◆2022年フィールド日誌


12月31日(晴れ時々曇り)今日も正午からフィールドに出る。いつもの土手を訪ねるも今日はモンキチョウが少ない。わずかにオス1頭を見るのみ。11℃と気温は問題なさそうだが、曇りがちで日が差す時間が続かないのが影響しているのか?久しぶりに雑木林の中のポイントを訪ねる。満開のヤツデの葉にとまるテングチョウを見る。日が途切れた瞬間に飛び立ち姿を消した。お目当てのムラサキシジミは姿を見せず。〔東播磨〕

12月30日(晴れ)冬型の気圧配置が続いているが、数日前に比べ昼間の気温は高い。正午前からフィールドに出る。気温はわずかに10℃を超えている。畑の土手に活動するモンキチョウが多い。ざっと数えれば10頭近くいるようだ。求愛シーンをたびたび目撃するがいずれも交尾は成立せず。ベニシジミを注意深く探すが見つからず。〔東播磨〕

12月25日(晴れ)まだ冬型の気圧配置が続いているが、午前11時の気温は8℃、昨日に比べずいぶん暖かい。昨日と同じルートを巡る。今日に同じく、ベニシジミ、モンキチョウを見る。昨日と同じ個体と思われるのはモンキチョウ♀のみ、他はすべて違っていた。タンポポで吸蜜中のメスに求愛するモンキチョウ♂を見る。ノスリ(?)、チュウヒ(?)を見る。〔東播磨〕

12月24日(晴れ)強烈な冬型気圧配置、未明には気温は氷点下まで下がり、溜池はどこも氷が張っている。日差しは強いが、気温は午前10時半でも4℃に届かない。それでも南東向きの土手の斜面ではモンキチョウが活動している。充分体が温まったのかオスは探雌飛翔を繰り返している。足元からベニシジミが飛び立つ。鮮度は良くない。さすがにここまで寒いとヤマトシジミ、ウラナミシジミは姿を見ない。1頭のノスリ(?)をカラス2頭が執拗に追いまわしていた。〔東播磨〕

12月18日(晴れ)寒波到来、天気は良いが西寄りの風が強く、気温は低い。午前10時からフィールドに出る。車外の気温は3℃、それでも風が当たらない南東向きの斜面は意外に暖かい。畔を歩くとモンキチョウが飛び出し、麦畑のなかにとまる。畑の中の溝のなかに、ひたすら体温を上げようと翅を広げるウラナミシジミ♀を見る。探せばベニシジミ、ヤマトシジミが出てきそうではあったが、こちらが冷えてきて早々に撤収する。〔東播磨〕

12月10日(晴れ)放射冷却で朝は相当に冷え込む。気温が上がった午前11時からフィールドに出る。南向きの畑の土手は暖かく、多くのチョウが活動している。モンキチョウ、モンシロチョウ、キタキチョウ、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、チャバネセセリと次々現れる。畑の一角、ホトケノザの群落にヒメアカタテハを見る。合計4〜5頭はいたようだ。アラカシの樹の周りを飛ぶムラサキシジミを見る。今日くらい気温が上昇すればまだまだ多くのチョウが見られるだろう。〔東播磨〕

12月3日(晴れのち曇り)冬型の気圧配置の下、朝から天気は良いが気温はわずかに2℃しかない。この時期恒例のギフチョウ生息地の里山整備作業に参加する。初めてバッテリー式のハンディータイプのチェーンソーを使わせていただく。5pくらいの太さのヒサカキやイヌツゲの木をバンバン切り倒す。手作業で切るより断然楽!快感&爽快、効率よく作業が進む。作業は昼前に終了、お気に入りの撮影ポイントを回る。センダングサの残り花にウラナミシジミが多い。カラスノエンドウに産卵するメスを見る。ヤマトシジミ、ベニシジミも元気に活動している。タテハではツマグロヒョウモン、キタテハ、アカタテハを見る。ホトケノザで蜜を吸うのはチャバネセセリ。畑の土手を直線的に飛ぶモンキチョウを見る。〔東播磨〕

11月27日(晴れ)気温が上がったのを見計らって横浜宅周辺を散策する。ナワシログミの開花はすでに終了、チョウはもとより虫の姿はない。南向きに面した車道わきの生垣、満開のサザンカで吸蜜するムラサキシジミを見る。アベリアの残り花にチャバネセセリ、ウラナミシジミ、キタキチョウの吸蜜を見る。ムラサキツバメは姿を見せず。正午撤収。〔横浜市〕

11月19日(晴れ)約1ヶ月振りの加古川で過ごす週末。八重山で撮影した写真整理が一段落した午前10時からフィールドに出る。東播磨の里山は晩秋真っ盛り、ひんやりとした冷気が気持ち良い。畑では秋のチョウが活発に活動している。ウラナミシジミ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ウラギンシジミ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、キタキチョウ、モンキチョウ、モンシロチョウといったところ。これから寒気がやってくるたびに種数を減らし、越冬種は別として最後に残るのはベニシジミかモンキチョウであろう。正午過ぎに撤収。〔東播磨〕

11月13日(晴れのち曇り、夕刻から雨)昨日のムラサキツバメが気になり、朝8時半再び訪ねる。期待通りムラサキツバメを見つける。日差しが強いためか翅を開かない。何度か刺激を与えて翅を開かせようとするが、数十センチ移動するだけで再び静止状態に入る。5度6度と繰り返すうちに突然翅を開き始める。新鮮なメス。1〜2分で開翅は終了し、頭上高い舞い上がり姿を消す。今日もテリを張るウラギンシジミ多い。〔横浜市〕

11月12日(晴れ)朝から青空が広がる。午前10時、紅葉の公園を抜け、鶴見川周辺を散策する。満開のナワシログミの花に集まるキタテハ、アカタテハ、チャバネセセリを見る。シラカシやコナラの高所でテリを張るのはウラギンシジミ。大型の白っぽいチョウを発見!何かと近づきよく見ればアゲハチョウ、この時期まで生き残っているとは!後翅は大きく破損していたが、それでも元気に活動していた。アベリアの残り花で蜜を吸うクロアゲハ♂を見る。ムラサキツバメらしい影を見るが確認できず。〔横浜市〕

11月6日(曇りのち晴れ、のち一時雨)石垣島での撮影予定を急遽変更し、再び朝一番の船で西表島へ渡る。本日は友人たちと分かれ完全な単独行動。林道に入るとスジグロカバマダラ、リュウキュウアサギマダラ、ヒメアサギマダラが次々現れる。ヤシ科のクロツグ、この植物がここのルリモンジャノメ幼虫の食樹になっているらしく、林道沿いに生えているクロツグからルリモンジャノメが飛び出してくる。林道を歩いているうちに次第に天気が回復、今回の遠征期間中で初めて太陽が顔を出す。日差しが出たとたん、あちこちからルリモンジャノメが湧き出し、高所で追尾飛翔を見せる。オス前翅表の瑠璃色と後翅表の薄紅色のコントラストが鮮やかで素晴らしく美しい。これを撮影しなければと思い、延々と連写を繰り返す。気ばかり焦ってうまく写せていないのがシャッターを切り続ける自分自身も良く分かる。一旦休憩、精神を集中し直し、再び連写に入る。日が陰るまでの約20分間、合計撮影枚数700枚以上、しかしまともに翅表が写っているのは10枚もなかった。この林道では他に、マサキウラナミジャノメ多い。新鮮個体を選んで追いまわすがとまらない。リュウキュウウラボシシジミ、今日出遭った個体はスレ&ボロばかり!撮影意欲が湧かず。回数は多くないが時々クロテンシロチョウが姿を見せる。センダングサで蜜を吸うリュウキュウアサギマダラ、スジグロカバマダラ、クロアゲハ、ヤエヤマカラスアゲハを見る。ジャコウアゲハの蛹を2回見つける。一回目はギンネムに付いていたもの、二回目の植物は同定できず。園芸種のカポックに似た原生種か?明るい草地で新鮮なタテハモドキを見る。墓地に植えられた白い花で吸蜜するユウレイセセリを見る。チョウに関係ない一般の方が聞けば身を引くような、絶妙なネーミングの組み合わせ。本日中に成田まで帰らねばならず、午後2時、後ろ髪引かれる思いで西表島を後にする。〔西表島〕

11月5日(雨時々曇り)友人たちと港で合流、朝一番の連絡船で西表島に渡る。早々にルリモンジャノメポイントに向かう。しかしルリモンはなかなか現れず、皆で必死に探しやっとオスを見つける。数時間後、この地を再び訪ねた際、羽化直後で翅がしっかり固まっていない超新鮮メスをヤシの根元で見つける。レンタカーのボンネットにとまるのはタイワンキマダラ。個人的には人工物との組み合わせはあまり好まないが仕方なく撮影する。撮影地を移動する。3週間前と同じく、渡し船に乗り好撮影地を目指す。今回の目的種であるシロオビヒカゲはオス、メスとも撮影成功。しかしこのチョウ、極めて人の気配に敏感で容易に近寄ることができない。そもそも保護色のためどこにとまっているのか簡単には見つけられず、不用意に近づくと逃げられる、この繰り返しとなる。もう一つの目的種であったルリモンジャノメ、森の中では姿を見せなかったが、帰り道の明るい歩道脇にいたのには驚いた。リュウキュウヒメジャノメ多い。マサキウラナミジャノメは数が多いものの飛び続けるばかりでとまらない。再び渡し船に乗り、来た航路を戻る。テツイロビロウドセセリは姿を見せず。スジグロカバマダラは多いがその他のマダラは少ない。もちろん迷マダラにも出遭わない。ホテル庭の植栽のランタナにリュウキュウアサギマダラが群れている。同じ花に来ていたウスキシロチョウを撮影、タイワンキチョウも撮影する。石垣島への連絡船を待つ時間を利用してタイワンヒメシジミを撮影する。この極小シジミ、風に飛ばされるのを防ぐため、コマツナギの茎に必死でしがみついていた。夕刻17時半の便で石垣島へ戻る。〔西表島〕

11月4日(雨時々曇り)飛び石連休が、図らずも4連休となり、3日夜から成田空港へ移動、4日の朝一番で石垣島へ向かう。現地着11時、湿度は半端ないほど高く、見るからに雨が続いている状況が良く分かる。公園のハマセンダンの残り花に多くのチョウが群れている。内訳は、ヤエヤマカラスアゲハ、ツマムラサキマダラ、マルバネルリマダラ、スジグロカバマダラ、ベニモンアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ルリウラナミシジミ、アマミウラナミシジミ、ウスキシロチョウが主なところ。なかに1頭、ヤクシマルリシジミが混じる。シロウラナミシジミ♂が飛来するが、カメラをセットするのが遅く撮影は失敗。山のピークを巡るが、天気が悪いこともあってリュウキュウムラサキ♂はテリを張っていなかった。草地にはヒメシルビアシジミが多い。ホリイコシジミの求愛を見る。更に雨が強くなり、回復が見込めないため午後4時撤収する。〔石垣島〕

10月29日、30日(両日とも晴れ)第68回、日本鱗翅学会東京大会に参加する。コロナ禍のため3年振りでの面着の大会となる。久しぶりに会う友人、知人も多く、積もる話に花が咲き、大いに盛り上がる。また、15年間、メールや年賀状のやりとりのみでまだ一度も会ったことのなかった友人に今回初めて会うことができお互い感激!がっちり握手を交わす。講演も興味深い内容ばかりで久しぶりに知的好奇心をくすぐられると言うか、ワクワク感を存分に味わうことができた。なかでもフロリダ大学で鱗翅目研究の世界最先端におられる川原章人博士の講演は群を抜いて面白く、鱗翅目の進化に関する研究と、その実証実験の紹介はまさに“目からうろこ”を感じることとなった。来年の大阪での再会を約束して皆と別れる。〔東京〕

10月23日(晴れ)久しぶりに朝露に濡れた活動前のシルビアシジミの撮影に向かう。朝7時半、霧が立ち込め車の運転もままならない。池の土手の草地では、ウラナミシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、シルビアシジミがいずれも朝露を身にまとい下草の上で静止している。待つこと1時間、霧は晴れ、太陽が力強く輝きだすと一斉に活動を始める。撮影地を移動する。秋のヒサマツミドリシジミ♀の産卵行動を確認するため但馬南部を回る。気温、日の当たり方、時間とも条件はまずまずながら、まったく見かけない。ウラジロガシの樹冠で活動しているのはウラギンシジミとムラサキシジミのみ。4ヶ所回っても成果がないので午後2時撤収する。〔東播磨、但馬〕

10月17日(晴れ)今回の遠征の最終日。朝から晴れ間が広がる。ただし湿度は高く、蒸し暑い。冷房が効いた車から出た瞬間にカメラのレンズが曇ってしまい、しばらく撮影にならない。午前8時半、ハマセンダンに花にはいつものチョウ達が群れている。今日は特に多く、40頭位いるかもしれない。青空をバックに多くのマダラが舞うシーンを広角レンズを使って撮影を試みるが、頭で描いたイメージほどうまく写せない。ピークを回るが、きょうもテリを張っているのはリュウキュウムラサキのみ。公園内でマサキウラナミジャノメを見る。今回の遠征で初めて出遭った種となる。センダンカの生垣にやってきたツマベニチョウ、シロオビアゲハを見る。公園内で葉の上に静止していたクロアゲハ♀、残念ながら右の尾状突起を失っていた。午後2時、疲労困憊のうち5日間の撮影を終了する。〔石垣島〕

10月16日(豪雨のち曇り、午後晴れ)分厚い曇がたれ込めるなかを西表島に渡る。折からの強風と高波で連絡船は木の葉のように揺れる。案の定、西表島に上陸して雨が降り始める。線状降水帯が現れたらしく、次第に雨が強くなる。50km移動し島の西へ回るが、やはりここも雨が降っていた。小降りになった短い時間に車外へ出る。フッキソウ(?)の黄色の花で蜜を吸うテツイロビロウドセセリ♂を見るが、吸蜜時間が短く、カメラを構えた瞬間にはいなくなった。雨の中、更に沖合に浮かぶ小島に渡る。狙いはもちろんルリモンジャノメ。降りしきる雨の中、傘を差し、泥にまみれながら探すこと十数分、やっとルリモンジャノメが飛び出す。近くの葉の裏にとまるが、圧倒的な光量不足の中、日頃は使わないストロボを取り出し、撮影する。この状況で粘っても成果を少ないと判断し、もと来た道を戻る。午後1時半ごろから天気は一気に回復、日差しが出始める。野生のヤシが生える畑と森の境界線の小道でルリモンジャノメが飛び出す。新鮮な♂。慎重に撮影するが翅裏ばかり、飛び立つ瞬間を狙うがすべて失敗、結局翅表のルリ紋は撮影できず。マメ科の花の群落にタイワンヒメシジミが群れている。2度目の出遭いだが、極小のチョウなのを改めて思い知る。オオシロモンセセリを見る。午後4時半、石垣島に戻る。〔西表島〕

10月15日(豪雨のち晴れ、のち曇り、時々雨)昨日にも増して天気がコロコロ変わる一日。さすが亜熱帯、天気予報はまったくあてにならず、WebSiteで雨雲の動きをチェックし自分で判断するしかない。本日の雨は合計4回、一回当たりの降雨時間は10分から20分。今日もハマセンダンにオオゴマダラ、ツマムラサキマダラ、マルバネルリマダラが集まっている。3種合わせると約20頭くらいが舞っている。今日もホリイコシジミ、イワサキタテハモドキが多い。それこそウンカのごとく湧いている。ウスキシロチョウも多く、盛んに吸蜜にやっくる。撮影地を移動する。展望のよいポイントはどこでもリュウキュウムラサキ♂がテリを張っている。メスアカムラサキがいないかと注意深く確認するが、1頭も混じっていなかった。現地在住の友人に聞けば、最近メスアカムラサキはほとんど見かけない。数年前に多かった波照間島にも今はいない。現時点で撮影するのは極めて困難、とのこと。公園内の遊歩道でテリを張るヤエヤマムラサキ♂を見る。交尾中のカバマダラのペアにちょっかいをかける他のオス2頭を見る。公園内でヤエヤマカラスアゲハ、ベニモンアゲハを見るが数は少ないようだ。さらに移動する。時期的にルリウラナミシジミは出始めらしく、見かける♂はすべて新鮮。本日、1回のみの目撃種はヒメアカタテハ、タテハモドキ、ミカドアゲハ、リュウキュウムラサキ♀、アカタテハ。イワカワシジミは今回の遠征中、一度も姿を見せず。全般的にチョウが少ないのはやはり台風の影響か?午後4時撤収。〔石垣島〕

10月14日(曇り時々晴れ、一時雨)天気が目まぐるしく変わる一日。曇り、晴れ、雨が30分間隔で巡ってくる感じ。しかも北東の風が強く、常時7〜8mはありそう。咲き始めたハマセンダンにマルバネルリマダラ、ツマムラサキマダラ、オオゴマダラが多い。これにウスキシロチョウ、タイワンシロチョウ、イシガケチョウが加わって樹冠の花周りは大賑わい。先月、石垣島を直撃した大型台風の影響で風がまともに当たったところのハマセンダンは花房が少なく、チョウも集まっていない。各地でヤエヤマムラサキを見る。日陰に咲くセンダングサで蜜を吸っていたメスは超新鮮!翅が水平より更に下げた位置にくると、前翅、後翅の4翅とも深い紫色に輝く。当地では普通種ながら、思わずドキドキしてしまうほど美しい。ピークでヤクシマルリシジミを見る。当地では初めて出遭った種。公園の草地にホリイコシジミ、イワサキタテハモドキが湧いている。公園の一角でカバマダラを見る。聞くところによれば石垣島で本種の食草があるのはここのみ、従ってここしかいないとのこと。いつ来ても群れ飛んでいるスジグロカバマダラ、なぜか今回は少ない。少ないと言えば、ミカドアゲハも少ない。ヤエヤマイチモンジ、コウトウシロシタセセリ、タイワンアオバセセリも少ない。午後4時撤収。〔石垣島〕

10月13日(晴れ時々曇り)本日から5日間、沖縄本島から八重山を回る。昨夜遅く沖縄・那覇入り、レンタカー屋の開店とともに車を借り、一路北に向かう。午前9時半、名護着、早速撮影に入る。遊歩道でまず現れたのは新鮮なクロセセリ、テリを張っているようだ。沖縄本島での目的はリュウキュウウラナミジャノメの撮影。なかなかポイントが分からず四苦八苦、止む無く友人にTEL、やっとポイントにたどり着く。車道の脇の草地から次々に現れる。オスはスレ個体が多いがメスは比較的新鮮な個体ばかり。オスの追尾飛翔やセンダングサでの吸蜜を見る。本土のウラナミジャノメほど明るい空間を好まないようだ。撮影地を移動する。道沿いのセンダングサに多くのチョウが群れている。数が多いのがツマムラサキマダラ、シロオビアゲハ、イシガケチョウ。これにアカタテハ、ジャコウアゲハ、リュウキュウアサギマダラ、ヒメアサギマダラが混じる。民家の庭先に咲くブーゲンビリアにツマベニチョウ♂を見る。ここでもジャコウアゲハ、ベニモンアゲ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、モンキアゲハが姿を見せる。葉の裏で静止するアオバセセリを見る。暑さを避けているのか?。7月にフタオチョウがテリを張っていたピークを訪ねるが、今日は姿なし。現地の同行者から聞き取ったところでは、4〜5日前、数頭がテリを張っていたが、今日は強風のため見られないのでは、とのこと。午後2時半撤収、石垣島へ向かう。〔沖縄本島〕

10月10日(曇り)別の目的でやってきた都内の神宮外苑、多くのチョウを見る。ツマグロヒョウモン♀やヤブカラシで蜜を吸うアオスジアゲハを見る。緩やかに飛ぶのはアサギマダラか?近寄って確認すればアカボシゴマダラであった。多分擬態しているのであろう。フワフワ飛ぶ姿はアサギマダラに実によく似ている。〔東京都内〕

10月8日(曇り時々晴れ)耳寄り情報を入手したため、とある自然公園に向かう。ポツポツとアザミが咲いているが蜜を吸っているのはイチモンジセセリかチャバネセセリ。例年この時期に多いミドリヒョウモン、メスグロヒョウモンは少ない。今日の目的は、この夏から発生しているらしいアオタテハモドキ。なぜここで発生しているのは不明。注意深く探すが見つからない。咲き始めたセイタカアワダチソウにモンシロチョウが多い。公園からの帰り道、民家の庭先に咲くスイフヨウで蜜を吸うナガサキアゲハ♀を見る。よほど蜜があるらしく、花から花へ移動しながら長時間蜜を吸う。〔横浜市〕

10月2日(晴れ)午前11時から約4時間、東播磨の里山を巡る。ソバの花で蜜を吸うメスグロヒョウモン♀を見る。その他、いたるところで咲いているヒヨドリバナやサワヒヨドリでも今日はメスばかり見かける。翅の破損の少ない個体を選んで撮影する。順光シーンの撮影ばかりでは飽きてくるので、逆光、飛翔、使用する機材も望遠、広角、ビデオカメラまで使い、バリエーションを変えながらいろいろな撮影を試みる。開花時期が終盤のハギの花株にツバメシジミ、ウラナミシジミの産卵を見る。吸蜜にやってきたキマダラセセリの飛翔を狙うが、動きが速すぎて撮影は失敗。撮影地を移動する。いつもの湿地でも今日はメスグロヒョウモンのメスばかり。ここでの吸蜜源はキセルアザミ(マアザミ)。先週まで群れていたメスグロヒョウモン♂は今日は1頭見かけたのみ。遊歩道に張り出したイヌザンショウに産卵するアゲハチョウ♀を見る。十数分の観察中に10〜20卵程度産卵した模様。さらに移動する。池の土手の草地にシルビアシジミ多い。今年最後の最盛期に当たっているようだ。各地でツマグロヒョウモン♂多い。アラカシのひこばえの新芽にまとわりつくムラサキシジミを見る。今日も黒系アゲハは一度も見かけず。〔東播磨〕

10月1日(晴れ)1週間前に同じく、秋のヒサマツミドリシジミ♀を求めて但馬南部、西播磨北部を回る。1週間前とは逆のルートで回る。ウラジロガシの樹冠ではどこもウラギンシジミ♂のテリ張りが見られる。ヒサマツの姿は今日も確認できず。山中の花、民家の庭先に咲く花、どこもヒョウモンが多い。センブリの花で蜜を吸うミドリヒョウモン♀を見る。チョウはさておき、センブリの群落はここでしか見たことがない。シカも嫌うらしくこの植物を食べた痕跡がない。やっぱり相当苦いのか!1週間前に多くのヒョウモンが群れていたシオン(?)の花株、今日も同様、30〜40頭の大型ヒョウモンが群れていた。ただしややミドリヒョウモンの数が減り、代わってツマグロヒョウモンの数が増えていた。さらに今回からオオウラギンスジヒョウモン♀が3頭混じる。先週今週ともヒガンバナはどこも満開なのに蜜を吸う黒系アゲハを1頭も見かけない。20年くらい前、どこでも黒系アゲハの吸蜜が見られたのにこれはどうしたことか?〔但馬、西播磨〕

9月25日(晴れ)午前9時自宅発で西播磨最深部および但馬南部の渓谷を回る。狙いは秋のヒサマツミドリシジミ♀。時期的に少し早い気もするが、過去に目撃実績のある4ヶ所を回る。最初に訪ねたポイントで1回だけそれらしい影を目撃するが、撮影失敗!同定できず。残り3ヶ所では姿なし。まだ1週間から10日程早い感じか。ヒサマツに代わり、活発に飛び回っているのはウラギンシジミ♂、樹冠でテリを張り、盛んに追い駆け合っている。各地でヒョウモンが多い。山中の渓谷では、ミドリヒョウモンとウラギンヒョウモンが多いようだが、民家周辺になるとこれにツマグロヒョウモンが混じる。3桁国道沿いの民家の庭先のシオン(?)の花株にヒョウモンが群れている。6畳ほどの広さに集まっていた個体数は何と約40頭、8割以上がミドリヒョウモン、これにツマグロヒョウモン、ウラギンヒョウモンが混じる。時間をかけて撮影する。渓谷内での気温は23℃〜25℃と低いが、市街地へ降りてくると30℃まで上昇する。各地でケヤキの紅葉が始まっていた。〔西播磨、但馬〕

9月24日(晴れ時々曇り)この時期に訪ねるマイポイントを回る。ソバ畑に、アカタテハ、メスグロヒョウモン♂、ツマグロヒョウモン♂、ウラギンスジヒョウモン♂、キタテハ、キタキチョウ、イチモンジセセリを見る。特にメスグロヒョウモンとイチモンジセセリの数が多い。萩の新芽に産卵するルリシジミを見る。撮影地を移動する。湿地のマアザミ(キセルアザミ)にメスグロヒョウモン♂が多い。中に1頭ミドリヒョウモンが混じっていた。一つの花で鉢合わせするアゲハチョウとミドリヒョウモンを見る。メスグロヒョウモン、今日はオスばかりで一度もメスには出遭わず。畑の土手のヨツバヒヨドリで蜜を吸うウラギンスジヒョウモン♀を見る。翅の破損もなく、縁毛も残り、夏眠明けとは思えないほどきれいな個体。じっくり時間をかけて撮影する。ウラギンシジミ、アオスジアゲハ、ヒメウラナミジャノメ、ヒカゲチョウ、モンキチョウなど数多く出遭う。〔東播磨〕

9月18日(曇り)午後から近場を回る。台風接近のためか蒸し暑く風が強い。ニラの花で蜜を吸うのはメスグロヒョウモン♂、モンキチョウ、ウラナミシジミ。畑に植えられたヒャクニチソウにアゲハチョウ、キアゲハ、ツマグロヒョウモンが群れている。湿地では、マアザミ(キセルアザミ)、サワヒヨドリ、タムラソウが咲く。アゲハチョウ♀の求愛する♂2頭の飛翔を見る。夏眠明けのウラギンスジヒョウモンを探すが姿を見せず。キタキチョウ、コミスジを見る。〔東播磨〕

9月17日(曇り)兵庫ハチ高原ウスイロヒョウモンモドキ保全活動の一環、生息地の草刈り作業に参加する。ニホンジカの食害により植物相が崩壊するなか、シカの侵入防止にため設置した金属製の柵のなかの草を刈る。柵の内と外では生える植物の数に大きな違いがある。柵の中ではわずかだが、幼虫の食草のオミナエシが生えている。安全に最大限の注意を払いながら、5台のエンジン式草刈機で2時間半草を刈る。台風の影響か強い南風が吹くなか、ウラギンヒョウモンの活動を見る。草原の窪地の底に潜むメスを観察するが、かつて山口県秋吉台で観察したオオウラギンヒョウモンにそっくり!両者の生態は極めて似ていることを実感する。ウラギンシジミを見る。午後3時撤収。〔但馬〕

9月11日(晴れ時々曇り)昨日と同じルートを歩く。満開のアベリアの生垣に来ていたジャコウアゲハ♀を見る。当地で本種♀を見るのは初めてかもしれない。クロアゲハ(?)、ナガサキアゲハ♂が視界を横切っていく。今日も複数個所でアカボシゴマダラを見る。うち1頭、素早く飛ぶ個体はオスであろう。メスはスレorカケ個体ばかりだが、時間をかけて撮影する。アカボシを遠くから見ると、やや淡い色合いからアゲハチョウ♂もしくは、赤紋からアサギマダラのようにも見える。キアゲハ、アゲハチョウ♀を見る。勢いを増すクズの群落で活発に飛び回るのはウラナミシジミ♂。最後に出遭ったのは、アカボシと思いきや正真正銘、本物のアサギマダラであった。こんな新横浜の街中で見るのは初めてか!〔横浜市〕

9月10日(曇り時々晴れ)横浜自宅近くの鶴見川沿いを歩く。マテバシイの新葉を丹念に見ていくがムラサキツバメの幼虫は見つからない。ネムの花で蜜を吸うオオスカシバ(蛾)を見る。通常、ホバリングしながら蜜を吸う本種だが、この花の花弁が邪魔になるのか、“座り込んで”蜜を吸うシーンを見る。公園の植栽のヤマモモの樹冠にアオスジアゲハのパトロール飛翔を見る。テリを張るオスのようだ。シラカシの葉先にとまるウラギンシジミ♂を見る。ムラサキシルビアに集まっているのはすべてモンキチョウ。本日のお目当て、アカボシゴマダラに出遭う。鶴見川の河川敷に無数に生えているエノキの幼木で発生しているようだ。背景が抜ける位置にとまってくれず撮影には苦労する。新鮮なコミスジを切る。〔横浜市〕

9月3日(雨)早朝から九州に向かう。2日前の天気予報では晴れ、前日の天気予報では曇り、当日西へ向かうにつれ雲が厚くなり、九州に入る前に雨が降り出す。台風の影響が読みにくいのは理解しつつも、こんなに予報が外れるものかと呆れてしまう。今回の遠征の狙いはタイワンツバメシジミ。島嶼は除き、本土で撮り残している2種の内の1種。生息地に向かうにつれ雨が強くなり、一時は土砂降り状態になる。生息地着午前11時半、幸いにも雨は小降りになり、監視員の方に生息ポイントへ案内いただく。チガヤ草原にポツポツとワンツがとまっている。監視員の方に伺うと、人の気配に敏感で、天気が良ければ簡単には近寄らせてくれないとのこと。もう少し力強い飛び方をするのかと想像していたが、実に弱弱しい飛び方である。小雨が降り続くため開翅は望めない。昼食のため一旦事務所へ戻り、再び草地へ出る。気温が上昇したためか、活動が活発になる。キツネノマゴ、キク科の白い小さな花、ツリガネニンジンに似た花など様々な花で蜜を吸う。オスもメスの新鮮個体からスレ個体まで活動している。ヤマトシジミとは微妙に棲み分けている感じか。キタキチョウ、ダイミョウセセリ、キアゲハを見る。午後1時半撤収。撤収後まもなく、車の運転も危険なくらいの豪雨となる。〔九州某所〕

8月27日(晴れ)予定していた信州遠征は取りやめ、午前10時から近くの自然公園に向かう。歩き始めてすぐムラサキシジミ♀登場、開翅シーンを見せてくれる。陽だまりのキツネノマゴの花で吸蜜するダイミョウセセリを見る。この個体、後翅表面にうっすらと白い帯を有する西日本型を思わせる個体であった。明るい草地でテリを張るのはツマグロヒョウモン♂。本日のお目当てのアカボシゴマダラを探すが見つからない。ようやく見つけるも余りにも遠く撮影できず。その他、アゲハチョウ、アオスジアゲハ、ナガサキアゲハ、ヤマトシジミ、キタキチョウ、モンシロチョウ、イチモンジセセリを見る。午後1時撤収。〔横浜市〕

8月21日(晴れ時々曇り)夏季休暇最終日、加古川から横浜へ戻る際、名古屋で途中下車。街のド真ん中の公園でムシャクロツバメシジミを探す。友人の情報で生息ポイントはすぐ特定できたが、肝心のムシャクロがいない!炎天下、必死に探すがいるのはツバメシジミ、ヤマトシジミばかり。狭い範囲ながら探すこと30分、ようやく超ボロ♀を見つける。マンネングサへの産卵とタデ科の白い花、キク科の黄色の花で蜜を吸う。余りにもボロなのでもう一度撮影し直す必要あり。ヤマトシジミ♀へ求愛するツバメシジミ♂、イチモンジセセリ、アオスジアゲハを見る。現地は余りにも暑く、滞在1時間で切り上げる。〔名古屋市〕

8月19日(晴れ)昨日に続き西播磨の渓谷を歩く。渓谷の水量も元に戻り、流れる水は透き通っている。マル秘の集団吸水ポイントでは今日は3頭しか集まらず。うち1頭は尾状突起のないミヤマカラスアゲハ、1頭はカラスアゲハ、残り1頭はすぐに飛び去りミヤマか“タダ”カラスか同定できず。帰り道、1頭しか吸水していない3ヶ所で、それぞれじっくり時間をかけてミヤマカラスを撮影する。今日はクロアゲハを確認する。明るいところの大きなクサギの花株で吸蜜していたのはオナガアゲハか?午後2時撤収する。〔西播磨〕

8月18日(曇り時々晴れ)一週間前に訪ねた西播磨の渓谷を歩く。昨日の強風を伴う豪雨のため、林道は大荒れ。一人では動かせないような大きな落石、人の脚ほどの太さの枝が路上に散乱し、いつもの静かな渓谷の流れではなく、轟轟とした奔流となっている。今日もチョウの姿が見えない。わずかにテリを張るヒメキマダラセセリを見る。焼酎&リンゴ酢&カルピス他の秘伝の調合でトラップを仕掛けるが、やってくるのはキイロスズメバチばかり、一ヶ所コジャノメが来ていたが、哀れスズメバチに追い払われた。マル秘撮影ポイントでミヤマカラスアゲハの集団吸水を見る。今日集まっていたのは6頭。1頭ごとに注意深く観察したところ、今日はすべてミヤマであった。6頭のうち3頭はすぐ逃げられるが、残ってくれた3頭を慎重に撮影する。3時間渓谷を歩いて、成果はこれのみ。午後1時撤収。〔西播磨〕

8月15日(晴れ)早朝から但馬各地を回る。高原のカシワ林にハヤシミドリシジミ♀を見る。比較的新鮮な個体からボロまで鮮度は幅広い。高枝を叩き飛び立たせても、葉の奥の陽の当たらないところに潜り込んでとまることが多く、なかなかうまく写せない。ミズナラから飛び出したミズイロオナガシジミを見る。ジャノメチョウ多い。メスは新鮮個体が多い。撮影地を移動する。但馬最深部の渓谷を歩く。日陰に入ると渓谷を流れる風が心地良い。たぶん気温は26℃前後かと思われる。サカハチチョウ、アカタテハを見る。イタドリの花で蜜を吸うのはイチモンジチョウ。本種は兵庫県内ではシカの食害のため激減!近年めったに見かけることがない。兵庫県内では7年ぶりの出遭いとなる。この渓谷、植相から判断するに、シカの食害をそれほど受けていないのが見て取れる。さらに移動する。エノキの幼木で産卵行動に忙しいゴマダラチョウ♀を見る。日陰にとまるセセリは新鮮なコチャバネセセリ。ここでもジャノメチョウ多い。イヌザンショウの花で蜜を吸うコミスジ、ヒメウラナミジャノメを見る。ススキ草原で活発に活動するオオウラギンスジヒョウモンを見る。草原をとまることなく飛び回るツマグロキチョウを見る。午後2時撤収。〔但馬〕

8月13日(晴れ)今日も朝から暑い。午前8時半からフィールドに出る。この時期にいつも行っている農業用ため池。池の縁のヤナギにコムラサキの活動を見る。直射日光を避けるためか、日陰側の張り出した葉や茂みの奥にとまることが多い。新鮮個体から見るも無残なボロ個体まで様々な鮮度の個体が混じっている。撮影地を変える。アラカシの樹液が染み出していれば、たいていコムラサキが吸汁している樹を回るが、樹液の染み出しはなく、コムラサキの姿もない。午前10時撤収。〔東播磨〕

8月11日(曇りのち晴れ)今日から夏季休暇、朝から西播磨に向かう。午前9時、渓谷内は湿度は高いものの、気温は27℃くらいしかなく涼しい。しかしチョウは全く見かけない、何もいない。歩くこと1時間、ようやく路上で吸水するミヤマカラスアゲハ♂を見る。昨年のこの時期には10頭以上の集団で吸水していたのに、今日は2頭しかいない。しかも超敏感、驚かさないようそっと寄っても敏感に反応して飛び立ってしまう。元の位置に戻るのに15分はかかりそうなので諦める。気温の上昇とともにポツポツ見かけるようになるが、それでも数は少なく、今日は合わせてもたったの5回しか見かけず。最後に出遭った1頭、思い込みでミヤマカラスとばかり思っていたが、撮影中に、“これはカラスアゲハではないか?”との気分になる。もちろん後翅裏面に白線などはないが、後翅表面の緑色鱗粉の配置からカラスと判断した。黒いタテハを見るが、ルリタテハかスミナガシか同定する前に飛び去られてしまう。サカハチチョウ夏型を見る。帰りに池の土手のヤナギにコムラサキが発生しているのを確認する。〔西播磨、東播磨〕

8月6日、7日(両日とも晴れ)コロナ禍で2年間開催見送りとなっていた、「青少年のための科学の祭典 2022年 兵庫東はりま会場」(*ひょうご科学技術協会、日本科学技術振興財団他主催)に出展する。これまでとは違い今回は事前申込の子供12人/日に限定、更に時間も両日とも2時間のみとなった。3年前以前では2日間に300人前後の子供対応で、それこそ昼食を取る時間もないような“てんてこまい”状態だったのがウソのよう!今回はゆっくりじっくり対応することができた。出展タイトルは「チョウを通じて自然保護の大切さを学ぼう」とし、活動紹介のパネル展示と毎回人気の“チョウとガの判別クイズ”を行った。今回は事前申込者のみだったため、いつものようなフラリとやってくる子供はゼロ、ほぼ全員が昆虫少年・昆虫少女!、こちらとしても思わず“力が入る”状況となり、あっという間の2日間となった。〔東播磨〕

7月31日(晴れ)昨日の反省をもとに虫除けスプレーを持参し、別の公園に向かう。森に分け入る前に虫除けスプレーをたっぷりかける。一旦日陰に入ると、昨日にも増してブユの攻撃を受ける。虫除けスプレーの効果は全くなし!この状況では撮影は無理!午前8時前に撤収する。〔横浜市〕

7月30日(晴れ)日中の猛暑を想定して、朝から自然公園に向かう。しかし午前8時でもすでに暑く、チョウは少ない。わずかにスジグロシロチョウ、ムラサキシジミ、ダイミョウセセリを見るのみ。日陰に入るとブユ(蚋、ブヨ)がまとわりつきうっとうしいことこの上ない。ブユに負け午前9時撤収。〔横浜市〕

7月24日(晴れ)昨晩は現地近くのホテル泊。場所を変え、今日もキリシマミドリシジミの探索を続ける。有名ポイントを訪ねるが、まったく飛んでいない。朝8時、アカガシの高所を飛ぶオスを見るが後が続かない。頻繁に飛び回るのはアオスジアゲハ。場所を変えるが、ここでも全く見かけない。キリシマの気配すら感じない。失意のうちに午前11時撤収する。本年のキリシマはこれで終了、また来年となる。〔静岡県〕

7月23日(晴れ)先週に続き、キリシマミドリシジミを狙う。先週に比べ、見かける個体数は明らかに増えている。金緑と白銀をパッシングさせ、アカガシの樹冠を猛スピードで飛翔するオスに見とれてしまう。しかし撮影できる状況はやってこず、わずかに一度メスのV字開翅を撮影したのみ。メスの飛翔を2度3度と見かけるが飛翔シーンの撮影はすべて失敗に終わる。満開のリョウブの花に多くのチョウが集まっている。多いのがスジグロシロチョウ、それにオオウラギンスジヒョウモンやトラフシジミが混じる。テリを張るヒメキマダラセセリを見る。アオスジアゲハ多い。サカハチチョウ、ミヤマカラスアゲハを見る。午後3時撤収。〔静岡県〕

7月17日(雨のち晴れ) この時期の恒例遠征、静岡へキリシマミドリシジミを見に行く。不安定な天気で午前中、豪雨に見舞われる。午後から天気は回復、青空ものぞく。アカガシを叩いても何も飛び出さない。叩くこと10本、ようやくメスが飛び出すが、樹冠へと舞い上がるばかりで、撮影可能な位置に来ない。その後も状況は変わらず。キリシマは出ているが数が少ない感じか?オスは飛翔を一度見るのみ。スジグロシロチョウ多い。ムラサキシジミ、トラフシジミ、アオスジアゲハ、イチモンジチョウ、ヒメキマダラセセリを見る。全般的に蝶影は薄い。唯一の収穫はイシガケチョウを当地で初めて目撃したことくらい。今日はまともにシャッターを切ることなく、午後4時撤収する。〔静岡県〕

7月10日(雨のち曇り、のち雨)3年ぶりの開催となった「ハチ高原 夏のチョウ観察会(ウスイロヒョウモンモドキ観察会)」に参加する。コロナ対応のため、講演各種は中止、こじんまりとした人数の参加者でいきなりフィールドに出る。シカ食害対策のため張り巡らされた囲いの中はかつての豊かな植生が戻りつつある。しかし、探せど探せどウスイロヒョウモンモドキは姿を見せず。残念ながら“主役”不在の観察会となった。アザミで蜜を吸うウラギンヒョウモン、コキマダラセセリ多い。ピークではキアゲハがテリを張っていた。スジグロシロチョウ、ムラサキシジミ、ウラナミシジミ、サトキマダラヒカゲを見る。観察会終了後、雨が強くなる。〔但馬〕

7月9日(曇りのち雨)ゼフシーズン後半、もう人もいないだろうと早朝から但馬に向かう。直前までの降雨で、木々の葉や地面はたっぷり水を貯めている。各所でジョウザンミドリシジミのテリ張り、卍飛翔、追尾飛翔を見るが、相当くたびれていて、翅は破損し、鱗粉ははげ落ちているのが目視でも良く分かる。木々を叩けば、多量の水滴と黒いゼフが落ちてくる。そっと確認すればアイノミドリシジミ♀であった。更にもう1頭、同じような黒ゼフ♀が飛び出したが、遠くまで飛んでしまい同定できず。撮影地を移動する。近年激減している某種の確認に向かったが、雨が降り出し、おまけに雷鳴がとどろくのを聞いて、止む無く11時で撤収。〔但馬〕

7月4日(晴れのち雨、のち晴れ)天気が目まぐるしく変わる一日。遠征最終日の朝は青空から始まる。リュウキュウウラナミジャノメが諦めきれず、3〜4ヶ所とポイントを回る。しかしどこを回ってもいない!残念ながら、第1化の時期は終了しているものと思われる。リュウキュウウラナミジャノメ探索中に初めてヤンバルクイナを見る。石垣島のシロハラクイナとは色も大きさも雰囲気も違うことを実感する。シークワーサーの果樹園でアオタテハモドキ、クロセセリを見る。素早く動く小さな動物を発見、そっと近づけばキノボリトカゲであった。撮影地を移動する。有尾型ナガサキアゲハが見られると聞いてきたハイビスカスの垣根では、そもそも黒系アゲハそのものがいない。仕方がないので昨日に続きフタオチョウの撮影に向かう。昨日と同じ樹にフタオがとまっていた。今日は別のオスが近くでテリを張っているため、頻繁に飛び出し、追尾飛翔を繰り返す。青い空&青い海を背景に高速で飛ぶ姿は圧巻!見ていても飽きない。今日は時に近くを飛ぶツマグロヒョウモンやアカタテハ、アオスジアゲハにも反応し飛び立つ。飛翔シーンを狙うが、例によってスカ写真の山を築く。追尾飛翔から戻るときは滑空飛翔が多く、横から撮影すれば翅が線にしか写らず没写真となる。フタオ撮影中にフタオによく似たチョウが現れる。何かとじっくり見ればアゲハチョウ(ナミアゲハ)であった。天気予報ではこの3日間、一度も晴れ予報が出ず、雨と曇りばかりであったが、連日フタオチョウを見ることが出来、印象に残る遠征となった。〔沖縄本島〕

7月3日(豪雨のち曇り)台風4号直撃となり、前夜から強い風と雨が続く。夜が明けても雨脚は衰えない。ホテルでぐずっていても仕方がないので、意を決してフィールドに出る。あらかじめ入手していた情報をもとに各ポイントを回る。フタオと同様に今回機会があれば撮影したかったリュウキュウウラナミジャノメを探すが姿を見せない。やっと見つけたと思ったらリュウキュウヒメジャノメであった。雨の中、渓流釣りの竿で草木を叩くが、出てくるのはクロマダラソテツシジミとシロウラナミシジミくらい。やや雨が小降りになるとクロセセリ、アオバセセリが活動を始める。午後3時、まだ風は強いが、雨は弱まり、時に薄日が差すくらいまで天気が回復する。ピークの樹冠を高速で飛び、パトロースするフタオチョウ♂を見る。テリを張ると聞いていた樹をそっと覗けば、やはりいた!真珠色の翅裏の輝きが目に入る。戦う相手がいないため一ヶ所で静止している時間が長いが、目を離した一瞬でいなくなる。慎重に探せば、更に低い位置にとまり、全開翅。昨日に続きバシバシ撮影する。モンキアゲハが盛んに飛び回る。草地でテリを張るのはツマグロヒョウモン♂、数が多い。スミナガシ、アカタテハ、リュウキュウムラサキを見る。午後5時撤収。〔沖縄本島〕

7月2日(曇り時々晴れ、のち雨)前日の夜から沖縄県那覇入り。レンタカー屋の開店と当時に車を借り、北へ向かう。数日前から当地で撮影している友人と合流しチョウが集まるポイントに向かう。公園のハイビスカスに白いナガサキアゲハ♀を蜜を吸っている。これほど白いナガサキは本土にはいないので、カメラを持つ手に力が入る。別の花株ではツマベニチョウ♂が蜜を吸っていた。その他、オキナワカラスアゲハ、シロオビアゲハなど黒系アゲハを見るがスレや破損個体ばかり。薄暗い森の中で見かけるシジミはクロマダラソテツシジミとアマミウラナミシジミが多い。一度だけ新鮮なルリウラナミシジミを見る。森の中にぽっかり空いた空間の上をフタオチョウが滑空している。今回の沖縄本島遠征の目的種が本種。同じ空間にイシガケチョウやアオスジアゲハも活動しているため紛らわしいが、慣れれば瞬時に同定できるようになる。上空を舞うフタオを見た1時間後、ようやく低いところにとまっているオスを確認する。バシバシ撮影する。更に、はるか上部の茂みでも別個体が静止していた。オキナワビロウドセセリ多い。公園のいたるところでツマムラサキマダラ、オオゴマダラを見る。明るいところではカバマダラが舞う。駐車場の草地でアオタテハモドキ7を見る。友人と別れ、更に北に車を走らせるが途中から雨が強くなり、止む無く宿に入る。〔沖縄本島〕

6月26日(曇り時々晴れ、一時雨)朝6時、宿泊先を出発。高標高地のブナ林でフジミドリシジミを狙うが姿を見せず。更に山奥に分け入る。アサマシジミ(本州中部高山帯亜種)を探すが見つからない。こんな山奥でも網を持った採集者が陣取り、この種の撮影の難しさを実感する。探し回り、ようやくスレ♂を発見!崖から身を乗り出して撮影するが、危険なことこの上ない!出てきてくれたことはうれしくはあるが余りにもボロ、余り撮影意欲は湧かない。この地でホシミスジ、ミズイロオナガシジミ、ルリシジミを見る。撮影地を移動する。次にやってきたのはゼフの超有名ポイント、すでにカメラマンが4〜5人集まっている。天気は晴れ、曇り、雨、再び晴れと目まぐるしく変わる。しかも風強く、湿度も高い。姿を見せるゼフは少なく、わずかに、ウラクロシジミ♂♀、ウラナミアカシジミ、エゾミドリシジミ♀と同定不能のオス卍飛翔くらいか。カラスアゲハ、アカタテハ、ルリタテハ、ミドリヒョウモン、ルリシジミ、ムラサキシジミ、トラフシジミを見る。午後2時撤収。〔石川県〕

6月25日(晴れ時々曇り一時雨、のち晴れ、のち豪雨)東京駅で友人たちと合流し、新幹線で北陸方面に向かう。正午前、ウラジロガシの生える渓谷に到着。さっそくヒサマツミドリシジミを探すがなかなか姿を見せない。探すこと1時間、薄暗い小さな谷の斜面のくぼみでメスを確認する。時間を置かず更に1頭が現れる。このメス達、極めて不活発、刺激を与えて飛び立たせてもすぐ茂みに潜り込んでしまう。更に探索を続ける。午後2時、ようやくオスがテリを張り始める。残念ながらスレ、欠け個体ばかり。最多で3頭が追い駆け合う。撮影すること1時間、逆光下でようやく満足できるシーンが撮影できた。擦れたアカシジミを見る。午後4時撤収。〔富山県〕

6月19日(晴れ)昨日に続きヒサマツミドリシジミの撮影向かう。所用のため今日はやや遅い出撃となる。昼前現地着。昨日に比べ晴れている時間が長い。午後2時半、ようやくテリ場にヒサマツが現れる。ただし1頭のみ。とまる位置は昨日と全く同じで、近くに来ない。昨日と同じような写真ばかりで飽きてくる。ようやく2頭目が現れるが、現れた瞬間、卍飛翔となり追い払われる。気が付かなかったが、途中でテリ場の“主”は入れ替わったようだ。今日の観察から、ここでテリを張るヒサマツはどの個体も、木の配置、空間の位置を正確に認識しているような感じがする。隣のテリ場と行き来するため、真っ暗ななかにある木々のわずかな隙間を把握し、両空間の移動に使用していた。帰途を考え始めた午後4時、ようやく近くのコナラにとまる。これ幸いとバシバシ撮影、終了後撤収する。 *2日間の観察から、当地の今年のヒサマツは“外れ年”の模様、これで3年連続となる。〔但馬〕

6月18日(晴れ時々曇り)この時期恒例のゼフ撮影のため但馬に向かう。現地着午前9時。高曇りで条件はイマイチ。ブナの樹冠を渡るフジミドリシジミ♂を見る。マンサクにまとわりつくゼフを撮影したら案の定ウラクロシジミ♀であった。本種のオスの同定は容易だが、飛翔中のメスは結構難しい。ルリシジミ、ムラサキシジミ、カラスアゲハ、モンキアゲハ、ゴマダラチョウ♀、アサギマダラを見る。山頂では複数のキアゲハ♂がテリを張っていた。午後2時、ようやくヒサマツミドリシジミ♂のテリ張りポイントに行きつく。活動しているのは2頭、うち1頭はピカピカ、残り1頭はすでに欠けが見られた。時々卍飛翔、追尾飛翔を見せてくれるが、頻度は多くない。常時とまる葉先までの距離は7.5m、この距離だと300oでは苦しいところ。友人の純正600oF4を貸していただき、撮影を続ける。午後4時半過ぎまで2時間半、2台のカメラで合計600カット撮影する。ヒサマツミドリの撮影中、アカシジミが2度3度現れる。午後5時前撤収。〔但馬〕

6月12日(晴れ)前日に同じく、遠方から来訪の友人と播磨各地を回る。午前7時、ナラガシワの高木の枝を叩くとヒロオビミドリシジミ、ウラジロミドリシジミが飛び出す。しかし撮影可能な場所に降りて来ずストレスが溜まる。陽が高くなるにつれ気温も上昇、静止個体は直射日光を避けるように葉の裏や茂みの奥に移動する。撮影地を変える。ここでもナラガシワの高枝を叩く。ここではヒロオビミドリ、ウラジロミドリに加え、ウスイロオナガシジミが混じる。さらに気温は上がり、一旦飛び立っても良い位置にとまってくれない。午前10時半を回ると15mの高さを超えるナラガシワの大木の高い空間でヒロオビミドリのテリ張り、卍飛翔、追尾飛翔が始まる。しかし活動している個体数は少ない。木陰の濡れた地面に多くのチョウが集まる。集団のなかに、ルリシジミ、テングチョウ、コチャバネセセリがいるのを確認する。木陰のササにとまるゴイシシジミを見る。さらに移動する。ウラギンスジヒョウモン♀を狙っていつも集まるアザミの花株を訪ねるが、お目当ての姿はない。代わりにいたのはメスグロヒョウモン♀。ハンノキ林に移動する。枝を叩くと多くのミドリシジミが飛び出す。時間的に早いため翅を開く個体はいない。友人を駅に送り、更に撮影を続ける。期待通りキマダラルリツバメの活動を見るが、一番近くても7m離れ、近くに来ない。仕方がないので、ひたすら飛翔シーンを狙う。ときに2頭が螺旋状に追尾し上空へ舞い上がる。トラフシジミ夏型も追尾に加わり、混乱する。午後5時半撤収。〔播磨各地〕

6月11日(曇り)遠方からの友人とともに但馬各地を回る。しかし天気はドン曇り、成果が期待できない一日。ナラガシワの高枝を叩くとゼフ♀が落ちてくる。明らかにヒロオビミドリシジミとは違うがその場で同定できず(帰宅後、図鑑で調べたところ、ジョウザンミドリシジミと判断)。午前11時を過ぎるとヒロオビミドリ♂の卍飛翔が始まるが、高く、遠くで撮影できず。撮影地を移動する。ウラジロガシの若葉にとまるウラクロシジミ♂を見る。とまる位置が撮影しにくいため飛び立たせ、ホウの葉に移動させる。ピークのブナの樹冠を渡るフジミドリシジミを見るが、例年に比べ数が少ないようだ。午後3時撤収する。〔但馬〕

6月5日(曇り)早朝から西播磨各地を回る。この時期に回るのは3年ぶり。曇り空が影響しているのか、いつもの栗林にクモガタヒョウモンの姿がない。道路わきのササの葉で占有行動を見せるのはヒメキマダラセセリ。ナラガシワの高枝をたたくとヒロオビミドリシジミ♂とアカシジミ2頭、多くのヒカゲチョウ、サトキマダラヒカゲが飛び出す。ヒロオビは発生の初期らしく、飛び出したのはこの1頭のみ。ウラジロミドリシジミやウスイロオナガシジミは姿を見せない。石垣にとまる新鮮なヒオドシチョウを見る。移動するべく車の乗り込もうとした時、頭上のナラガシワの葉にヒロオビミドリ♀がとまっているのを発見、じっくり時間をかけて撮影する。見た目ではヒロオビ生息地に大きな変化はなく、ナラガシワの大木もそのまま残っているが、一旦草地に足を踏み入れば、衣類に多くのダニが付いてしまう。こんなことは以前になかったことであり、但馬と状況はまったく同じ!ダニ対策をしないと安易に草地に入れないことを痛感する。撮影地を移動する。ナラガシワ林から風にあおられオニグルミに飛ばされてきたウラジロミドリシジミ♀を見る。雲が厚くなった正午過ぎに撤収する。〔西播磨〕

6月4日(晴れ)遠方からの友人を案内する形でマイフィールドを回る。ウラギンスジヒョウモン♂の探雌飛翔を見る。今日目撃した個体すべて新鮮、メスはまだ発生していないようだが、斜面の草地に潜り込み必死に探す。ハンノキ林で高枝をたたけば、わずかに♂1頭飛び出す。本格的な発生はこれからのようだ。ヒオドシチョウの新鮮個体を見る。池の土手でシルビアシジミを見る。交尾ペアを発見したが、すぐにほどけてしまった。メスグロヒョウモンは見かけず。〔東播磨〕

5月29日(晴れ)昨日に続き今日も晴れ。高尾山の状況は今日も同じと判断し、高尾山行きを中止し、通いなれた自然公園に向かう。午前8時、森の中の小ピークにオオミドリシジミ♂の活動を見る。ただし数は少なく、多分3頭と思われる。うち1頭はすでに翅が欠けていた。活動空間が高く、下から見上げる角度しか確保できず。午前10時活動終了。公園内で撮影場所を変える。イボタの株の周りで昼間からウラゴマダラシジミ♂が飛んでいる。咲き始めたイボタの花で吸蜜することもあるが、多くは探雌飛翔と思われる活動が多い。ウラゴに混じりルリシジミも多く、混じらわしい。鳥のくちばし跡が残るビークマーク付きの♂、イボタの茂みに潜り込んで盛んに産卵する♀を見る。昨日の炎天下での待ちが影響したのか、倦怠感と言うか脱力感と言うか、朝から疲労を感じ、ウラゴの活動のピーク前の午後3時に撤収する。アカシジミ、アカボシゴマダラ、テングチョウ、キタキチョウ、スジグロシロチョウ、ウラギンシジミを見る。イボタの花で追い駆け合うダイミョウセセリとイチモンジチョウを見る。〔横浜市〕

5月28日(晴れ)朝から雲一つない青空が広がる。大急ぎで横浜を出て、この時期恒例の高尾山に向かう。お目当ては言わずと知れたフジミドリシジミ。現地着午前8時、すでに多くのカメラマンが陣取っている。午前10時前、ようやく飛び出すが止まることなく飛び去る。以降1時間か2時間に一度のペースで姿を見せるが一度も止まらず、シャッターチャンスなし。炎天下15時まで粘るが、今日は一度もシャッターを押すことができず。ミスジチョウ、アサギマダラ、コミスジ、アカボシゴマダラ、テングチョウ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、カラスアゲハを見るが、昨年一昨年と大量に舞っていたキアシドクガは1頭も見かけず。〔東京都〕

5月22日(曇りのち晴れ)天気予報では次第に好天の予想。クモマツマキチョウを求めて、昨日とは別のポイントに向かう。日が差し始めた午前10時半からクモマツマキ♂が飛び始める。スミレやアブラナ科の白い花で蜜を吸うことも多いが、基本は同じコースを行ったり来たりのパトロール飛翔、たぶん♀を探しているのであろう。1頭ツマキチョウの♂が混じり、遠目からの飛翔はクモマツマキ♀に見えてしまいややこしい。ヤマトスジグロシロチョウ多い。ポイントまでの行き帰りに出遭ったのは、サカハチチョウ、ミヤマセセリ、カラスアゲハ(?)、ヤマキマダラヒカゲ(?)。同行の友人は複数回ギフチョウを確認するが、小生は出遭えず。午後1時撤収する。〔長野県〕

5月21日(雨時々曇り)前日の仕事終了後、仲間たちが先発している長野県に向かう。早朝合流、あいにく朝から小雨が降っているため、行けるところは限られる。傘を差しつつ、蛹段階(?)で“放蝶”されているらしいオオルリシジミを撮影する。雨の中ではクララの葉先で静止しているが、ひとたび薄日が差すと一斉に翅を開く。♀新鮮、♂は新鮮個体とややスレ個体が混じっている。標高を上げクモマツマキチョウのポイントに向かうが、現地は雨。聞くところによれば1頭の♂を10人以上のカメラマンが追いまわしていたとのことだが、今日はカメラマンもいない。早々に撤収する。〔長野県〕

5月15日(曇り一時晴れ、のち曇り)朝から所用をこなしていたためフィールドに出るのが遅れる。午前11時、渓谷のタニウツギは程よく咲き、多くの黒系アゲアが群れている。一番多いのはミヤマカラスアゲハ、これにクロ、カラス、オナガの各アゲハが混じる。翅が欠けていないミヤマカラスを選んで、集中して撮影する。今日はオスばかりでメスは登場せず。タニウツギで吸蜜するアオバセセリを見る。ウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)、サカハチチョウ、越冬明けテングチョウの活動を見る。横浜に戻らねばならず12時半撤収する。〔西播磨〕

5月14日(曇りのち晴れ)二週間前の4/30に続くギフチョウ幼虫調査に参加する。2齢になったばかりと思われる小さな幼虫から、終齢間近な4齢幼虫まで、いろいろなステージの幼虫を確認する。寒い冬が好影響を及ぼしたのか、今シーズンは多くの成虫が見られた。成虫に続き、先日調査した産卵数、今日調査の幼虫数とも例年に比べ好結果が得られた。調査中にトモエガを見る。調査は午前中で終了し、午後は東播磨最深部を東から西へと車を流す。車窓からエノキの樹冠を舞うゴマダラチョウ♂を見る。タニウツギの開花を各地で見るが、蜜を吸っている黒系アゲハの姿はない。仕方なく十数年前から通っている山のふもとの民家の庭先のツツジを訪ねる。期待通りツツジの残り花に4〜5頭の黒系アゲハが集まっていた。約1時間観察したところ、カラスアゲハ♂3頭、ミヤマカラスアゲハ♀1頭、オナガアゲハ♂2頭、クロアゲハ♀1頭が入れ替わり立ち代わりやってきていた。じっくりミヤマカラス♀を撮影したかったのに、カラス♂がまとわりつき花から追い払ってしまい腹立たしい。産卵行動のアカタテハ♀を見る。サカハチチョウはすでにスレ。路上で吸水するモンキアゲハ♂、クロアゲハ♂を見る。優雅に舞うのはウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)。モチツツジで蜜を吸っていたのはモンキアゲハ。午後3時撤収。〔東播磨〕

5月8日(晴れ)この連休と言うか、今年始めて西播磨各地を回る。渓谷内の気温は低く、午前10時でも15℃に届いていない。廃屋の庭先、植栽のサツキにミヤマカラスアゲハを見る。11時になると新鮮なオス、欠けたオス、すれたメスと3頭のミヤマカラスアゲハが仲良く蜜を吸う。11時半までの90分間で合計800回シャッターを切る。渓谷の陽だまりでサカハチチョウ♀を見る。コミスジ多い。撮影地を移動する。満開のグミの花で蜜を吸うアオバセセリ、ミヤマカラスアゲハ、アオスジアゲハを見る。ミツバツツジの樹を巡りたかったのだが、網を持った御仁がどっかり陣取り、興覚め状態。午後1時撤収する。〔西播磨〕

5月6日(晴れ)朝から青空が広がる。帰る便の時間からカメラを手にする時間はなし。〔石垣島〕

5月5日(雨、夕刻から曇り)朝1便で石垣島へ移動する。午前10時現地在住の友人と合流、アサヒナキマダラセセリを探して各地を回る。正午過ぎから雨脚が強くなり、警報が出るほどの豪雨となる。雨雲レーダーを確認し、雨が上がった半島の端部を訪ねるが、撮影意欲が湧く種はいない。午後3時ようやく雨が上がるが森の中は湿度100%、不快指数も100%。わずかにリュウキュウヒメジャノメ、タイワンクロボシシジミ、シロオビアゲハを見る。午後4時、4日間の撮影を終了する。〔石垣島〕

5月4日(雨のち曇り、夕刻から雨)朝から雨。雨の止む予定の午前10時まで、前日の名所旧跡巡りを続ける。10時から雨が小降りとなり、タイワンモンシロチョウ探しに再挑戦する。探すこと1時間、ついに後翅がやや黒っぽい個体を発見!よく見れば確かにタイワンモンシロのメス。見失ってはならじと必死に後を追う。このメスは明らかに産卵モード、高さ10p弱のイヌガラシ(?)、タネツケバナ(?)に次々卵を産み付けていく。モンシロチョウ♂が求愛するも、翅をべたっと広げ、腹部を跳ね上げたお決まりの交尾拒否の姿勢、モンシロ♂は種が違うと悟った感じで、すぐ求愛をやめる。再び求愛する♂が登場、拒否するメスを無視するよう延々と求愛し、周囲を飛び続ける。のちにこのシーンを画像で確認したところ、このオスはタイワンモンシロの方であった。このメスを1時間かけて約500カット撮影する。撮影地を移動する。昨日のピークでは今日もシロミスジがテリを張っていた。しかし昨日とは明らかに違う個体。下山中に新鮮なアサギマダラを見る。タイワンアサギを期待したが、腹部は赤くなかった。センダングサで翅をV字に開くナミエシロチョウ♂、花で蜜を吸う同種のメスを見る。アマミウラナミシジミ多い。聞くところによれば、数は少ないがこの中にウスアオオナガウラナミシジミが混じっていることがあるらしいが気が付かなかった。オキナワビロウドセセリの活動を見る。各地でユウレイセセリを見る。一度だけ出遭ったのはネッタイアカセセリ。更に各所を回るが、現れるのは昨日と同じメンツばかり、ヤエヤマカラスアゲハの飛翔を見る。天気が少しでも回復する兆しを見せると真っ先に現れるのはイシガケチョウ、逆に言えばイシガケが飛ばない間は他の種は何も活動していないことになる。午後4時撤収、2日間の与那国島での撮影を終了する。〔与那国島〕

5月3日(雨のち曇り、以降時々雨、夕刻から豪雨)朝起きれば雨、宿にいても仕方がないのでフィールドに出る。まずはタイワンモンシロチョウが見られると言うポイントに向かう。教えられた通り、ものすごい数の白いチョウが舞っているが、止まったところをよく確認すれば、どれもこれも“ただ”モンシロチョウばかり!飛翔中の個体を目視で同定するのは相当難しいことを実感する。メスなら何とかなるかもしれないが、オスの同定は不可能だろう。結局この日は3回訪ねたが“タイワン”は見つけられず。モンシロにもてあそばれている間にクロセセリ、ヒメアサギマダラ、リュウキュウアサギマダラ、アマミウラナミシジミ、スジグロカバマダラ、ツマベニチョウ、ナミエシロチョウ、タイワンキチョウ、ヤマトシジミの活動を見る。午前11時、撮影地を移動する。山の頂上でも曇り空、しかも強風が吹き荒れている。従って何もいない。頂上下の風の弱い空間で静止するタイワンアオバセセリを見る。10分、20分、30分と時間を過ごすうち、次第に天気が回復し、薄日が差す時間帯も出てくる。再び頂に上がったところ、お目当てのシロミスジがテリを張っていた。しかも2頭。飛翔を含め、時間をかけて撮影する。確かにリュウミュウミスジより羽ばたきが強い。時々アオスジアゲハもやってくるが、狙っているコモンタイマイは姿を見せない。下山への道すがら、道路わきのセンダングサにとまるリュウキュウムラサキを見る。ルリタテハ多い。本土では見たことがないほど超大型個体ばかり。更に別のピークに向かう。ここでもテリを張るシロミスジを見る。山頂へ続く薄暗い道でクロテンシロチョウ、リュウキュウアサギマダラ、ヒメアサギマダラを見る。各地でアマミウラナミシジミ、ヒメウラナミシジミが多い。サトウキビ畑の脇のセンダン草で蜜を吸うベニモンアゲハを見る。これで本日のチョウ撮影は終了し、島内各所の名所旧跡を回る。夕刻から豪雨。〔与那国島〕

5月2日(曇りのち雨) 本日から6日まで沖縄・八重山遠征。7:05関西空港発で石垣島へ向かう。数日前から当地で撮影している友人、チョウ撮影のため現地に移り住んだ友人たちと合流しフィールドに向かう。石垣島にしては気温が低く、小雨交じりの天気では、活動しているチョウをほとんど見かけない。小雨をいとわないタンワンクロボシシジミは数が多く、各地で見かける。その他、ホリイコシジミ、タイワンキチョウを見る。午後から一気に雨脚が強くなり、撮影できる状況ではなくなる。友人たちと分かれ、夕刻の便で我が国の最西端、与那国島へ移動する。〔石垣島〕

5月1日(曇りのち雨) 今シーズン始めて但馬へ向かう。今日の目的はハチ高原でウスイロヒョウモンモドキ生息地を大きく囲っている柵の修繕。生息地周辺には残雪があちこちに残り、感覚的には下界の3月20日頃の雰囲気。気温は正午でも7〜8℃しかなく寒い。圧雪で傾いた杭や柵を順々に修繕するが、なかなかはかどらない。作業すること2時間半、何とか元の形になりつつあったが、降雨のため作業は終了となる。車の運転中、車窓から満開のウワミゾザクラを確認する。*今年の観察会は7月10日(日)を予定しています。ウスイロヒョウモンモドキが見られるかどうかは分かりませんが、興味のある方はおいでください。〔但馬〕

4月30日(晴れ) 朝から青空が広がる。この時期恒例のギフチョウ産卵調査、幼虫調査を行う。今年は例年になく成虫の発生が多かったため、産み付けられた卵も多いだろうと予想していたが、当にその通りの結果になった。すでに20%程度は幼虫になっていた。調査中、足元をマムシが通り過ぎ、びっくり仰天!間一髪でセーフ。調査は正午過ぎに終了し、アゲハ類の撮影に向かう。雑木林の縁、神社裏のツツジに今日も多くの黒系アゲハが集まっている。いつも姿を見せるジャコウ、クロに加え、今日はナガサキ、モンキ、カラスがやってきた。当地で見られる黒系アゲハはこれで“全員勢揃い”となる。やや暗い雑木林のなか、クスの幼木に産卵するアオスジアゲハを見る。ツツジで蜜を吸っているアゲハチョウ♀に執拗に求愛するアゲハチョウ♂を見る。ヒメウラナミジャノメは各地で多い。コミスジ、サトキマダラヒカゲ、クロヒカゲを見る。午後3時撤収。〔東播磨〕

4月23日(晴れのち曇り) 早朝からマイフィールドを順に回る。低山の麓の神社の植栽、キリシマツツジは今が満開、期待通り黒系アゲハがまとわりついている。ジャコウアゲハばかりだが時々クロアゲハがやってくる。ジャコウアゲハのオスの中に1頭メスが混じっている。ファインダーのなかにメスを追うがすぐオスのちょっかいが入り、うまく写せない。クロアゲハも1頭新鮮なメスが混じっているが、ジョウコウアゲハと同じ展開になる。黒系アゲハ撮影中にアゲハチョウが吸蜜にやってくる。撮影地を移動する。レンゲに代わる畑の“こやし”、栽培種のクサフジに多くのモンキチョウが飛んでいる。ヒメウラナミジャノメ、サトキマダラヒカゲ多い。クロヒカゲ、コミスジを確認する。シロツメグサで蜜を吸うのはアオスジアゲハ、新鮮。さらに移動する。コバノミツバツツジの残り花で蜜を吸うボロボロのギフチョウ♀を見る。シルビアシジミ、ヤマトシジミとも数が多い。すでにスレ個体の混じっている。タンポポで蜜を吸うミヤマセセリ♀を見る。撮影は午前で終了、午後からギフチョウ保全看板の撤収作業に入る。モチツツジの開花始まる。〔東播磨〕

4月17日(曇り時々晴れ、のち雨) 急遽長野県への遠征を決行!朝一番の特急に乗る。目指すポイント着は午前10時。カタクリはやや適期を過ぎた感じで、しおれた花が目につく。昨日に続き今日も気温が低く、日差しがあっても、気温はやっと10℃辺りか?ようやくお目当てのヒメギフチョウ♀1頭飛来、カタクリでの吸蜜と産卵、ホウの落ち葉の上で日向ぼっこを繰り返す。2頭目の出現を期待したが現れなかった。コツバメ♂のテリ張りを見る。撮影地を移動する。標高約900mとやや高いため、さらに寒く感じる。わずかな時間の日差しの中、ヒメギフチョウが現れる。キブシの花にとまり吸蜜を始めるが、日差しが陰ると動かなくなる。被写体まで距離があり、満足な撮影はできず。ヤマトスジグロシロチョウを見る。雲が厚くなり、小雨も混じり始めた午後1時撤収する。〔長野県〕

4月16日(曇りのち晴れ) 朝から気温が低い。ようやく青空が出た午前11時から自宅近くを散策する。川沿いの草地にベニシジミが多い。ツバメシジミも混じる。翅表が部分的に青いツバメシジミ♀を集中して撮影する。アゲハチョウ、クロアゲハを見るが、本日の目的種ギンイチモンジセセリは姿を見せず。〔横浜市〕

4月10日(晴れ) 昨日に続き今日も快晴。大急ぎでフィールドに出る。小ピークではすでに多くのチョウが集まり追尾飛翔を繰り広げていた。数が一番多いのはギフチョウ、これにアゲハチョウ、キアゲハ、ヒオドシチョウ、ミヤマセセリが加わり、大混雑!集中力が続く約30分間、飛翔シーンを狙いシャッターを切り続ける。満開のコバノミツバツツジと芽吹き前のコナラの枝を視界の端に配し、雲一つない青空を背景にギフチョウが舞う姿を狙うが、例によってスカ写真の山を築く。午前での吸蜜はわずか2回、アッという間に終了する。その他ルリシジミ、クロアゲハ(カラスアゲハ?)を見る。本日中に横浜へ戻らねばならず、観察・撮影は午前で終了する。〔東播磨〕

4月9日(晴れ) 早朝から快晴、気温はぐんぐん上昇し初夏のような陽気となる。この時期恒例の「加古川・ギフチョウ・ネット」の成虫観察会に参加する。保全しているエリアを回り、成虫の発生状況を確認する。初見から10日以上過ぎているため破損オス個体も多い。午前中は広場でテリを張る個体が多く、時にナミアゲハやキアゲハも参加し追い駆け合う。羽化後それほど時間が経っていないと思われる新鮮個体を見つけ、“モデル”になっていただく。正午で観察会は終了、東播磨各地のギフチョウ生息地を回る。近年になく今年の2月は寒かったことが良い方に影響してか、各地で見かけるギフチョウは多いように感じる。交尾が解け、コナラの幹で休息をとるメスに次々とオスがアタックしていく。当然交尾には至らないが、オスの執念を観察する。何頭目かのオスによって、ついに二度目(?)の交尾に至るのを確認する。コバノミツバツツジでの吸蜜シーン、ヒメカンアオイの若葉への産卵シーンを撮影する。ギフチョウ撮影中にクロコノマチョウが飛び出す。ルリタテハ、ヒオドシチョウ、テングチョウ、ルリシジミを見る。陽も高く、時間的にまだまだ登場しそうであったが、疲労を覚えたため午後3時撤収する。〔東播磨〕

4月2日(曇り時々晴れ) 冷気が入りやや肌寒い一日。自然公園に向かう。オオアラセイトウ(ムラサキハナナ)は咲き始めたが、蜜を吸っているチョウはいない。今日はミヤマセセリも見かけない。梅林の斜面に咲くスミレで蜜を吸うキアゲハを見る。残念ながら尾状突起1本は途中から欠け、翅の破損もチラホラ、翅全体もくすんでいた。気温が低いためか吸蜜を中断し、陽だまりで日光浴を開始、その後動かなくなった。ルリタテハ、スジグロシロチョウを見る。〔横浜市〕

3月27日(曇り一時晴れ) 前夜の天気予報では終日曇り、しかし朝起きれば晴れ、急いでいつもの公園に向かう。午前9時着、アンズの花で蜜を吸うトラフシジミを見る。さらにコツバメも飛来し蜜を吸い始める。スモモの花で蜜を吸っていたのは、ルリシジミとテングチョウ。オオシマザクラの花で吸蜜するルリタテハを見る。ミカンの幼木の葉先で占有行動中のコツバメを見る。残念ながらすでに翅は破損していた。その他、確認できたのはベニシジミ、ウラギンシジミ、モンシロチョウ、モンキチョウ、スジグロシロチョウなど。雲が厚くなった正午過ぎに撤収する。〔横浜市〕

3月21日(晴れのち曇り) 午前10時より観察ポイントを回る。南に開いた畑の上をモンシロチョウ、モンキチョウが飛んでいる。畔の法面にはベニシジミが多い。吸蜜源はいずれもタンポポ。越冬明けキタテハもタンポポで蜜を吸う。撮影地を移動する。雑木林の縁、なかともテングチョウが多い。越冬明けルリタテハ、キタキチョウを見る。地表近くを飛ぶ新鮮なルリシジミ♂を見る。最高気温は14℃ながら、日差しは力強い。ミヤマセセリを期待したが姿を見せず。〔東播磨〕

3月19日(晴れのち曇り) 今日もオキナワカラスアゲハからスタート。ツツジにやってくるメンバーは昨日と同じ。結局クロアゲハは見かけず。咲き始めたセンダンにアオスジアゲハが集まっている。10時半で切り上げ北上、ヤンバル手前の谷に切り開かれたシークワーサー畑の周囲を散策する。シークワーサーは今が満開、辺りには芳香が漂っている。ナガサキアゲハ、モンキアゲハ、シロオビアゲハが蜜を吸いにやってくる。撮影意欲が湧いてくるようなチョウがいないなか、イシガケチョウ、リュウキュウヒメジャノメ、アマミウラナミシジミ、リュウキュウアサギマダラを相手に時間を過ごす。最後はやっぱり、フタオ狙いで小ピークへ。今日もスミナガシがテリを張っていた。戦う相手は同種の他に、モンキアゲハやアカタテハ。午後4時撤収、3日間の遠征を終え帰路に就く。〔沖縄本島〕

3月18日(豪雨のち晴れ、午後はくもり) 天気予報通り、未明から雷とともにすごい雨、大雨警報、洪水警報も出て、ホテルの窓から見える小川の水は見る見る上昇、溢れんばかりとなる。午前8時、西の空が明るくなったと思ったら、十数分後には青空が見えだす。急いでオキナワカラスアゲハの撮影に向かう。植栽のツツジにポツポツと黒系アゲハが飛んでいる。一番多いのはオキナワカラスアゲハ、ついでモンキアゲハ、ナガサキアゲハと続く。ジャコウアゲハも顔を見せる。雨上がりのため、むせ返るような熱気、汗が噴き出る。アゲハの撮影は11時で切り上げ、昨日と同じルートをたどる。昨日に比べ、雲が厚く、風強く、時折雨まで降る始末、車の中で天気の回復を待つが願いはかなわず。午後4時撤収。〔沖縄本島〕

3月17日(晴れ時々曇り) 本日より3日間、沖縄本島へ遠征する。那覇空港着9:30、レンタカーを借り急いで北上する。数日前から来ていた友人と合流し、各ポイントを回る。薄暗い林道の中でコノハチョウを見る。お目当てのフタオチョウは姿を見せず。撮影地を移動し、小ピークに向かう。ここでもフタオチョウは現れず。テリを張っていたのはスミナガシ、アカタテハ、ツマグロヒョウモン。午後3時を過ぎるとアオバセセリが加わり、いたるところで各種が入り乱れ追尾飛翔が始まる。夕日が当たるサンゴジュで活動するサツマシジミを見る(*2日後、現地で出会った当地在住のチョウ写真愛好家によれば、“サツマシジミは大変珍しい!出遭いの困難さで言えば、フタオチョウなんかの比ではない!サツマシジミ撮影のため、この秋、三重県まで行くつもりだったよ!”とのことであり、こちらからの情報提供に感謝された)。雲が厚くなり午後4時半撤収する。〔沖縄本島〕

3月12日(晴れ) 春本番を感じる一日。気温の上昇に合わせて午前10時からフィールドに出る。自然公園の雑木林では予想通りミヤマセセリが飛んでいた。ただしこの斜面はこの1頭のみか?小さな青いシジミが飛び出すが、見失い結局同定できず。コツバメか?栗林でスジグロシロチョウ(ヤマトスジグロシロか?)を見る。すでに翅は大きく破損していた。テングチョウ多い。ルリタテハ、キタテハ、キタキチョウ、ウラギンシジミ、ムラサキシジミを見る。田んぼの縁、日当たりのよい斜面に数頭のミヤマセセリが活動している。ここでの吸蜜源はオオイヌノフグリ。午後1時撤収。〔横浜市〕

3月5日(晴れ) 黄砂の影響か、天気は良いが朝からずっともやっている一日。ギフチョウシーズンに備え、ギフチョウ保全エリア内の“採集禁止”看板設置の手伝いをさせていただく。行きかうハイカーのほとんどの方がギフチョウの存在を知っておられ、「ご苦労様です」と声をかけていただき、力をいただく。看板の設置は4時間で終了、いつもの畑の土手を回る。気温は16℃と高いものの風が強く活動しているチョウを見かけない。ようやく田んぼにとまるキタテハを見る。期待したモンキチョウは現れず。〔東播磨〕

2月27日(晴れのち曇り) 昨日に続き、今日も朝から好天。昨日に同じく今日も公園に出かける。遊歩道で活動するルリタテハを見る。翅の破損はほとんどない美麗個体。気温はぐんぐん上昇し14℃にも達するがテングチョウが現れない。帰る間際にようやく登場、しかしながら開翅せず。〔横浜市〕

2月26日(晴れ) 朝から青空が広がる。午前10時より近くの自然公園を巡る。マンサクは今が満開、ウメの開花は昨年より遅れているようだ。公園2ヶ所目でようやく越冬中のテングチョウの活動を見るが、敏感で撮影できず。〔横浜市〕

2月12日(晴れ) 昨日よりも暖かい日。気温は12℃を超えたようだ。昨日、ベニシジミの幼虫を確認した斜面、今日はタンポポで蜜を吸う新鮮なベニシジミ♂成虫を見る。2022年シーズン全種のなかの初見個体となる。モンキチョウも出ているのでは?と田畑の法面を丹念に探すが姿を見せず。撮影地を移動する。雑木林の縁の田んぼ道を飛ぶ黒い影、テングチョウかと慎重に近寄れば、やはり越冬中に一時的に活動しているテングチョウであった。〔東播磨〕

2月11日(晴れ時々曇り) チラチラ梅の花も咲き、日差しの強さを感じる日。午前10時半から近場を回る。スイバの根元にベニシジミの幼虫を見る。体の側面と上面に紅色のラインが入り、スイバの葉に擬態しているのが良く分かる。今季初のモンキチョウを期待できる気温ではあったが姿を見せず。もう一週間くらい後か?〔東播磨〕

1月15日(曇り時々晴れ) 午前11時からフィールドに出る。気温は8℃、陽が出ていると暖かいが、一旦曇ると肌寒い。いつも土手を丹念に探したところ、日光浴中のベニシジミを発見する。刺激を与えて飛び立たせるとヨタヨタと数十センチ移動するのみ。活動できるまで体温が上がっていないのが良く分かる。モンキチョウを探すが見つからず。〔東播磨〕

1月8日(晴れ) 早朝の気温は0℃まで下がったが、その後の穏やかな好天の下、気温はぐんぐん上昇、昼前には10℃近くまで達したようだ。1月2日に確認したベニシジミ個体、モンキチョウ個体を再び確認する。翅の欠け具合から同一だと気が付いた。両個体とも1週間前に同じく、今日も元気に飛んでいた。吸蜜源は畑の法面にポツポツと咲くタンポポか。モンキチョウ撮影後、空を見上げれば大きな鳥が西の方角へ飛ぶのが目に入る。よく見ればコウノトリであった。撮影地を変える。サザンカの花にムラサキシジミを探すが見つからず。代わって盛んに蜜を吸っていたのはメジロの群れ、数頭が代わる代わる飛来した。〔東播磨〕

1月3日(晴れ) 昨日と同じ時間で活動スタート。加古川河岸段丘の一角、まばらに自生するイボタの低木にウラゴマダラシジミの卵を探す。例年なら数分で見つかるのだが、今日は全くダメ!こんな年もあるのかと逆に驚く。南向きの畑の土手に、今日もベニシジミ、モンキチョウの活動を見る。今日姿を見せるモンキチョウはオスばかり。西風が強い中でも、気温が10℃を超えているため、活発に飛び回っている。この2種以外は見かけず。午後1時撤収。〔東播磨〕

1月2日(晴れ) 午前10時半から近場を回る。日陰での気温は5℃しかないが、南向きの畑の土手は暖かい。分厚いダウンジャケットでは汗ばむくらいだ。土手を歩くと早速ベニシジミが飛び出す。続いてモンキチョウ♀の飛翔を確認する。体を倒しての日光浴ばかりではなく、自主的に飛び立ち、あちこち移動していた。注意深くヤマトシジミを探すが姿を見せず。〔東播磨〕


TOPに戻る