピークを巡る。期待通り小ピークでは、越冬明けのヒオドシチョウがテリを張っている。地表あるいは低木に陣取り、近づく別個体に敏感に反応し、追いかける。3mくらいの距離からから反応しているようだ。 テングチョウの活動盛ん。満開の梅の花で多くの個体が吸蜜している。 モンキチョウ、越冬明けキタキチョウ、キタテハの活動を見る。 各地でルリタテハを見る。うち一個体を、じっくり時間をかけて撮影する。 梅の花で吸蜜するヒオドシチョウを見る。〔東播磨〕

2月28日(晴れ) 春のように暖かい一日。 郊外の小ピークを巡る。越冬明けヒオドシチョウ、ルリシジミ、あわ良くばアゲハチョウを期待したが、さすがにまだ早いのか、何も現れず。 いつもの畑の土手を歩く。 すぐさまモンキチョウ♂が現れる。今日は吸蜜することなく、畑の土手の法面を延々と飛んでいた。気温が高いため、長時間の活動が可能なのであろう。 じっくり観察してみると、飛んでいるのは一個体のみ。目的は探雌のための飛翔と思われる。行動範囲は直線的な土手の長さ100m以上か。土手を行つ戻りつ、時にはキタテハに追いかけられながら、飛び続けていた。 キタテハ多い。南向きの陽だまりに3〜4頭を見る。 テングチョウの飛翔を見る。 キタキチョウも活発に活動していた。 ムラサキシジミの活動を見る。〔東播磨〕

2月27日(晴れのち曇り) 午前10時、溜まった買い物のため野外に出たところ、思った以上に気温が高い。 大急ぎで所用をこなし、昼前からフィールドに出る。 期待通り、南東向きの畑の土手にモンキチョウ♂が舞っている。大半の時間は体を倒して日光浴しているが、時にタンポポで吸蜜する。 別の土手でもモンキチョウ♂を確認する。 田んぼの上をキタテハが飛ぶ。枯草にとまったところを慎重に撮影する。 梅の花にテングチョウ、アカタテハを探すが見つからず。活動するには、さすがにまだ気温が低いか。〔東播磨〕

2月21日(晴れのち曇り) 冬型の気圧配置の一日。時折晴れ間がのぞくが風冷たく肌寒い。 梅はどの樹も花を付けているが虫の姿はない。 期待したモンキチョウ、ベニシジミ、越冬中のテングチョウは姿を見せず。〔東播磨〕

2月13日(雨) 兵庫県の関連団体主催の「但馬北部の自然を考える報告会」(副題:シカから希少植物など自然環境をどう守るか)の場で、「ハチ高原の希少蝶、ウスイロヒョウモンモドキとシカ害」について講演する場をいただく。講演後の意見交換会では、地元の農家の方、各種自然愛好家の方々のシカ駆除に対する熱い思いが伝わってきた。猛威を振るうシカの食害について、年間3万頭以上を駆除してもそれほど数が減らないとのことである。逆に更に生息域が拡大しているとの報告は衝撃であった。兵庫県内で最後に残された扇ノ山(おおぎのせん)のブナ天然林も風前の灯とのこと。シカによって、兵庫県内の良好な自然環境は破壊され、今後のウスイロヒョウモンモドキの行方を含め、本当に頭が痛い。〔但馬〕

2月11日(晴れ) 天気予報通り朝から青空が広がる。 所用をこなし正午過ぎからフィールドに出る。 気温12℃、やや肌寒い。 2月6日に確認したキタキチョウは今日も全く同じところに静止している。 竹藪の南側を何かが飛ぶ。急ぎ近寄り確認したところ、テングチョウであった。とまることなく飛び続けたためシャッターチャンスはなし。 田んぼの土手を歩くこと30分、期待通りモンキチョウが飛び出す。ややスレたメス、これで12カ月連続で確認したことになる。タンポポでの吸蜜時間は短く、体を倒して日光浴する時間が長い。30分追い回すがあまり良いショットは撮れず。〔東播磨〕

2月6日(曇り時々晴れ) 時々陽は差すが風があり肌寒い一日。 気温が上がった正午過ぎにフィールドに出るが、気温は10℃まで達していない。 南東向きの明るい土手、枯草の茂みに越冬中のキタキチョウを見つける。 いつもの土手を歩くが今日はついにモンキチョウが姿を見せず。 梅の開花が始まっている。〔東播磨〕

1月31日(晴れのち曇り) 午前中は暖かい日差しが降り注いだ一日。 先週初めの猛烈な寒波で、チョウ成虫の目撃は期待薄だが、それでもフィールドに出る。 車の運転中、窓の横をモンキチョウが風に流されていく。すぐさま停車、カメラを片手に後を追う。 吸蜜のためタンポポに舞い降りた瞬間を撮影するが、そぐに飛び立ち彼方に消えた。 先週までずっとモンキチョウが飛んでいた畑の土手では、今日は姿を見せず。〔東播磨〕

1月23日(晴れのち曇り、夕方から雨) 午後から寒気が入り、一気に寒くなるとの予報だったが、正午前まで快晴。しかも風も弱い。 気温は低いが、この天気なら絶対何か飛ぶはずと、急いでフィールドに出る。 期待通り、モンキチョウが飛んでいた。オス、メス各1頭を確認する。両方とも新鮮。タンポポで吸蜜と日光浴を繰り返す。 はたしていつまで姿を見せてくれるのか、期待は膨らむ。〔東播磨〕 

1月16日(晴れ) 朝は冷え込んだが、その後気温は上昇する。正午をはさんだ時間帯でフィールドに出る。 竹藪の縁を飛ぶキタキチョウを見る。 田んぼの畔に今日もモンキチョウを見る。オスはタンポポ、メスはホトケノザで吸蜜していた。両個体とも比較的新鮮。 南にのみに開いた空き地でテングチョウを見る。 地面にとまり翅を開いていた。 今日のような天気が続けば、まだまだチョウは見られるかもしれない。〔東播磨〕

1月10日(晴れのち時々曇り) 昨日と同じような天気。 所用をこなしたあと、昼前からフィールドに出る。 風が遮られた竹藪の南側でキタキチョウの活動を見る。オオジシバリの花で吸蜜していた。 テングチョウが飛び出す。但し、開翅はせず、地面で静止するのみ。 日当たりの良い田んぼの法面を飛ぶモンキチョウを見る。日光浴のためとまったところを確認すれば、新鮮なオスであった。〔東播磨〕

1月9日(晴れ) 西風強く肌寒いが日差しは強い。 いつもの南向きの土手を歩く。慎重に歩を進めるととベニシジミが飛び出すが、すぐに舞い降り、翅を広げる。 根気よくモンキチョウを探すが姿を見せず。〔東播磨〕

1月3日(晴れ) 春のような陽気の一日。昼前で15℃もあった。 畑の土手にベニシジミを見る。ややスレながら、活発に飛ぶ。 越冬中のキタキチョウはこの気温で一時的に活動を始めたようだ。 同じくムラサキシジミの活動を見る。 モンキチョウは今日も活発に飛び回っている。セイヨウタンポポの一つの花で交尾ペアと吸蜜個体の合計3頭を見る。当に4月のような光景である。〔東播磨〕

1月1日(晴れ) 元日から好天。暖かくなった正午過ぎからフィールドに出る。 気温は11℃から13℃といったところか。 田んぼの土手、幅広い法面を飛ぶモンキチョウを見る。新鮮からボロまでさまざま。2か所で計5頭は活動していた。 田んぼで素早く飛ぶチョウを見る。追跡すること数十メートル、やっと追いつき確認すれば、ヒメアカタテハであった。〔東播磨〕


TOPに戻る