◆2021年フィールド日誌


12月29日(晴れのち曇り) 昨夜遅く横浜から戻り、本日から年末年始休暇スタート。午前10時からフィールドに出る。気温は10℃近くまで上がっているが、ここ数日来の寒波の影響か、活動しているチョウは見かけない。南東向きの池の土手でようやくベニシジミ♀を見る。この調子ならヤマトシジミやモンキチョウも出てくるかと期待したが、次第に雲が広がりはじめ、天気が悪くなる。如何ともしがたく止む無く撤収する。〔東播磨〕

12月11日(晴れ) この時期にこなさなければならない雑用を大急ぎで片付け、午前11時前からフィールドに出る。穏やかな初冬の青空の下、すでに気温は10℃を大きく超えているようだ。南向きの明るい土手ではモンキチョウの活動が盛ん。ベニシジミの追尾飛翔も各所で見られる。ツマグロヒョウモン♀新鮮。まだ花を付けているシロバナセンダングサにウラナミシジミ、モンキチョウの吸蜜を見る。白菜畑にモンシロチョウの活動を見る。ヤマトシジミもいるはずと丹念に探したところやっと見つけた。アラカシの周辺ではムラサキシジミが盛んに飛び回り、日光浴シーンではきれいな紫色の翅表を見せてくれる。〔東播磨〕

12月4日(晴れのち曇り) この時期恒例の「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」のギフチョウ生息地の環境整備作業に参加する。主な内容はソヨゴ、イヌツゲ、ヒサカキなどの常緑樹の伐採とヒメカンアオイを覆うササの刈り払いである。雑木林の北斜面は気温が低く、この時期らしいピンと張りつめた冷気が感じられる。初参加のメンバーもあり、和気あいあいと作業は進む。作業は午前中に終了したが、次第に広がる雲を見上げると、気分が乗らず早々に撤収する。〔東播磨〕

11月28日(晴れ時々曇り) 自宅近くの公園&河川沿いを歩く。陽は出ているものの風は冷たく、活動しているチョウは見かけない。マテバシイを丹念に見ていくが越冬中のムラサキツバメは見つからない。河川の明るい土手で日光浴するウラナミシジミを見る。〔横浜市〕

11月22日(晴れのち曇り、午後は雨) 沖縄本島2日目、天気予報は良い方に外れ、朝から青空が広がる。早々に近場の公園に向かう。午前8時、朝陽が差し込むと同時にワラワラとウスイロコノマチョウが湧き出てくる。大きなクチナシの木で開翅するタテハモドキを見る。やや日陰に咲いているハイビスカスにツマベニチョウ♀の吸蜜を見る。オスの一カ所あたり吸蜜に要する時間は1〜2秒だが、今回のこのメスは長く、しかも個体自体が新鮮なので、緊張しながらの撮影となる。たぶん5分間くらいだろうが200カット以上撮影できた。この公園でもツマムラサキマダラが多い。超ボロのカバマダラを見る。先島諸島にウジャウジャいるスジグロカバマダラは1頭見かけなかった。オオゴマダラも2日間で数回見かけた程度、こちらも先島に比べると少ない。逆に多いのはツマベニチョウやツマムラサキマダラあたりか。別の公園に向かう。マメ科の大木にウスキシロチョウが舞っている。道の法面の石垣にとまるのは新鮮なタテハモドキ。時間をかけて撮影する。午前11時、西の空が黒くなりだしたため、大慌てで車へ避難、時間を置かず暴風雨となり、これを機に今回の遠征を終了する。〔沖縄本島〕

11月21日(晴れ:沖縄本島) 月曜日が休みのため図らずも4連休、前夜から沖縄本島に入り、朝から本部半島方面に向かう。個人的には四半世紀ぶりの訪問となる。高速道を走行中、ツマベニチョウが高所を横切っていく。本部着10:00、ミカン畑で白いナガサキアゲハ♀を発見!車を止め、カメラ片手に飛び出すが見失う。下草にものすごい数のツマムラサキマダラがとまっていた。小ピークではイタドリの白い花にルリウラナミシジミが群れている。オスの飛翔シーンを狙うが、いつも通りスカ写真の山を築く。撮影中に自分でもスカばかりなのが分かり、余りの歩留まりの悪さに悲しくなってくる。センダングサで蜜を吸うアオタテハモドキを見る。この中に1頭、青いメスが混じっていた。明るい草地に見慣れない黒いタテハを見る(*宿に帰り、図鑑で調べたところ、リュウキュウムラサキの大陸型メスと判明)。リュウキュウアサギマダラを見るが先島諸島に比べ数が少ない。撮影地を移動する。ミカン畑の脇のノアサガオの群落にツマベニチョウ、ナガサキアゲハが集まっている。余り白くないナガサキ♀にターゲットを絞り、青空に舞うシーンをイメージしながらカメラで追いかける。ちょっとした空地の草地にアオタテハモドキが多い。ここのメスは通常型。ゲットウに似た葉にシロウラナミシジミを見る。周囲を見ればあちこちに飛んでいた。さらに移動する。小ピークでジャコウアゲハ♂を見る。午後2時、一路南下し、有料植物園に向かう。園内を散策中、シジミの飛来を確認、とまったところをよく見ればイワカワシジミ♀であった。公園内の植栽、葉を落としている木に盛んに産卵するウスキシロチョウ♀を見る。この木は多分マメ科なのであろう。この個体、翅裏の前翅・後翅ともに大きな赤紋を抱えていた。午後4時撤収する。〔沖縄本島〕

11月14日(曇りのち晴れ) 本日午後、横浜移動のため、10時から一時間だけ近場を回る。センダングサの群落では今日もチョウが多い。ウラナミシジミの新鮮個体を探して撮影するが、300o望遠を横浜に置いてきているため、仕方なく70-200oを使用する。しかし、このレンズでは開放にしても背景がうまくぼけてくれない。何とか背景までの距離がとれる位置にとまってくれないかとしばらく待つが希望叶わず。気温の上昇とともに、モンシロチョウ、モンキチョウ、ヤマトシジミの活動が活発になる。新鮮なルリタテハを見るが人の気配に敏感でシャッターチャンスなし。〔東播磨〕

11月13日(晴れ時々曇り) お気に入りのモミジ紅葉ポイントを訪ねるが、残念!まだ早く、わずかに黄色になったばかりであった。石垣にクロツバメシジミを見る。すでにツメレンゲの開花は終了しているが、活動している個体は多い。大半がスレ、欠け個体だが、1頭だけ新鮮なオスが混じっていた。交尾も確認する。休耕畑にヒメウラナミジャノメが多い。この時期にこれほど多くの個体を見るのは初めてかもしれない。南向きに開いた斜面に咲くセンダングサの群落にチョウが群れている。今日の主役はウラナミシジミとモンシロチョウ。アザミの残り花で蜜を吸うツマグロヒョウモン♂を見る。ヤマトシジミ、ベニシジミを各地で見る。〔播磨各地〕

11月6日(晴れ) 午前10時から自然公園内を歩く。稲刈りも終了し、晩秋の気配が漂う。今年1月、ムラサキシジミ、ムラサキツバメが多く集まっていた陽だまりでは、今日はムラサキシジミばかりが活動している。一、二度、ツバメの方が飛んだようだがしっかり確認できず。センダングサに多くのチョウを見る。ウラナミシジミ、モンシロチョウ、キタキチョウ、ヒメアカタテハが主なところ。ツマグロヒョウモン含め、ヒョウモン類は一度も見かけず。アカタテハ、キタテハを見る。荒れ地のカタバミ群落にヤマトシジミ、ベニシジミ多い。〔横浜市〕

10月30日(晴れ) 久しぶりに兵庫・東播磨の里山を歩く。稲刈りは終わり、野山はすっかり秋の装い。ツマグロヒョウモン以外のヒョウモンは見かけない。センダングサにキタキチョウ、モンシロチョウ、ウラナミシジミ、チャバネセセリが多い。休耕田に植えられたコスモスにヒメアカタテハ、モンキチョウを見る。セイタカアワダチソウにキタテハ、テングチョウを見る。〔東播磨〕

1024日(石垣島:晴れ時々曇り) 朝の便で与那国島から石垣島へ移動。天気予報では終日曇天だったが、良い方に外れ、薄日が差す時間帯が長く、撮影には絶好の条件となる。10時から撮影開始。今日もハマセンダンの花に多くのチョウが集まっている。いつものメンバーに加え、ヤエヤマカラスアゲハの超新鮮が蜜を吸いに来ていた。この個体に的を絞りひたすら撮影するが、カメラの設定が中央一点測光なので、被写体の黒さ、背景の明るさのコントラストがきつく、カメラ任せの露出が暴れる結果となった。撮影地を移動する。公園の中のハマセンダンにツマムラサキマダラが群れ飛んでいる。マルバネルリマダラ、オオゴマダラ、スジグロカバマダラ、ミカドアゲハ、アオスジアゲハ、ウスキシロチョウ、タイワンシロチョウも混じる。多くの大型のチョウに気を取られているとその中に見かけない小型のチョウが吸蜜しているのに気づく。よく見ればイワカワシジミ、残念ながら尾状突起を1本喪失しているが、翅裏はまあまあの鮮度。予てからの撮影目標であったの翅表の撮影を狙い、花から花へ移動する一瞬が来るのをひたすら待つ。しかしながら飛び立たない!ハチやホウジャク、アオスジアゲハが接触するほど近づいてもまったく飛び立たない!カメラを構えて20分、何の前触れもなく、猛スピードで飛び去り二度と戻ってこず。森の中のクチナシの周囲をチラチラ飛ぶイワカワシジミを発見、30カットほど撮影して写っていたのは1枚のみ。しかしこれが何と奇跡的にうまく写っていた。今日も森の中の各所でヤエヤマムラサキのテリ張りを見る。ホリイコシジミ、シロウラナミシジミ、ルリウラナミシジミ、ヒメウラナミシジミ、リュウキュウヒメジャノメ、マサキウラナミジャノメを見る。午後2時半、4日間の撮影を終了し石垣空港に向かう。〔石垣島〕

1023日(与那国島:雨時々曇り) 昨日19時宿入り、今日は朝からドン曇り、気温低く、風強し。宿にいても仕方がないのでフィールドに出る。迷マダラの有名ポイントを巡り、センダングサを根気よく見て回るがめぼしいものはいない。スジグロカバマダラ、ナミエシロチョウ、ヒメウラナミシジミくらいしかいない。数が多かったのはアカタテハ、島内のいたるところで見かける。ピークで超ボロのリュウキュウムラサキを見る。車で移動中、道端で良さそうなセンダングサの群落を確認。降車し、タイワンシロチョウ♂♀、ナミエシロチョウ♂♀、オキナワビロウドセセリを撮影する。暗くなりだしたと思ったら時間を置かず豪雨、やむなく車へ退避する。最後に訪ねたピークへの上り路にクロテンシロチョウ多い。矮小個体の、通常サイズのの交尾ペアを見る。ヒメアサギマダラ、リュウキュウアサギマダラ、クロボシセセリを撮影する。終日、雨と曇りの繰り返しで晴れ間なし、お目当てのコモンタイマイ、シロミスジ、迷マダラ撮影は次回持ち越しとなる。午後3時撤収。*宿に帰り、同宿の採集者にこの日の成果を聞けば、この天候の中でも、タイワンアサギマダラ、ウスコモンマダラを採ったとのこと、当方、今日は運がなかったと諦めるしかなく、一日を終了する。〔与那国島〕

1022日(石垣島:雨時々曇り) 昨日の夕刻に続き、夜が明けやらぬ、しかも豪雨のなか、バナナ畑に向かう。幸運にも現地に着くとともに雨が上がり、バナナセセリが現れる。昨日のような吸蜜は見られず飛ぶばかり。明らかにひと際大きなも飛び回っている。一瞬卍形となる飛翔を見る。昨日の飛翔シーン撮影の失敗を反省して、今日はコンデジにて撮影を試みるが、結果はややまし程度、今日も満足できるものは一枚もなし。夜が明けきるまでの約30分撮影に集中する。撮影終了とともに雨が降り出し、時間を置かず激しくなる。撮影地を移動する。雨は強弱を繰り返しながら、止むことなく降り続く。小雨の中、ヤブカラシで吸蜜するベニモンアゲハを見る。盛んに飛び回る大きなシジミは予想通りシロウラナミシジミであった。更に移動する。雲が薄くなり、気温が上がったと感じると、どこからともなく、湧くようにチョウが現れる。ハマセンダンには、ツマムラサキマダラ、スジグロカバマダラ、オオゴマダラ、リュウキュウアサギマダラなどのマダラに交じり、ヤエヤマイチモンジ♂♀とも多い。コウトウシロシタセセリ、タイワンアオバセセリ、ウスキシロチョウなどのシロチョウ類を合わせると、ざっと5060頭が集まっている。途中からマルバネルリマダラも飛来し、撮影は大忙し!集中を切らさないよう1時間撮影するとさすがに疲れる。その後またもや雨が降り出し、車中で待機。撮影地を変える。サンダンカの垣根に吸蜜にやってくるツマベニチョウを狙う。次々やってくるに加え、シロオビアゲハ、クロアゲハが混じりここでも大賑わいとなる。よく見ればクロアゲハは無尾型であった。今日訪ねた各地でヤエヤマムラサキの占有行動を見る。雨が強くなり撮影終了。与那国島へ向かう。〔石垣島〕

1021日(石垣島:曇り時々雨、一時晴れ) 今日から4日間、石垣島、与那国島の2島を回る。今年3回目の先島遠征。石垣空港着10:45、レンタカーを借り急いでフィールドに向かう。カラスザンショウやハマセンダンは今が開花時期、各所で咲き、いずれも多くのチョウが群れている。一カ所目に訪ねたポイントのハマセンダンにツマムラサキマダラ、オオゴマダラ、アオスジアゲハ、ミカドアゲハ、スジグロカバマダラ、ヒメアサギマダラ、ウスキシロチョウ、タイワンシロチョウなどを確認する。道路わきの枝が張り出したコーナー部でテリを張るヤエヤマムラサキを見る。前翅先端が白い美麗・新鮮個体。しばらく観察する。たまたま同種?が前を横切り、素早く緊急発進するも、たった2030m追尾しただけで諦め元に戻った。公園の植栽の大きなタブノキの周囲を飛ぶツマベニチョウを見る。何のためにこの樹に来ているのか不明。近傍のギョボクの幼木で産卵行動を見せる同種を見る。カバマダラをみるが、石垣島で見られるのはこの狭い範囲だけらしい。ランタナで吸蜜するヤエヤマムラサキの新鮮個体を見る。前翅表面先端がツマムラサキマダラのように輝き美しい。ヤエヤマカラスアゲハ、ベニモンアゲハ、ジャコウアゲハ、クロアゲハを見る。ここで秘かに期待していたウスコモンマダラは姿を見せず。現地の同好者に聞けば、姿を消して2週間になるとのこと。撮影地を変える。ここで偶然、撮影仲間に出会う。長野ムモンアカシジミの撮影以来5年振りの再会。この友人の案内でチョウの集まるカラスザンショウに向かう。小雨の中でもツマムラサキマダラ、スジグロカバマダラに加え、マルバネルリマダラ3頭が飛んでいる。どの個体も新鮮、マルバネを中心に約百カット撮影する。コウトウシロシタセセリ、ルリウラナミシジミ、タイワンクロホシシジミ、ヒメウラナミシジミ、他に同定できない多くのシジミが飛び交う。この日最後に訪ねたのは夕闇迫るバナナの防風林、しばらくしてバナナセセリが飛び始める。セセリとしてはこれまで見たことのない巨大さ。サイズもさることながら俊敏な飛翔にも驚く。バナナの花での吸蜜シーンは何とか押さえたが、飛翔は200カット撮って全敗!一枚も満足できるものなし。使用した機材(カメラ本体、レンズ、ストロボ)すべての選択がこの撮影に適していないか、そもそも撮影手法自体も適していない可能性を感じる。活動が終了した19:15撤収する。〔石垣島〕

10月9日(曇り時々晴れ) この秋2回目のゼフ♀調査のため但馬に向かう。奇数年に花芽と来春延びる新芽を付け、過去ヒサマツミドリシジミ♀の産卵行動を目撃したウラジロガシを順々に巡る。一カ所目はウラギンシジミばかり、30分粘るも姿を見せず。二カ所目到着時はドン曇り、この天気では期待できないので、晴れ間がやってくるのを待つ間に、手の届く範囲の枝を手繰り寄せ、芽の基部を見てみれば、ヒサマツミドリシジミの卵が簡単に見つかる。あいにく今日は、卵撮影用のカメラを持ってきていないため、通常の中望遠レンズで何とか撮影を試みる。30分後一気に晴れ間が広がるが、メスはここでも姿を見せず。モミジにとまるキタテハを見る。車の運転中、山道で二度アサギマダラを見る。〔但馬〕

10月3日(晴れ) 日中に所用があるため、早朝7時から昨日とは別の公園を歩く。時間的に早いためか活動しているチョウは少ない。しかしながら、メスグロヒョウモン♂♀は別、各地で見かける。新鮮な秋型キタテハを見る。〔横浜市〕

10月2日(晴れ) 台風一過、早朝からすがすがしい青空が広がる。いつもの自然公園を散策する。秋の花にイチモンジセセリ、チャバネセセリを見る。植栽の梅の木の幹に産卵するしぐさを見せるメスグロヒョウモン♀を見る。地表から3m以上の高さで腹を曲げていた。雑木林の中の陽だまりでミドリヒョウモン♀、テリを張るメスグロヒョウモン♂を見る。公園近くの民家の庭先のソテツにクロマダラソテツシジミを見る。わずか3本しかなく小ささソテツに執着し、一旦飛び立ってもすぐに舞い戻ってくる。ヒカゲチョウ、ツバメシジミ、キタキチョウ、コミスジ、ツマグロヒョウモン、ウラギンシジミを見る。〔横浜市〕

9月25日(晴れ時々曇り) 今日も朝から近場を回る。池の土手の草地にシルビアシジミ多い。ツバメシジミが混じっているが、微妙に飛び方が違うので同定は難しくない。ヒガンバナで吸蜜するキアゲハを時間をかけて撮影する。畑の脇のノコンギクで蜜を吸うアカタテハを見る。サワヒヨドリは今が満開だが、吸蜜に来ているのはツマグロヒョウモンとメスグロヒョウモンのみ。池の土手のササの茂みを入ったり出たりと、明らかに探雌行動を見せるヒョウモンを発見、どうやらウラギンスジヒョウモン♂のようだ。この秋、ようやく出遭った1頭となる。〔東播磨〕

9月24日(晴れのち曇り) 近場の里山周辺を回る。アラカシの樹液染み出し個所でクロコノマチョウを見る。アラカシの茂み周辺の半日蔭ではヒカゲチョウ、ヒメジャノメが多い。ヒカゲチョウ♀に求愛するヒメジャノメ♂を見る。この求愛パターンに似ている目撃例として、昨年3月、西表島で見たシロオビヒカゲ♀に求愛するリュウキュウヒメジャノメ♂の行動と全く同じである。周囲ではヒメジャノメの卍巴飛翔も発生していた。ゼフ♂の卍巴飛翔をメスの誤求愛行動とする学説も出ているが、今日のような行動を目にすると、卍巴飛翔=誤求愛説には違和感を覚える。いろいろな要因がもっと複雑に絡み合っているように思えてくる。湿地に生えるキセルアザミで吸蜜するのは、ミドリヒョウモン♂、メスグロヒョウモン♀、アゲハチョウ♀。畑の一角、ラッキョウの残り花でメスグロヒョウモン♀2頭を見る。キタテハ秋型新鮮。ツマグロヒョウモンは♂♀とも多い。友人からの情報通り、ウラギンスジヒョウモンを全く見かけない。1頭も見ない。こんな年は記憶にない。正午前に撤収する。〔東播磨〕

9月23日(晴れのち曇り) この時期の恒例、秋のゼフ♀観察のため早朝から但馬に向かう。ウラジロガシの芽付きが良いポイントに絞って各地を回る。予想通り良い芽は付いているが、お目当てのヒサマツミドリシジミ♀は現れない。今年6月、7月の成虫発生時期に大変数が少なく、稀に見る“外れ年”を裏付けているようだ。ヒサマツ♀に代わってバンバン飛んでいるのはウラギンシジミ。雲が厚くなり、早々に南下、西播磨奥地を回る。ここの渓谷でもヒサマツ♀は姿を見せない。渓谷最深部の集落のさらに奥、廃屋の庭先に生える柿の根元のコケに産卵するミドリヒョウモン♀を見る。車の運転中に黒系アゲハを見かけない。ヒガンバナは満開、時期的には一番数が多い時期なのにこれはどうしたことか?1990年代に比べ、感覚的には数十分の一くらいしか見ないような気がする。はっきり言えることは、横浜市内の公園に比べて、兵庫県内の方が圧倒的に少ない。悲しいかなこれが現実である。〔但馬、西播磨〕

9月20日(晴れ) 昨日に続き、今日も好天。お気に入りの自然公園2ヶ所ををはしごする。アザミの花にミドリヒョウモンを見る。相当腹が減っているらしく、どんなに近寄っても逃げない。クサギの残り花で蜜を吸うモンキアゲハを見る。田の畔をカラスアゲハが飛んでいるが、一向に吸蜜しない。同好の方に伺えば、吸蜜は朝のみ、これからオスは探雌飛翔が活動の中心とのこと。ここでもコミスジ、ウラギンシジミが多い。高所でテリを張るのはメスグロヒョウモン♂、やや離れた場所でメスも見るが、撮影チャンスなし。地上50p、エノキの幼木(と言うよりは苗)で延々と産卵行動を繰り返すアカボシゴマダラ♀を見る。上空にもう一頭発見!とよくよく見ればこちらはゴマダラチョウであった。アカボシゴマダラばかりの中で在来種のゴマダラチョウを見ると心が安らぐ。今日も民家の庭先のソテツにクロマダラソテツシジミを見る。〔横浜市〕

9月19日(晴れ) 台風一過、朝から青空が広がる。好天に誘われ三浦半島各地を回る。どこもヒガンバナが満開、秋の気配が漂っている。自然公園の中でウラギンシジミ、コミスジを見る。どちらも数が多い。産卵樹を探しているようなそぶりを見せるアカボシゴマダラを見る。カラスアゲハ、ナミアゲハ、ナガサキアゲハ、アオスジアゲハを見る。住宅街のソテツの周囲をちらちら舞うのはお決まりのクロマダラソテツシジミ、季節の深まりとともに一気に拡大し、ソテツの新芽がある株には必ず発生している感じか。〔神奈川県・三浦半島各地〕

9月5日(晴れ時々曇り) 朝から青空が広がる。午前10時から郊外の里山にある湿地に向かう。湿地はキセルアザミ(マアザミ)が満開、ざっと数えただけでもアゲハチョウは10頭以上、モンキアゲハ1頭、セセリはカウントできないくらい集まっている。夏眠明けのメスグロヒョウモン、ウラギンスジヒョウモンを期待したが姿を見せず。まだ熟睡中か?ヒョウモンはツマグロヒョウモン♂ばかり。小さなニラの群落に4頭も集まり吸蜜していた。〔東播磨〕

9月4日(雨のち曇り) 雨が止んだのを見計らって午後3時からフィールドに出る。池の土手の草地にシルビアシジミを見る。第3化か第4化かは分からないが新鮮な個体が多い。今日はツバメシジミも活動しているため紛らわしい。満開のニラの花に多くの虫が集まっている。チョウでは、チャバネセセリ、コチャバネセセリ、キマダラセセリ、ベニシジミ、アサマイチモンジを確認する。何といっても美しいのはキハダカノコ(蛾)、ファインダー越しに見とれてしまう。ヤナギの小枝から染み出す汁を吸うコムラサキを見る。柑橘類の周囲を飛ぶのはナガサキアゲハ。ここ数年数が少なく、久しぶりに見た感じがする。〔東播磨〕 

8月28日(晴れ時々曇り) 真夏に戻ったような暑い一日。自宅近くの公園のなか、木陰のあるところを選んで散策する。一週間前のムラサキツバメ幼虫は見つからない。今日の目的、アカボシゴマダラを探してエノキの幼木を丹念に見ていく。探索すること10分、日陰で静止する個体を発見、刺激しないように近づく。この時期の個体はボロばかりなのに、今日の個体は超新鮮。しかし撮影するには背景がごちゃごちゃでイマイチ、少し枝を動かしたところ、パッと飛び立ち、逃げ去られてしまった。クズの群落を活発に飛ぶウラギンシジミ、ウラナミシジミを見る。〔横浜市〕

8月22日(曇り時々晴れ) 自宅近くの公園を歩く。狙うはマテバシイの新芽に潜むムラサキツバメの幼虫。ヒコバエの新芽を片っ端から見ていく。確認した約30ヶ所のうち4頭の幼虫を見つける。終齢が3頭、一つ前が1頭。終齢1頭の食餌では約30oほどの長さの葉を2時間かけて80%食した。他の3頭はいずれも簡単に葉を綴り、筒状にした巣の中に静止し、どの幼虫もアリがまとわりついていた。アベリアの花で蜜を吸うオオスカシバ(蛾)を見る。サツマイモの葉に落ちた鳥の糞で吸い戻しをするキマダラセセリを見る。チャバネセセリ、ヤマトシジミ新鮮。クロアゲハ、キアゲハ、アゲハチョウ、アオスジアゲハを見る。〔横浜市〕

8月21日(曇り時々晴れ一時雨) 朝9時から自然公園内を歩く。クサギの花は今が満開だが、蜜を吸いに来ている黒系アゲハはいない。雲が厚く、時々雨が降る中で活動しているチョウは少ない。ブタクサの葉で交尾するツバメシジミを見る。ウツボグサで蜜を吸っていたのはスジグロシロチョウ。未舗装のぬかるみで吸水する黒系アゲハを発見、驚かさないよう注意して接近、確認すれば超新鮮なカラスアゲハ♂であった。後翅表の青色の輝きが強く、最初はミヤマカラスかと見紛うほど。当地のカラスアゲハは春型より夏型の方が美しいようだ。さらに別の公園に移動する。ルリタテハ、ダイミョウセセリを見る。〔横浜市〕

8月15日(雨のち曇りのち晴れ) 3日間降り続いた雨は朝には上がり、午後から久しぶりの青空がのぞく。所用をこなし、午後2時からフィールドに出る。郊外の里山、小ピークに登る。気温は30℃とそれほどでもないが、湿度は100%に近く、少しの登りでも汗が噴き出る。ピークでは予想通りアゲハ類がテリを張っていた。時に、アゲハチョウ1頭、モンキアゲハ2頭、クロアゲハ1頭が追いかけあうが全般的に活動は低調、木陰で休んでいることが多い。チョウに代わって活動が盛んなのは蚊、耳ばかり集中的に攻撃を受け、撮影はそこそこに終了、早々に山を下りる。〔東播磨〕

8月11日(曇り) 友人と合流し未明(真夜中)から中国山地に向かう。ポイント着は6時半、草地はしっぽり朝露に濡れている。びしょ濡れになりながら慎重にゴマシジミを探す。探索30分、ようやく2頭を見つける。残念ながら翅裏はややスレ、全身朝露に濡れ微動だにしない。その場で待つこと100分、差し始めた弱い陽光に反応するように翅を開き始める。翅表もやはりスレていた。いつもならほんの数分の開翅ののち飛び立つのだが、今日はずっと開翅を続ける。広角、望遠と今日持参した撮影機材を総動員し、1時間以上撮影する。気象条件が悪いのか活動している他のゴマシジミはいない。いつもならオオヒカゲ、ツマグロキチョウ、ミヤマチャバネセセリを見るのだが、今日は姿を現さない。午前10時、早々に撤収する。〔中国山地某所〕

8月10日(曇りのち晴れ) 西播磨、但馬の各地を回る。前日の台風の影響でどこも小枝もろともに大量に葉が落ちている。久しぶりに西播磨の渓谷を歩く。気温22℃、湿度が高く、活動するチョウは少ない。いつもならあちこちで吸水しているミヤマカラスアゲハは少ない。ようやくマル秘ポイントで7頭の集団吸水に出遭う。どの個体も新鮮。驚かさないよう注意しながら時間をかけて撮影する。その他、この渓谷で出遭ったのはダイミョウセセリ、コミスジなどごくわずか。一路、東へ北へ、三桁国道の峠を三つ超え移動する。どこでも強風の跡が見て取れる。いつもならこの時期でも生き残ってメスが見られるクロシジミ、しかし今日は1頭も姿を現さない。そういえば昨年もこの時期に訪ねたが見られなかった。聞くところによれば一昨年辺りから最盛期であっても見られないとのこと。ここでの激減の原因は棲息環境の変化ではなく、採集圧であるともっぱらの意見である。ジャノメチョウ以外見られるチョウが少ない。ホソバセセリすら見かけなかった。〔西播磨、但馬〕

8月7日(曇り時々晴れ) 今日から9連休の夏季休暇、気温が上がりきらない間に近場を回る。農業用ため池の縁に生えるヤナギにコムラサキを見る。腹部が大きい堂々たるメス。オスはいないかと探すが見つからず。ミヤコグサに産卵するモンキチョウを見る。竹藪の縁でササの葉にとまっていたのはチャバネセセリの矮小個体。最初はアブかと思ったほど小さかった。炎天下でも活発に活動するツマグロヒョウモンを各地で見る。産卵行動のため、植栽の柑橘類の周囲を飛ぶアゲハチョウを見る。キアゲハ新鮮。どこでもクサギが満開だが、吸蜜にやってきている黒系アゲハはいない。〔東播磨〕

8月1日(曇り時々晴れ) 性懲りもなく朝から伊豆に向かう。2週間前のキリシマミドリシジミの状況がどう変わっているか確認するためだ。キリシマが飛び出したアカガシを叩けば、やはり今日も飛び出してくる。しかしは今日はメスのみ。オスがテリを張っていないか沢筋を中心に注意深く見ていくと、予想通りテリを張っていた。ただし、近づく同種がいないため、アオスジアゲハやアサマイチモンジを相手に追尾を繰り返す。とまる位置が高く、遠くでまともなシャッターチャンスなし。本日は計3ヶ所のテリ張りを確認、沢を渡りアカガシの樹冠を移動するオスを計10回程度目撃する。キリシマ撮影の絶対条件はその年が“当たり”であること、逆に言えば“外れ年”にどんなに頑張っても良い写真が撮れないことを実感する。〔静岡県伊豆半島〕

7月31日(曇り時々晴れ) 早朝から近場の自然公園を歩く。未明の雷雨で湿度が高く、歩いているだけでも汗が吹き出す。活動しているチョウは少ない。わずかにヒメウラナミジャノメ、ダイミョウセセリを見るのみ。多くの鳥カメラマンに混じり、カワセミを撮影する。運よく池の小魚を捕えるシーンを目撃する。この公園もそうだが、新幹線の車窓から見える横浜市内の雑木林では枯れ木が目につく。たぶんカシノナガキクイムシによるコナラの立ち枯れなのであろう。コナラ全滅とはならないにしても、このまま何の対策も取らなければ被害はまだまだ広がりそうな雰囲気である。〔横浜市〕

7月22日(曇りのち晴れ) キリシマを求めて、未明から三重県鈴鹿山脈に向かう。遠方から見ればアカガシが密度濃く茂り、いかにも良さそうな渓谷に入る。しかし叩いても飛び出さず、樹冠を渡っていくオスの姿も見られない。アカガシをよく見れば、まったく芽が付いていない。他の谷のアカガシの芽の付き具合は分からない。どうやら“今年の鈴鹿キリシマは稀にみる大外れ”の情報は正しそうだ。3時間粘って、♂2回、♀1回の飛翔を見たのみ。午前10時、やや離れたかつての生息地を訪ねるが、ここでも姿なし。〔三重県鈴鹿、滋賀県某所〕

7月18日(晴れ時々曇り) 伊豆キリシマ撮影の最終日。天気は昨日に同じ。朝5時起きで同じ林道に入る。3日間で分かったことは、キリシマが静止しているアカガシはほぼ決まっていることだ。逆の見方をすれば、一見しただけで“この樹にはいない”と判断できるし、間違うことはなかった。今日は運良く、叩きだしたオスが低い位置にとまってくれた。待ちに待った全開翅撮影のチャンス到来、翅を開くまで何時間でも待つと心に決める。このオス、1時間たっても微動だにしない。1時間前の決意が揺らぎ、かすかに刺激を与えると50pだけやや上方向へ移動し、静止する位置を変える。数分後、期待通り翅を開き始めたが、とまっている高さが目線と同じなので、V字開翅をうまく撮影できたものの、位置的に全開翅の撮影は叶わなかった。また次回に期待、である。ヒメキマダラセセリの占有行動を見る。追尾飛翔の速さ、追う範囲の広さには驚くばかり。正午、3日間のキリシマ撮影を終了する。〔静岡県伊豆半島〕

7月17日(晴れ時々曇り) 伊豆キリシマ撮影の2日目。下界は晴れ渡っているが、半島中央部の高標高地は雲が湧き、終日スッキリ晴れることはない。本日のみ加勢の友人と合流し、再び林道に入る。天気、気温とも昨日より状態は良好。昨日に比べて飛び立つ個体数も多い。今日はオスが目立つ。葉に潜り込み静止している個体をじっくり観察すれば、アカガシの新芽の付け根に盛んに口吻を伸ばし、汁を吸っていた。刺激を与えて一旦飛び立たせても、しばらくすればまた同じ位置に戻ってくる。占有行動を示す活動期の前はこのような栄養補給に日々を費やしているのかもしれない。満開のリョウブでアオスジアゲハ、スジグロシロチョウを見る。〔静岡県伊豆半島〕

7月16日(曇り時々晴れ) 休暇を取って早朝から静岡伊豆半島に向かう。狙うは新鮮なキリシマミドリシジミ♂の全開翅、それもイメージとして持っている金緑色が現れているという条件が付く。10年以上狙っているが未だ実現できていない。3年前から通っている林道着は午前9時半。さっそくアカガシを叩くとポツポツと飛び立つが撮影できる位置に降りて来ない。飛び立つ個体はメスが多い。以前から地図上で目星を付けていた林道や沢を片っ端から調査する。地図から想像するのと実際現地を見るのとでは大きな違いがあった。サカハチチョウ夏型、ミヤマカラスアゲハ夏型♂を見る。〔静岡県伊豆半島〕

7月11日(曇りのち雨) 本来なら兵庫ハチ高原夏のチョウ観察会(ウスイロヒョウモンモドキ観察会)の日だが、コロナ禍のため2年連続で中止となる。所属する「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」のメンバーと独自に調査を行う。シカ侵入防止柵の内と外では植相が大違い。日々シカの食害にさらされる柵の外はススキを中心にした単調な植相だが、柵の内はかつて豊かだった植相が戻りつつあるように感じる。柵の中の満開のアザミにウラギンヒョウモンが多い。コキマダラセセリ新鮮。お目当てのウスイロヒョウモンモドキ、相当数放チョウ(幼虫&蛹段階での放チョウ)されていると聞くが、今日は1頭も確認できず。正午前、にわかに黒雲がせまり、大慌てで下山する。まもなく激しい雷雨となり、結果危機一髪であった。〔但馬〕

7月10日(曇り時々晴れ) 雨の止み間、陽が差すのに併せてフィールドに出る。コムラサキが出ていないかと各所のヤナギを見て回るが姿なし。池の土手に咲くブタナで蜜を吸うシルビアシジミ♂を見る。新鮮。今シーズンこの池の土手へいつ行っても必ず本種を目にする。ヒメジオンの群落で蜜を吸うのはモンキチョウ。雑木林の縁で活動するコミスジ♀を見る。一見、ホシミスジかと見紛うような大型個体であった。春先は少なかったキアゲハ、夏型になり各所で見られるようになっている。〔東播磨〕

7月3日(曇り時々雨) 天気予報では終日曇り。自宅にいても仕方がないので朝から但馬へ向かう。標高を上げ、この時期、ジョウザンミドリシジミ、アイノミドリシジミの占有行動が見られる谷へ急ぐが、今日は何も飛んでいない。そんはずはないとじっくり観察すれば、はるか樹冠の高い位置でジョウザンミドリが舞っていた。しかし数が少ない、最多で5〜6頭いったところか。アイノは姿を見せなかった。ササ原にゴイシシジミを見る。観察地を移動する。ウスイロヒョウモンモドキの発生を願って、シカ柵を張り巡らした人為的な保全エリアの中に入り探すが姿を見せず。柵を設置して5〜6年経過するが、柵の中と外、これほど植生の多様さに違いが出るとは驚くばかり。シカの食害の激しい柵の外はススキばかりの短調な草地だが、柵の内は様々な植物が見られ、この時期アザミはどこも満開である。アザミの花に群がるウラギンヒョウモンも多い。調査を続けたかったが、ガスが出始め雨まで落ちてくる始末、やむなく山を下りる。オオチャバネセセリを見るがコキマダラセセリ、ミヤマチャバネセセリ、ギンイチモンジセセリは見かけず。別の高標高草地へ移動する。降り続く雨の中、意を決してフィールドに出る。ススキ原でホシチャバネセセリを見る。個人的にここでの初確認となる。カシワ林ではハヤシミドリシジミが発生しているが数は少ない。時期的にまだ早いのか、他のゼフに並び今年は外れなのか分からない。さらに移動する。コナラとカシワが混じる林でウラミスジシジミを見る。ここでもハヤシは少ない。全身びしょ濡れも乾かず午後3時撤収する。〔但馬〕

6月26日(曇り時々晴れ) 前日の夕刻、突然ひらめき、夜から山梨県へ移動、未明のクロミドリシジミの活動を狙う。未明3:50、いつも卍飛翔を見せるポイントでスタンバイ、の登場を待つ。前々回訪ねたときはそれこそウンカのごとく飛び回っていた。昨年の前回は少なく、数頭が活動していたのみ。大きな期待の中、5分待っても、10分待っても、15分待っても唯の1頭も現れない。これはマズイと判断し、近くを広く探したところ、やっとハゼの中木でテリを張る1個体を発見、集中して撮影するが5分もたたないうちに頭上へ飛び去る。のちに画像を確認したところ、クロミではあるものの大破個体であった。午前5:35本日の撮影終了。レンタカー店の開店時間に合わせて撤収する。〔山梨県〕

6月21日(晴れ時々曇り) 休暇を取り、今日も但馬に向かう。テリを張りそうと以前から目を付けていたポイントに向かう。午前9時現地着、早速陣取る。気温の上昇と共にフジミドリシジミ、カラスアゲハ、アオスジアゲハが姿を見せる。午前11時、予想通りと言うか、期待通りヒサマツミドリシジミが飛来しテリを張り始める。残念ながらスレ&欠け個体。時に目前1.5mの近距離にとまる。30分に一度くらいのペースで他のオスがテリ場に侵入し追尾飛翔や卍飛翔となるが、もとからの(アルファ)が強く、ずっと勝ち続けた。午後1時まで堪能し撤収する。〔但馬〕

6月20日(曇り時々晴れ) 終日好天との天気予報を信じて早朝から但馬に向かう。ナラガシワの高枝をたたくとヒロオビミドリシジミが落ちてくる。残念がら羽化不全個体であった。場所を移動し、同じくナラガシワをたたくと、今度はウラジロミドリシジミが飛び立つ。出てくる個体すべてスレていた。標高を上げ、ヒサマツミドリシジミポイントに向かう。午前9時半頃からブナの高木にキラキラとゼフが舞いだす。撮影して確認してみればフジミドリシジミであった。テングチョウ、アカタテハ、ミドリヒョウモン、ルリシジミが次々と現れるがお目当てのヒサマツは姿を見せない。午後3時、樹冠を高速で飛ぶヒサマツが現れるが止まることなく一瞬にして飛び去る。今年のヒサマツは大外れの予感!状況が好転しそうになく早々に撤収する。〔但馬〕

6月19日(雨のち曇り) 雨が上がった午後3時からフィールドに出る。しかしどこも雨露が残り、草地へ一歩踏み込めば一瞬にしてずぶ濡れになる。ハンノキ林にミドリシジミの活動を見る。湿地に生える低木の小さな白い花(イソノキと判明)に多くのミドリシジミが集まっている。ほとんどのようだ。吸蜜の他に時々、開翅を見せる。この日卍飛翔が始まったのは午後5時過ぎから。所要のため撤収する。〔東播磨〕

6月12日(雨時々曇り) 天気予報は曇りの予想、これを信じて早朝から西播磨各地を回る。西播磨へ近づくにつれて雨が降ってくる。小雨の中、ナラガシワを叩くと何かしらゼフが飛び出すが、同定出来ず。ますます雨脚が強くなり、やむなく撤収。自宅で一休み後、雨が止んだのを見計らって近場を回る。キマダラルリツバメ♂の活動を見る。曇りなので活動は低調。新鮮なトラフシジミ夏型のテリ張りを見る。キマルリと活動エリアが重なっているため、紛らわしい。ミヤコグサで蜜を吸うツバメシジミ♂新鮮。今年羽化したルリタテハを見る。撮影地を移動する。ハンノキ林ではミドリシジミが多い。ドン曇りでは活動が鈍いようで卍飛翔は予想したほど多くなかった。午後5時、今日二度目の撤収。〔播磨各地〕

6月5日(曇り) 天気はイマイチだが休日に家でくすぶっていても仕方がないので朝早くから自然公園に向かう。林の中は暗く、活動しているチョウはほとんどいない。わずかにコジャノメを見るのみ。栗の花は今が満開だが、吸蜜しているゼフは見つからない。モンキアゲハ、テングチョウ、スジグロシロチョウを見る。所要のため午前9時に撤収する。〔横浜市〕

5月30日(曇り時々晴れ) 早朝から、近くの自然公園に向かう。午前750現地着。曇り空ながら頭上10m以上の高所をオオミドリシジミが猛スピードで追い駆けあっている。時に卍になるが、被写体自身が暗く、遠く、速いため撮影できる状況にない。9時を過ぎると陽光も強くなり、差し込む光に誘われるように下まで降りてくる。それでも止まる位置は目線の高さ以上。何とかV字開翅を撮影するのが精いっぱい。10時前には活動は終了した。いつもこの時期に現れるアカシジミ、ウラナミアカシジミ、ミズイロオナガシジミは姿を見せず。咲き始めた栗の花で蜜を吸うイチモンジチョウ、テングチョウを見る。〔横浜市〕

5月29日(晴れ) 天気予報を信じて早朝から東京・高尾山に向かう。現地着850。すでにミスジチョウ、コミスジ、テングチョウが活発に飛んでいる。キアシドクガは多いが昨年のこの時期に比べるとやや少ない。アサギマダラが優雅に舞う。本日のお目当てのフジミドリシジミが現れたのは午前11時前、残念ながら翅が相当に傷んだオスであった。次の登場は約1時間後、こちらの個体は新鮮。ブナの茂みに潜り込み、撮影仲間が事前に撒いた水を盛んに吸っていた。枝や葉の隙間から何とか撮影する。更に1時間後に姿を見せるが、先ほどの個体と同一か?今回は撮影チャンスなし。更に午後3時まで粘るが結局現れず。アカシジミ、ゴマダラチョウ、アカボシゴマダラを見る。〔東京都〕

5月23日(晴れ) 友人の情報をもとに播磨最深部の渓谷を目指す。廃屋の庭に植えられた満開のツツジに多くの黒系アゲハが集まっている。久しぶりに出遭う素晴らしい光景だ。ミヤマカラスアゲハ3〜4頭、カラスアゲハ2頭、オナガアゲハ3頭、クロアゲハ1頭。ミヤマカラスとオナガには1頭づつメスが混じっている。オスは同種のメスを確認すると、吸蜜を中断し、求愛行動に移る場合が多い。メスはどちらも交尾済み、オスがまとわりつくと迷惑千万な雰囲気でやり過ごすか逃げ回る。渓流沿いのタニウツギも今が満開、こちらにも多くの黒系アゲハが群れていた。渓谷のアゲハの正午前に切り上げ、東播磨に戻る。加古川河岸段丘のイボタの森にウラゴマダラシジミが多い。まだ活動時間にはなっていないが、イボタの木を丹念に見ていくとあちこちに静止している。2時を過ぎるとオスの探雌飛翔が始まる。午後3時まで撮影を続け、撤収。〔播磨各地〕

5月22日(曇り時々晴れ、一時雨) 早朝から県北部の但馬に向かう。期待通り高標高地のグミの花は満開、周辺には甘い芳香が漂っている。ウスバシロチョウ5〜6頭、アオスジアゲハ1頭、アオバセセリ2頭、アカタテハ1頭、無数のミツバチやハナアブが集まっている。じっくり時間をかけて撮影する。ススキ草原ではまだ新芽が出ていない。日が差すとギンイチモンジセセリが活動を始める。どの個体も新鮮。これも予想通りだが、ギンイチを追ってススキ草原を歩くとズボンにマダニにびっしり。マダニに慣れていないとパニックに陥る光景だ。1時間後、急激に天候が悪化、雨が強くなる。南下し播磨各地を回るが、ここも雨雲が広がってくる。強風の中、探雌行動を繰り返すウラゴマダラシジミ♂を見る。〔但馬、東播磨〕

516日(雨のち曇り、時々晴れ) 八重山遠征最終日。公園内のやや暗い所に生えるクチナシにイワカワシジミを見る。極めて新鮮、まったく動かなかったことから羽化直後か?残念ながらメス。雨上がりの路上で吸水するタイワンシロチョウを見る。周囲を探せば、近くの小木で盛んに産卵する同種のメスを発見。一卵産んで移動するのではなく、垂紡型のシロチョウ特有の卵を4卵きれいに並べて産卵していた。この小木がツマベニチョウ幼虫の食樹であるギョボクだと後で知る。一昨日訪ねたシマトネリコの樹液食堂で、スミナガシを撮影する。最後はやはりアサヒナキマダラセセリ狙い。午後1時からスタンバイするがなかなか現れない。午後2時半、ようやくセンダングサで蜜を吸うアサヒナを発見、注意深く見ればお目当てのメスであった。すぐに見失い周囲を探したところ、十数m離れた花で蜜を吸っていた。突然、吸蜜中にバタ付きはじめ、何かが起こったことは分かったがそれば何なのか分からない。連写で撮影中、ファインダー越しにカニグモ(オキナワアズチグモ)に取っ捕まってもがいていることが判明。格闘数秒後、アサヒナはカニグモの魔の手を振り払い、無事(?)脱出、猛スピードで飛び去る。アサヒナには災難以外の何物でもなかったが、生態写真としては大変興味深いシーンを撮影できて大満足!最後にやってきた超ラッキーで4日間の遠征を終了する。〔石垣島〕

515日(晴れのち曇り) 今日は朝から西表島へ船で渡る。午前8時、友人の情報通り、タイワンキマダラの活動を見る。このチョウなかなか止まってくれず撮影はイライラする。住宅街を飛ぶスジグロカバマダラ・・・うん?何か違う?近寄りじっくり見ればカバマダラであった。八重山で本種を見るのは今回が初めて。森の奥の竹林にシロオビヒカゲの飛翔を見るが、撮影チャンスなし。薄暗い沢筋に舞うのはリュウキュウウラボシシジミ、中には極小個体もいる。このチョウの撮影はいつも圧倒的な光量不足下、撮影技量が試されているようだ。港のそばの駐車場の外れ、炎天下の荒れ地にタイワンヒメシジミを見る。このチョウあまりにも小さく、目立たない色なのでチョウ自体を探しても見つからない。アドバイス通り幼虫の食草のタイワンコマツナギを見つけることに成功、やはり台湾のお姫様はいらっしゃった。残念ながらスレ個体ばかり。海岸沿いの空き地にアオタテハモドキが多い。オス、メスともきれいな個体を探して撮影する。新鮮なタテハモドキを見る。最後に今日の目的種テツイロビロウドセセリを狙う。午後3時から現れると聞いていたのに、その時間になっても影も形もない。幼虫の食草のデリスをじっくり見ていくがまったく姿を現さない。諦めかけた午後4時、ようやく産卵行動中のメスを見る。活動エリアが暗い、せわしなく動き回る、チョウが黒い、葉かぶりが多い、など予想外に撮影に苦労する。一回の出現時間はほんの数分程度、今日は計3回現れ、何とか100カット程度は撮影できたがスレ個体や破損個体ばかり。帰りの船の時間の制約から泣く泣く午後5時撤収する。*聞くところによればこの日、石垣島では午前中が大雨とのこと、撮影地を西表島に変更したことは大正解であった。〔西表島〕

514日(晴れ時々曇り) 遠征2日目。天気予報によれば本日の最高気温は31とのこと、水分を4リットル用意し撮影に向かう。各地で幹から直接実をつけるギランイヌビワを見かける。なかには落果し、地面に広がっているところも多い。落ちた実を食べに来ているのか各地でセマルハコガメを見る。公園の明るいサンダンカの生け垣に多くのアゲハが集まっている。鮮度の良いクロアゲハとシオビアゲハに狙いを絞り時間をかけて撮影する。美しい赤い花が印象的なホウザンボクにヤエヤマカラスアゲハを見る。ツマベニチョウやウスキシロチョウも樹冠を通過していく。芽吹き始めたマメ科の樹にウラナミシロチョウ、ウスキシロチョウ(?)の産卵を見る。薄暗い茂みの奥の葉にとまるナミエシロチョウを見る。公園のクチナシの植栽の実の側面に穴が穿いているが、たぶんイワカワシジミの仕業であろう。白い小さな花(名前分からず)に多くのチョウが集まっている。多数のイシガケチョウに加え、オオゴマダラ、タイワンアオバセセリ、ヒメアサギマダラなど。撮影地を移動する。見晴らしの良いピークに白紋が発達した見慣れないタテハを発見!まだ未撮影のメスアカムラサキか?!と心ときめきながら撮影する(のちにリュウキュウムラサキと判明、がっかり!)。昨日訪ねたセンダングサが咲く草地では今日もチョウが多い。午後2時前からアサヒナキマダラセセリが現れ、延々と吸蜜を繰り返す。約30分追い続け、数百カット撮影する。昨日現れた個体と同じかどうかは分からない。ヒメイチモンジセセリとアサヒナが仲良く一つの花で蜜を吸うシーンを撮影する(ヒメイチモンジセセリであることは現地在住の同定熟練者のお墨付きを得ている)。薄暗い森の中でクロセセリを見る。森の中をジグザグに渡っていくのはシロオビヒカゲ、産卵樹を探している行動とのことであった。樹液が染み出し発酵しているシマトネリトの樹液食堂にヒメスズメバチとルリタテハが集まっている。スミナガシはスズメバチに追いやられたのか近傍の葉の裏に静止していた。各地で猛スピードで飛ぶナミエシロチョウ、カワカミシロチョウ(?)、タイワンシロチョウを見る。キオビエダシャク(蛾)を撮影する。チョウではないがアカショウビン(鳥)の撮影にも成功する。今日は早めの3時半撤収。〔石垣島〕

513日(晴れ) GWが終わって間もないのに本日から4日間、八重山遠征。昼前石垣島着。気温は30、湿度は88%、すでに夏。レンタカーの駐車場に舞うアオタテハモドキを見る。森の中の明るい広場のセンダングサに多くのチョウが集まっている。圧倒的に多いのはスジグロカバマダラ、次に多いのはツマムラサキマダラか。珍しところではヤエヤマイチモンジも蜜を吸っていた。センダングサの花に潜むカニグモ(正確にはオキナワアズマグモ)はセンダングサの花弁と全く同じ乳白色、これでは簡単に捕まえられるはず、事実この日もツマムラサキマダラが餌食になっていた。本日のお目当て、アサヒナキマダラセセリを見る。関西の高標高地で見られるコキマダラセセリと色・大きさ・形が瓜二つ。この日出遭ったオスは敏感で、たったの2カットしかシャッターを押せず。次に出遭ったメスはこの暑さに参ったのか、日陰で休むばかりでにならず。同じくセンダングサで蜜を吸うヒメイチモンジセセリを見る。樹冠を猛スピードで流れるのはツマベニチョウ、やや小さめのシロチョウはナミエシロチョウかウスキシロチョウであろう。渓流沿いの開けたところにアオスジアゲハとミカドアゲハが集まって吸水している。車の運転中、木立の中を飛ぶコノハチョウを見る。芝の草地ではヤマトシジミに混じり、ヒメシルビアシジミが活動している。花壇脇の草地に飛ぶ更に小さなシジミはホリイコシジミ。公園内の小さなゲットウの株にオオシロモンセセリを見る。各地でヤエヤマカラスアゲハ、ジャコウアゲハ、シロオビアゲハ、ベニモンアゲハを見る。当地でいつも多いリュウキュウアサギマダラは発生のタイミングが合っていないのかどこも数が少ない。ヒメアサギマダラ、オオゴマダラを見る。〔石垣島〕

59日(晴れのち曇り) 現地の方のアドバイスに従い、早朝からヒメギフチョウが集まるピークを目指す。標高差300m、つづら折りの坂を息を切らしながら登っていく。暖かい南東側斜面では、午前8時半ころから複数頭が舞い始める。すべてオスのようだ。オスの発生開始から相当日数が経っているため個体の鮮度は悪い。日差しが安定していた9時半までの約1時間、飛翔シーンを中心に撮影する。ヒメギフ撮影中、ミヤマセセリが地表近くを流れていく。ピークでは、ミヤマカラスアゲハ、ヤマキマダラヒカゲ、越冬明けヒオドシチョウを見る。9時半過ぎから雲が出始めたと思ったら、すぐに雲は厚くなり、気温も18から14へと急降下、これでは何も飛ばなくなる。保全グループの皆さんと合流するため一旦標高を下げる。途中、登山道に何頭かヒメギフチョウが静止していた。皆さんと合流ののち、生息地で行われている実際の活動を見させていただく。活動に参加されている方の人数の多さ、各人がお持ちのスキルの高さ、多彩さに驚く。また、詳細な記録の取り方など参考になることも多い。ピークで集まっての情報交換会ののちも天候が回復しないため、我々のみ下山し、昨日訪ねたウスバサイシン自生地を再訪する。日差しが出たほんの一瞬に、どこからともなくヒメギフチョウが現れ産卵を始める。名残惜しかったが、午後2時現地を後にする。〔群馬県〕

5月8日(晴れ) チョウ保全団体間の交流の一環で、群馬県の「赤城姫を愛する集まり」の活動を見学させていただく。現地着は13時。さっそく、活動責任者の案内で、すでに産卵が始まっているウスバサイシンが生える山のふもとの傾斜地を見せていただく。活動するメンバーが、卵を確認した葉に目印をつけ、継続的に状況を記録していくなど、地道な作業に頭が下がる思いである。もちろん、保全する対象はここに生息しているヒメギフチョウだが、その生息域について、想像していたのとはずいぶん違っていた。いろいろ説明を受けていたその時、突然ヒメギフチョウが現れ産卵を始める。結構長い時間、何度も腹を曲げ産卵するしぐさを見せていたので、卵塊ができたものと期待していたが一卵も産みつけられていなかった。生息数の減少への対応として、野外飼育や蛹段階での放チョウのやり方、市に委託しているウスバサイシンの繁殖手法など参考になることも多かった。野外で見学中、明るい沢筋でスギタニルリシジミを見る。〔群馬県

5月6日(晴れ) 朝霧が晴れたのを見計らってフィールドに出る。池土手の草地にシルビアシジミ♀を見る。新鮮。時期的にもっとたくさんいるかと思ったが今日はこの1頭のみ。所用のため一旦帰宅、再度昼過ぎからフィールドに出る。目指すは郊外の小ピーク、期待通り、アゲハ各種が追尾飛翔を繰り広げていた。集まったメンバーはアゲハチョウ、キアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、そうそうたる顔がそろう。市街地を背景とした広角&飛翔撮影に集中する。アゲハ類に混じりツマグロヒョウモン♂もテリを張っていた。〔東播磨〕

5月4日(晴れのち曇り) チョウ撮影とは別の用向きで県北部の但馬に向かう。穏やかな天気の下、各地で田植えの準備に忙しい。車の運転中、民家の裏に設置されている柵の向こう側は下草が生えず、林床が遠くまで見通せる。柵の向こうのシカの食害のひどさは目を覆うばかりである。10数年前なら、この時期、黒いアゲハが頻繁に登場するが、今日は1頭も見かけず。緑豊かに見えても、但馬の生態系はすでに崩壊しており、来るたびに暗い気分に陥る。養父市別宮の棚田にウスバシロチョウが舞う。〔但馬〕

5月3日(晴れ) 朝から快晴、早朝より西播磨奥地の渓谷に向かう。渓谷はミツバウツギ満開。現地着後、早速ミヤマカラスアゲハ♀の吸蜜シーンを見るが個体の鮮度はもう一つ。同じ樹でヤマトスジグロシロチョウの吸蜜を見る。それにしても今日はチョウ影が薄い!黒系アゲハがまったく飛んでいない!こんな“不作年”は過去20年なかったのではないか!ミツバウツギで吸蜜していたのはサカハチチョウ♀とアオバセセリ。逆光の厳しい条件下、アオバセセリの吸蜜シーンをひたすら追いかける。グミの花で吸蜜するアカタテハを見る。足元の草地からウスバシロチョウが飛び立つが、羽化直後のようなヨタヨタ飛び方であった。引き上げる直前、グミの花に来たミヤマカラスアゲハ♂を撮影する。〔西播磨〕

5月2日(曇り時々晴れ、一時雨) 「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の定期生態観察・調査活動の日。朝からヒメカンアオイ自生地を回り、産み付けられた卵の状況を確認する。今シーズンは季節の移りが早かったこともあり、全体の1/3くらいがすでに孵化済み、幼虫に替わっている。なかに、今まさに孵化途中の卵塊を発見する。陽が差す時間も短く、気温低いため活動するチョウは見かけない。〔東播磨〕

5月1日(晴れ) 大荒れの天気予報だったが、なぜか東播磨のみ好天の一日。加古川市、小野市のギフチョウ発生地各所に設置していた「ギフチョウ採集禁止」を回収する。破損や紛失は1枚もなかった。皆様の情報を集約したところ、今年は採集ネットを持っていた人間には出遭わなかったとのことである。強風の中、ピークでテリを張るカラスアゲハ♂を見る。尾根筋でも強風が吹き荒れていたため、地表に非難していたアゲハチョウを見る。その他の目撃種は、ルリタテハ、コミスジ、クロアゲハ。サトキマダラヒカゲを各地で見る。〔東播磨〕

4月30日(晴れのち曇り、一時雨) この時期の恒例、西播磨のミヤマカラスアゲハを見に行く。例年に比べ今年はツツジの開花が早く、もはや終盤となっている。曇り空の下、気温が低く、活動するチョウはいない。午前11時、ようやく雲が取れ、日差しが出てくると、アゲハが一斉に活動を始める。ツツジには目もくれず、ひたすら探雌飛翔を繰り返すのはカラスアゲハ♂。広場でテリを張るのはナミアゲハ♂と越冬明けのヒオドシチョウ♂。クマバチ♂を追い掛け回し、上方に追い払うクロアゲハ♂を見る。午前11時半、ようやくミヤマカラスが吸蜜に現れる。残念ながらこの個体、左後翅の大半を失っている。撮影は右側のみとし、左側はまったく写らないよう慎重にポジションを確保する。さらに30分後、全部の翅がそろっている別のミヤマカラスが登場したが、カラスアゲハ♂に追尾され、カメラを構える間もなく飛び去られてしまう。アオスジアゲハ多い。コミスジ、サトキマダラヒカゲ、コジャノメを見る。〔西播磨〕

4月25日(晴れのち曇り) 今からちょうど10年前、数多くのミヤマカラスアゲハが舞っていた公園を思いだし、早朝から向かう。小高いポイント着は午前9時。高曇りで気温低く、活動するチョウは少ない。満開のつつじ(オオムラサキ)で蜜を吸っていたのはジャコウアゲハ♂。時々モンキアゲハやカラスアゲハが猛スピードで通過するが、シャッターチャンスは全くない。切り上げることを考え始めた午前11時、一気に青空が広がる。と同時に、森の中のつつじの生垣に黒系アゲハが数多く舞い始める。やはり数が多いのはジャコウ、次はカラス、たまにモンキとクロが混じる。カラスアゲハ撮影中にミヤマカラスアゲハが飛来し吸蜜を始める。残念ながら翅の破損が著しいオスであった。気温が上がるにつれナミアゲハ、キアゲハ、アオスジアゲハも登場し、生垣はさらに賑わう。お目当てのミヤマカラス、次にやってきたのもボロ♂。これ以上新鮮個体は望めないと判断し正午に撤収する。〔神奈川県湘南〕

4月24日(晴れ) 先週のキアシドクガ幼虫に辟易したため、今週は別の公園に向かう。満開のミツバウツギに多くのチョウが集まっている。越冬明けテングチョウやヒメウラナミジャノメ、コチャバネセセリ、ジャコウアゲハを見るが、数が多いのはアオスジアゲハ、ざっと見て常時4〜5頭が舞っていた。草地で占有行動を繰り返すダイミョウセセリを見る。同種のオスがテリ場に侵入すると、勢いよく飛び立ち、目にも止まらぬ速さで追いかけあう。一株だけ咲いていたタニウツギに吸蜜に忙しいモンキアゲハ♀を見る。新鮮個体で後翅裏面の紅紋もきれいな丸をまとっていた。花から花へ移動しながら吸蜜するシーンを約20分間撮影する。撮影カット数はゆうに三桁となる。この公園、カワセミ(鳥)が棲む池があり、比較的簡単にダイブシーンが撮影できることから鳥対象のカメラマンが集まるところ。いつにも増してカメラの数が多いと感じたところ、今日は2頭のカワセミが活動していた。束の間、撮影対象をチョウから鳥に切り替え撮影する。〔横浜市〕

4月18日(晴れ) 一年前のこの時期、散歩中にたまたま見つけたギンイチモンジセセリのポイントへいってみるが、姿なし。時期が早いわけではないと思うのだが・・・。ムラサキハナナの群落がある栗林へ向かう。スジグロシロチョウは活動しているが、昨年あれほど多かった黒系アゲハがまったく飛んでいない。代わって大発生しているのがキアシドクガの幼虫。まだ3〜4pくらいの大きさだが、同じ場所でじっとしていると、すぐに20〜30頭と衣類についてしまう。まさにインディージョーンズの映画の世界。撮影地を移動する。ブルベリー畑の上をジャコウアゲハが飛び回っている。時々カラスアゲハが混じる。飛翔シーンの撮影を試みるが、例によってスカ写真の山を築く。元の栗林に戻ったところでカラスアゲハ♀の吸蜜を見る。本日その他の目撃種はキアゲハ、ナミアゲハ、コミスジ、コチャバネセセリ、ヒメウラナミジャノメなど。ミツバウツギの開花始まる。〔横浜市〕

4月11日(晴れ) 昨日に続き、ギフチョウ生息地を回る。数年ぶりに訪ねた生息地、ギフチョウは姿を見せなかったが、生息地自体に大きな変化はなく、たぶん変わりなく今でも生息していることを実感する。 昨日産卵を撮影したポイントに向かう。今日も入れ替わり立ち代わり、メスが産卵にやってくる。地面すれすれに水平に伸びたヒメカンアオイの葉の裏に産卵するため、卵を産む瞬間が撮影できない。チャレンジすること5回目、ようやく頭部、触角にピントを合わせながら、卵が出てくる瞬間の産卵シーンの撮影に成功、しかし翅のピントは確保できず。午後1時撤収。〔東播磨〕

4月10日(晴れ) 先週に続き、この時期恒例の「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」のギフチョウ成虫観察会に参加する。今年は季節の移りが早く、すでにこの時期では新鮮なオスが期待できないため、オスの占有行動が見られるピークではなく、メスを期待しヒメカンアオイ自生地を回る。気温が低いためか活動するギフチョウは見かけない。試しにヒメカンアオイの葉を裏返してみると簡単に卵塊が見つかる。 ようやく正午近くになるとメスの飛来&産卵が始まる。メスは地表近くを低く飛び、ヒメカンアオイの株を見つけると前脚でタッチし、産卵に適しているか慎重に判断しているようだ。 成虫観察会は午前中で終了したが、この場にとどまり産卵行動の観察と撮影を続ける。 午後1時、この場所での撮影地は終了し、各地のギフチョウ生息地を回る。どこも最盛期らしく見かける個体が多いがオスはほとんですべて破損している。 ソヨゴの葉にとまり占有行動中のコツバメを見る。 雑木林の入り口になぜか多くのルリタテハがたむろしていた。 最後に訪ねた生息地では、猛スピードで追いかけあうギフチョウ2頭を目撃、突然地表に落ちたところを探せば、予想通り交尾が成立した。 日一日と言うよりは刻々と葉が伸び、色が変化していくこの季節の森の緑は本当に素晴らしい。午後3時撤収する。〔東播磨〕

4月3日(曇り時々晴れ) 横浜に同じく兵庫東播磨でも季節の進みが早い。 この時期恒例の「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」主催のギフチョウ成虫観察会に参加する。時々晴れ間もやってくるが、基本的に曇り空、それでも小ピークにはギフチョウ♂がやってくる。すでに両尾状突起を失った個体と破損が見られない新鮮個体の2頭が時に追いかけあう。桜は散り初め状態、最後の桜への訪花・吸蜜を期待したが実現せず。 気温が上がるにつれ集まってくるチョウの数が増してくる。ナミアゲハや越冬明けヒオドシチョウとテングチョウ、ミヤマセセリ、ルリシジミと続く。樹冠高く飛ぶの黒系アゲハはカラスアゲハか?観察会は午前で終了、午後から撮影地を変える。ギフチョウ発生地ではルリタテハが多い。比較的新鮮な個体が多い。探雌飛翔か、地表近くをなめるように飛ぶギフチョウ♂を見る。訪ねた時間が遅かったせいか、ピークでのオスの集合は解消されていた。それでもポツポツと飛来し、ナミアゲハやヒオドシチョウと追尾を繰り返す。ここでも季節の進みは10日ほど早いようだ。イボタのつぼみが膨らむ。〔東播磨〕

3月27日(晴れ) 桜は咲き春本番の一日。午前9時から自然公園を歩く。 ここに来るのは3週間ぶりとなるが、季節は一気に進んでいる。オオアラセイトウ(ムラサキハナナ)は満開、多くのスジグロシロチョウに混じりツマキチョウも飛んでいる。コツバメを各地で見るが、1頭見るも無残な大破個体が混じる。 雑木林のなか、地表近くをミヤマセセリが飛んでいく。動きの違う1頭、よく見ればメスであった。 ナミアゲハ活発に飛び回っている。 ルリタテハ、ヒメアカタテハ、ベニシジミ、キタキチョウ、テングチョウ、モンシロチョウ、ムラサキシジミを見る。 ウラゴマダラシジミの幼虫は2齢(3齢?)、イボタの葉の裏に静止していた。〔横浜市〕

3月20日(晴れのち曇り) 小野市・加古川市の保全団体からの依頼を受け、早朝からギフチョウ生息地におけるギフチョウ採集禁止・生息地保全の看板の設置を行う。 例年より季節の移りが早く、すでに芳香を放つヒサカキは満開、コバノミツバツツジも樹によってはすでに花をつけている。テングチョウやルリシジミ、モンシロチョウを各地で見る。 途中、「加古川の里山・ギフチョウ・ネット」の総会に出席する。〔東播磨〕

*3月11日〜13日まで沖縄県石垣島へ遠征してきました。

3月13日(曇りのち晴れ) 天気予報は外れ、朝からドン曇り。仕方がないのでチョウのポイントマップに載っているまだいっていないところを回る。どこもめぼしい種には出遭えず。 午前10時、回復する空を上に見ながら、前日オオシロモンセセリを撮影した畑に向かう。現地に着いたとたんさっそくオオシロモンが迎えてくれる。その後次々現れ、狭いエリアで4〜5頭が活動を始める。時間をかけて撮影する。オオシロモン撮影が一段落した後は各地を回る。 河原の水場に多くのイシガケチョウに混じって、ヤエヤマイチモンジとミカドアゲハを見る。 薄暗い森の奥の陽だまり、突然現れた黒い影、頭を上げて探せば、コノハチョウがとまっていた。すばらくすると翅を開き始め、全開まで達する。時折吹く風にあおられるなか、紫色の鮮やかな翅表を撮影するが、残念!右後翅先端が欠けていた。同じ場所に現れたのはクロセセリ。 ホームグランドの公園に戻る。マメ科の樹に産卵するウスキシロチョウを撮影する。タイワンシロチョウやナミエシロチョウが力強く羽ばたき通過していく。オオゴマダラやイシガケチョウが白い花に集まっているが花の名前が分からない。 薄暗い林道のギランイヌビアの幹にとまるコノハチョウを見る。どうやら占有行動のようす。先刻出遭った個体に比べ新鮮なのがよく分かる。時間をかけて撮影する。 薄暗い森の中に咲くセンダングサで吸蜜を繰り返すジャコウアゲハを見る。森のなかではヒメウラナミシジミ、タイワンクロボシシジミが多い。場所よってはそれこそウンカのように湧いている。 その他今回の遠征で出遭ったのは、シロオビアゲハ、アオスジアゲハ、クロテンシロチョウ、ミナミキチョウ、タイワンキチョウ、ツマベニチョウ、モンシロチョウ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ、ウラナミシジミ、オジロシジミ、アマミウラナミシジミ、ルリウラナミシジミ、ウスアオオナガウラナミシジミ(?)、ヒメシルビアシジミ、ヤクシマルリシジミ、テングチョウ、アサギマダラ、ツマグロヒョウモン、リュウキュウミスジ、ルリタテハ、アカタテハ、ヤエヤマムラサキ、イワサキタテハモドキ、マサキウラナミジャノメ、ウスイロコノマチョウ、コウトウシロシタセセリ、クロボシセセリ、ユウレイセセリ、トガリチャバネセセリ(?)といったところ。 午後4時今回の撮影を終了し空港に向かう。〔沖縄県石垣市〕 

3月12日(晴れのち曇り) 朝から快晴、一路北に向かう。北の岬はチョウも人も少なく閑散としていた。刈取りが終わったサトウキビ畑の縁に生えるゲットウにオオシロモンセセリを探す。炎天下、足元の悪い中、歩き回ること1時間、ようやく姿を見せるが飛び回るばかりで撮影は失敗。満開のトベラで蜜を吸うヤエヤマカラスを見る。トベラと言い、シャリンバイと言い、本土より2カ月早く開花している。 南下しいつもの撮影ポイントへ。 畑のわきに生えるゲットウにオオシロモンセセリを見る。わずか一時間前あんなに苦労していたのがウソのよう。出遭うときは簡単に出会うものだ。じっくり時間をかけて撮影する。 翅が破損しているリュウキュウムラサキの占有行動を見る。明るい駐車場の草地にいたのはタテハモドキ。 さらに移動する。公園の小さな草地にホリイコシジミが多い。昨日に続きイワカワに出遭うが、今日ものスレであった。ツツジに来ているヤエヤマカラスを狙うがここでもスカ写真の山を築く。雲が厚くなり。午後4時前に撤収する。〔沖縄県石垣市〕

3月11日(晴れ時々曇り) 本日から3日間、石垣島での撮影となる。レンタカーにてお気に入りポイントへ直行する。陽だまりのヒラドツツジは今が満開、黒系のアゲハが集まっている。多いのはヤエヤマカラスアゲハ、次にクロアゲハといったところか。ときどきジャコウアゲハもやってくる。鮮度の良いヤエヤマカラスに絞って撮影するが、被写体の黒と背景の明るいツツジの花のコントラストが強烈過ぎて、撮影に難儀する。カラスザンショウの幹に産卵するヤエヤマカラスを見る。 撮影地を移動する。 公園の植栽のクチナシにイワカワシジミを見る。残念ながらスレであった。 さらに移動する。 クワの葉で求愛するネッタイアカセセリのペアを見る。が翅を震わせてに後方から迫る姿は他のセセリに同じであった。 薄暗い林道にいたのはオキナワルリチラシ(蛾)、大変美しく、周辺の景色に中で美しさが際立っていた。 小さな川のそばで咲いていたセンダングサに来ていたのはマルバネルリマダラ、残念ながら先に気付かれ飛び去られてしまう。残念! 全般的に見て、イシガケチョウやリュウウキュウヒメジャノメは数が多く、ツマムラサキマダラやヒメアサギマダラはいつも通り、しかしリュウキュウアサギマダラ、スジグロカバマダラやオオゴマダラは少ない感じがした。見かけるチョウの総量は秋の半分以下か?午後4時、本日の撮影は終了し宿に戻る。〔沖縄県石垣市〕

*首都圏の緊急事態宣言の延長に伴い、兵庫県に帰ることができず、従って本Webサイトの更新ができず申し訳ありませんでした。

2月21日(晴れ) いつもの自然公園に出かける。天気予報通り気温は上昇し、昼前には20を超えたようだ。この陽気に誘われ越冬中の多くのチョウが姿を見せる。満開のウメの花で蜜を吸うのはテングチョウとムラサキシジミ。花から花へ移動する瞬間を狙うが、タイミングを合わせにくく難しい。 キタキチョウ、ルリタテハ、キタテハの活動を見る。 イボタの綻んだ新芽を注意深く見ると、初令幼虫が潜り込んだ穴が開いている。更に探すと、新芽の付け根に孵化直後の初令幼虫2頭が静止していた。撮影中に1頭が移動をはじめ、枝を伝って元いた新芽から離れていった。〔横浜市〕

2月11日(晴れ) 友人からの誘いで早朝から南房総に向かう。 狙うはルーミスシジミ。現地着900、快晴だがやや風がある。過去観察してきたポイントで根気よく待つが一向に現れない。いつも姿を見せるムラサキシジミ、ムラサキツバメも出てこない。待つこと2時間、ようやく1頭、ルーミスシジミが飛び出す。とまる位置が高く、良い角度から撮影できず。いろいろ試しているうちにあっけなく飛び立ち、見失ってしまう。午後1時まで粘るが2頭目は現れなかった。〔千葉県南房総〕

2月7日(晴れ) 昨日とは別の自然公園内を歩く。友人とぱったり会い話が弾む。おかげで観察、撮影の方はさっぱり。 イボタの新芽はまだ膨らんでおらず、ウラゴマダラシジミの孵化はまだ先のもよう。 今日、観察できたチョウはキタキチョウのみ。〔横浜市〕

2月6日(晴れ) 天気も良く、気温も上がりそうな雰囲気、早々に自然公園に向かう。ウメはちらほら咲いているが、期待していた吸蜜しているチョウはいない。 茶の葉にとまるムラサキシジミを見る。陽光を効率よく当て、体温を上げるためか盛んに翅を開く。 エノキの幼木の根元ではアカボシゴマダラの越冬幼虫が簡単に見つかる。この公園内にどれほどの数の幼虫がいるのかと思うとゾッとする。 テングチョウの活動を見る。 ロウバイ、マンサクは今が満開。〔横浜市〕

1月16日(晴れ) 春のような陽気の一日。気温の上昇を待って、郊外の自然公園を歩く。狙い通り、陽だまりにムラサキシジミ、ムラサキツバメの活動を見る。大きな空間で飛び回り、活動しているのは10頭くらいか?シジミよりツバメの方が数が多い。明らかにサイズが違うため、両者の同定は遠方からでも容易。ツバメにしぼり、破損の少ない個体を探す。ようやくの開翅を前方斜め45度の角度で撮影する。 テングチョウ、キタキチョウ、キタテハの活動を見る。〔横浜市〕

1月10日(晴れ) 強烈な冬型の気圧配置。教科書通り、瀬戸内式気候の当地は朝から快晴の空が広がる。 正午前でも気温は3℃、これでは何も活動しない。 ハンノキ林にミドリシジミの卵を見る。1卵のみ産み付けられている場合、卵塊を形成している場合、さまざまである。直射日光の当たらない側に多い。 畑の土手のスイバにベニシジミの幼虫を探すが見つからず。〔東播磨〕

1月2日(晴れ) 北の空には分厚い雲が広がっているが、当地は快晴。 天気予報では最高気温7℃となっているが、これだけ日差しが力強いと多分チョウを見られるはずと、午前11時からフィールドに出る。北西の風はやや強いものの風の当たらない畑の法面は暖かい。慎重に歩を進めると足元からベニシジミが飛び出す。畑の地面にとまり、翅を広げ日光浴を繰り返す。 草地に体を倒し陽を浴びているのはモンキチョウ♀。結構新鮮な個体。今日の目撃はこの2個体のみ。〔東播磨〕


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